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学校生活「そっちの趣味」

商人ギルドに登録したのでギルド内に張り出してある仕事の依頼書を見てみた。依頼書はそれなりにあるが仕事内容に偏りがある。体力勝負な依頼が残っているようで。私的にはそっち系の仕事の方が好物な訳であるが。トレーニングを兼ねる事も出来るのがお得。一通り依頼書を見てから商人ギルドを出るつもり。


「明日からよろしくお願いします!」


ギルドの女性の受付に挨拶をして建物から出た。

外は夕暮れで夜の店が開店の準備をしている。子供向きでは無い『ムフフ』な店もあるのだろう。八百屋や本屋などの真っ当な店ばかりではない、この世界には露出度の高い服を着たお姉ちゃんやバリッとした服を着たお兄ちゃんの集まる、いわゆる大人の遊び場も必要な訳で。なによりバランスが大事。

私は帰りが遅くなると心配されるだろうから、夜のお店を見つつ後ろ髪を引かれながら早足で帰った。


「ただいま〜。」


「「「おかえり〜」」」

「どこ行ってたの?」


部屋の中で3人居た。マヘリアが尋ねてきた。


「ん〜・・・あんまり街が詳しくなかったから散策していた。」


私の顔をじっと見つめてバローダが言う。


「サイレン、あんた何か企んでいるでしょ。私の家で私を煽った時と同じ顔してるわよ。」


「ま・・・まさか、ご冗談を。」

(心読まれてる?やだ!怖いわ!)


ローリエが言ってきた。


「とりあえずサイレンも戻ったし、夕食しに行きます?今日は大変だったんだよ。サイレンがどこのギルドに入るか注目されていたから。上級生はお金賭けていたらしいけど、本人が居ないから賭けが成立しないって嘆いていたよ。」


「うん、それ私は悪くないわね!とりあえず夕食食べに行きましょう!」


こうして4人で1階の食堂に降りてきた。

私達が降りてきたらそこにいた上級生や同級生の視線を集める。

手を振ってその視線に応えようかと思うが空気を読んでそこは我慢。人間、時には我慢も大事。

そして誰も声を掛けて来ない、それが逆に不気味。なので誰にも邪魔されず快適に夕食が取れた。

私以外の3人は視線に慣れていないので食べた気がしないだろうが慣れてしまえば平気。

私からいくら声を掛けても反応が薄い。『うん・・・』しか言わない。

まったくもって薄いのは出涸らしの紅茶位にして欲しいものだ。とりあえず食べ終わって部屋に戻ったらなぜか私が責められた。


「なんであんな状況で話しが出来ると思うのよ!」「神経図太いんじゃなくて無いんじゃないの!?」「あなた、本当は病気なんじゃない?」etc.


そんな事言われても私が悪い訳では無いので3人の訴えは全て棄却されてしまうのだが。

そして、その日一日の汗を流すべくお風呂に入った。


視線を浴びつつお風呂の湯船でマッタリしていると、まったく体を隠そうともしない1人の女の子に話し掛けられた。


「あなた!魔法が使えるって言うじゃありませんか!しかも実用レベルで!あなたに興味がありますわ!わたしに付き合いなさい!」


「ほえっ!」

(やばい、面倒くさいタイプに絡まれた!)

近くに居たマヘリア、バローダ、ローリエはこっちを見ている。しかし、見ているだけ。そして女の子は話しを続ける。


「私の名前はペリドットよ!あなたの名前は聞いているわ。サイレンさん!私が言ってるんだから受けますわよね!?」


「・・・・・・。」

(さて・・・どう切り抜けよう・・・これは困った・・・。)


そして私は話す、両手で頬を隠し伏し目がちに恥ずかしそうに演技して。


「あ・・・あの・・・私はそっちの趣味は無いのでお肌とお肌の語らいはちょっと・・・」


そう言うとペリドットは絶叫した、まったく体を隠そうともしないで。


「何言ってるのよ!わたしだってそっちの趣味はないわよ!!あなた馬鹿なの!?」


そのやり取りを聞いていた周りの人から押し殺した笑い声が聞こえてきた。


「クスクスクス・・・ププッ・・・」


その笑い声を聞いたペリドットは顔を真っ赤にして言う。


「何なのよ!!キーーーー!!」


そう言い残し脱兎のごとくお風呂から出て行った。私はその姿が消えた事を確認したらもう一度ゆっくりお風呂に浸かった。


「ふーー・・・。あーーーー良きかな良きかな・・・。」


再度湯船に入ってマッタリしていたらマヘリア、バローダ、ローリエの3人が寄って来て思い思いに言う。


「サイレン、あなたってエグイわね。」「あの人、誤解されるんじゃない?」「見ている分には面白いわね、見ている分には。」etc.


この3人と一緒にいると私まで誤解されそうです。



誤字気を付けます。。。。_| ̄|○

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