転生「なんて日だ!!」
初めて書きました。
とりあえず評価を気にせず最後まで書き上げたいと思います。
「ゲホッゲホッゲホッ!」
「スー、ハー、スー、ハー・・・」
心配そうにガラス張りの部屋の外から父と母が見ている。
最近、世界的に流行している病に侵されてしまってしまったようだ。
酸素マスクを付け、体にはチューブが何本も刺さる。
機械が一定のリズムを刻む。メトロノームの様・・・
微熱が続く、体が重い、肺が痛痒い、苦しい・・・
若い子には発症しにくいと言われていたが何事にも例外はあるようで。
ガラスの外の父と母に『大丈夫!』の意味で手を握り親指を立ててサインを送ってみた。
(上手く伝わったかなぁ?)
(治ったら見に行けなかったお笑いのコント、絶対見に行くもんね!)
(まぁ、私、若いからそのうち治るっしょ!)
(あー、大学の単位が・・・研究が・・・卒業出来なくなる・・・)
(お父さん、お母さん心配かけてごめんね・・・)
取り留めのない想いが浮かんで消えるまま、いつの間にか睡魔に襲われ意識が無くなる・・・
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「先生、要さんの容体が悪化してます!!」
「心臓が動いてません!!」
「AEDスタンバイ!!」
とても緊張した面持ちで看護師さんと先生が慌ただしく動いていた・・・。
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「くふふふっ!やっぱりサ〇ドウィッチマン最高!」
夢の中で以前見たコントを思い出す。
間を置かず、フッと目を覚ます。
「あー!いい所で目を覚ましたー!」
「なんて日だ!!」
少しがっかりしつつも口から垂れてカピカピになったヨダレを落とし辺りを見渡す。
目の前には大きな白い建物。それ以外は見当たらない。
人の出入りも激しいみたいだ。よく見ると人じゃないのもいるみたい・・・
そして今の状況を分析する。
「む~・・・」
(自分がどこに居るのか?ここはどこか?)
(この市役所の様な建物はなに?)
(建物に入る人たちはなに?)
(誰かに寝顔見られた?)
いくら考えても答えは出ない。出ないものはしょうがない。
とりあえず謎の市役所の様な白い建物に向かう事にする。
何か解るかもしれないし。
立ち上がりお尻に付いたであろう砂を払うと足取り軽く歩き出す。
「・・・」
歩いてるうちに違和感を覚え、飛んだり跳ねたりを繰り返す。
「そうだよなぁ、病に伏せてたはずなんだけど・・・体調良いよねぇ・・・不思議だ・・・」
立ち止まりしばらく考えて一つの答えを導き出す。
「あーそうかー!夢の中で夢を見てるんだよね、これ!こういうのって珍しい!レアだ、レアな経験だ!!本で読んだ事ある!」
「ここはマイドリーム!私の世界、私が法律だぜ!ニヤニヤするぜ!空飛んでみるぜ~」
目を閉じて空を飛ぶイメージをする・・・が、一向に飛ぶ気配がない。気合が足りないのか、気合を込める。
「ふんぬー!」
「・・・」
「飛べないのかYO!」
「もういいぜ!」
誰のせいでもないのにプンプン怒りながら謎の市役所らしき建物に足を進めた。
次も早めに書きたいですね。気の赴くままにですが。