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学校生活「不安」

「サイレン、今日はありがとう。今後の事は自分で考えてみるから。」


「・・・・・。」


ペリドットと私は三姉妹の女神様・・・ユグドラシルの泉から帰って来た。そして自分がした事も考えた。本当に良かった事なのかと。このまま突き放す事も必要なのも分かるが出来なかった自分の甘さ。優しさと言えば聞こえは良いが私の場合は自分の甘さかもしれない。今後においてその優しさが変異し不幸と言う形になり周辺にまき散らすかもしれない。私は心に感じる小さな不安をペリドットに伝える為、そして決意を言う為にちょっと付き合ってもらった。


「ねぇ、ペリドット少しだけ時間を頂戴。二人で話がしたい。」


そして、外の誰も居ない郊外に付き合ってもらった。


「どうしたの?こんな郊外に来ないと出来ない話しなの?」


私は探知探索の魔法を使い四方に人が居ない事を確認してから話しを始めた。


「今日、私はあなたに同情してあの場所に連れて行きました。あのまま剣で意識を奪ったまま放置でも良かったのですが私には出来なかった。また、私では解決出来ないと判断しました。そして女神様達の助言と力を借りて解決を図りました。」


「えぇ、それは感謝しているわ。」


「そしてペリドットのお父さんが女神様達に最後に言った事があります。私は聞き取れませんでしたがアズラエル様から聞きました。『私の娘をよろしくお願い致します』っと。今後あなたがどういった判断をするかは問いません。ちょっと見てて下さい。」


私は空間収納からレーヴァティンを取り出し、太い木の高い場所にある太目の枝に向かって斬撃を放ち切り落とした。


『ガサガサ・・・』


枝は大き目な音を立てて落ちて来た。それを確認してからレーヴァティンを仕舞いその太目の木に両手で触った。そして右手で触った方で氷の魔法を、左手で触った方で炎の魔法を使う。


『ビキビキビキビキ・・・・』

『ゴゴゴ・・・ボォォーーーー!!』


太目の木の右側の方は一瞬で凍り白くなり、左側は一瞬で火柱が上がり灰になり焼け落ちた。

空間収納から天国(あまくに)を取り出し・・・


「天国、槌形態」


バトルハンマーに姿を変えた天国で凍った太目の木の右側を叩き破壊した。

そしてあらかじめ切り落としていた太目の木の枝を地面の刺し木の魔法を使い木の枝を活性化させ、枝に根っこを生成させた。

この一連の私の動作を見ているペリドットは言葉を失っている。

私は天国を仕舞いペリドットに振り向き話した。


「私はこの力をあの女神様達とアズラエル様から教わりました。あなたがウルズ様、ヴェルダンディ様、スクルド様から教わる事に私は関与しません。おそらくは同等かそれ以上の力を得るかもしれません。そして私はこの力を他人に教えるのは余程でない限りはしません。なぜかと言うとあまりに強すぎるから。教えた人が正しく強い力を使うか分からないから。使い方を誤れば強すぎる力は沢山の不幸を招くから。ペリドットが女神様達から教わった力を正しく使わない時は・・・その時は・・・私が命を賭してあなたを殺します。それがあなたをあの場所に連れて行った私の責任だからです。それだけは覚えておいて下さい。そして私だって人間です。私がこの力を誤って使った時、その時は私は女神様の判断で殺してもらいます。」


「・・・・・・。」


ペリドットは黙って聞いてくれた。この力を得た後の事を考えてくれるだろう。


「さぁ、寮に帰りましょう。」


私は満面の笑みで言って2人で帰った。帰り道では普通に会話した。私の事をここまで見せて秘密にしてもしょうがないので尋ねられた事は素直に話した。話した事を秘密にする事を付け加えて。


「女神様はあなたの事をセレンと呼んでたわね。サイレンだと思っていたけど。」


「そうね~。私、トラピスト王国から来たんだけどあまり身元がばれるとよろしくないのよ。この際だから教えるわ。トラピスト王国、五大侯爵家の一つロシュフォール家5人兄弟の末っ子。セレン ド ロシュフォールよ。ペリドットが訓練を受けたら必ず女神様は話すから。あの方達はそういった事には無頓着だし。」


ペリドットも身元を話してくれた。


「私はマリアナ神国の伯爵家だったんだけど戦争で没落したのよ。ペリドット マイヤーズよ。お父さまが残してくれた資産をこの国の王様の銀行に預けてあるからお母さまと来たわ。後々は国に戻り領民の為に働きたいと思っているわ。そして私は訓練を受けるわ、せっかくの機会を頂いたから。それはお父さまが私の為に最後にしてくれた事だからなかった事には出来ないわ。」


「そうかー。頑張ってね!」


まぁ、今からやる気を挫く事を言うのもなんだからスクルド様の特訓のキツさを言う事も無いだろう。腰を抜かす事受け合いだ。暫くは付き合ってみよう。




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