表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/208

学校生活「巨大企業」

3人で寮に帰り私は昼間に買った布団をベットに広げてみた。そして素早く入ってみる。


「おぉ・・・フワフワだ!新品の匂い・・・最高!」


そして私は思ってしまう・・・

(天蓋も付けて・・・いや・・・それを付けると痛い人だ・・・。)

そして断念する。


マヘリアはすぐに薄着になった。


「暑ぅ・・・・。」


(そんなに暑いかなぁ?)

そんな事を私は思う。いや、暑くない。まぁ・・・マヘリアが暑いんだから暑いんだろう。そう言う事にしておく。そして、ローリエはテーブルの下に隠して持っている箱、その中の白い蛇を出して眺めていた。


「白い蛇かぁ・・・レアな動物持っているね。」


私がそう言うとローリエは笑顔で言う。


「やっぱり判る!?そうなのよ!たまたま見つけて私がお世話をしているんだぁ!あんまり蛇の良さを分かってくれる人が居なくってね~!」


(いや違う、そうじゃない。良い悪いの問題じゃなくてレアかどうかを言っただけなんだよ。)

そう思ったが、口に出してせっかく喜んでいるのに水を差すのは悪いと思って言わなかった私って偉い。

その日の夕食も在校生のスカウトに悩まされつつ済ませた。3人でお風呂に入り汗を流してから就寝。今日は背中が痛くならないのが良い。布団を考えた人って凄いと思った。


・・・・


・・・・・・


・・・・・・・・


翌日、バローダが戻って来たのは昼前だった。


「・・・ただいま。」


「あ、バローダおかえり~。」


「・・・・・。」


私のあっさりとした返事に何を期待していたのか分からないが怒っているようだ。


「「おかえり。」」


マヘリアとローリエも苦笑いをしている。昼食をどうしようかと思っていたので・・・


「私、これから市場に行こうと思っているんだけど来る?お昼ご飯食べないとだし。」


自分の家のある市場から帰って来たばっかりのバローダが固まっていた。


「なっ!?」


固まっているバローダを見てマヘリアが提案した。空気を読んだようだ。


「き・・・今日は違う所に行こうよ!」


私とローリエが声を合わせて言う。


「「いいねぇ!」」


早速4人で外に昼食を食べに出た。その日は食べたらすぐに帰る予定で帰ったら明日の入学式の準備をするつもり。

近くのカフェに行く道すがら、バローダが私に言ってきた。


「昨日はありがとう。私、強く生きれるよう頑張る。もうお父さんとお母さんを悲しませない。それとお母さんがまた連れて来なさいって言ってた。」


「・・・・・・。」


私は黙って聞いていた。バローダは話しを続けた。


「サイレンはお母さんの容姿を興味ないって言ったじゃない。それはあなたが強いから言えるのよ。普通はそうは言えないわ。」


確かにそれはあるかもしれない。強いから言えるのだろう。ましてや私はこのアルビオン王国で生まれた訳でもない。だからそういう風に思われるのも無理もない。でも・・・


「ねぇバローダ、私が容姿に興味が無いのはあなたのお母さんの美醜を含め、私がいくら頑張っても容姿も中身も変わらないからよ。どうしようも無い事にいちいち反応する程、私は暇じゃない。それに誤解しているかも知れないけど私よりあなたのお父さん、お母さんの心はよっぽど強いわ。でなきゃ、市場でお客様商売なんか出来ないわよ。」


「・・・・・・。」


バローダは黙ってしまった。それ以上その話題を話す事も無くカフェで昼食をとり寮に戻った。

そして明日に備えて学校の事務所で貰った資料を読む。学校で登録するギルドのルールを読んでみる。


「ギルドでの活動は学校の授業の差し支えないようにする。」

「ギルドでの依頼は一人では受けてはいけない。」

「ギルドで活動する時はギルドの登録者と共に活動する。」


            ・

            ・

            ・

            ・


「ギルドで得た報酬の半分を学校側のものとする。」


(まじか・・・報酬の半分って・・・)

最初はありきたりで差し障りのない事が書いてあったが最後に差し障りのある事が書いてありました。

ギルドで働いて2割か3割なら話しは分かるんだけど半分はちょっと・・・

学校は結構悪徳です。なので頑張る!


題して『巨大企業に挑む一人の乙女(めぎつね)


そう思ったら笑いがこみ上げて来た。


「くふふふふっ」


その私の様子を生暖かく見守っているマヘリアとバローダとローリエだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ