路地裏の雑貨店
「さぁ、着いたよ。」
カイはそう言った。窓から外を見ると多くの人が歩いていた。
「ルイさぁ行こうか、紹介したい人がいるんだ。」
手を引かれカイと共に歩いていく。しばらく歩くと表通りから少し外れた裏路地を歩いていた。道幅は狭く人はあまり歩いていない。薄暗い印象を受ける。会話はなくカイは無言で歩いている。そのまま5分ほどたっただろうか。カイが立ち止まり振り返る。
「ここだよ」
小さな雑貨屋さんのような所。外から見た限り中にはお客さんも店員もいない。扉を開けカイは店に入る。
「ルイも早くおいで」
言われるがまま私は店に入っていった。中は薄暗く少し不気味な感じがした。
「おい、誰も居ないのか。」
カイがそういつもより若干大きな声で言う。カウンターの奥の扉が開き男の子が出てきた。年は私と同じくらいだろうか、作業着らしいオーバーオールをだらしなく気崩し、工具らしいものを腰に下げている。
「あっ、カイだ。待ってて今じっちゃん呼ぶから。」
そのままその男の子は扉を閉めてじっちゃんと読んでいた人を呼びに行った。
「カイあの子は誰」
「ああ、サクだよ。彼はああ見えてドワーフなんだ、長生きでね今年で152歳とかって言ってたっけな」
152歳……。10倍近く歳が違うことに驚きを隠せない。
「153歳だよ。」
会話が聞こえていたのだろう。サクが扉を開けながら先ほどよりも少し低い声でそういう。
「ごめんよ、人の歳を覚えるのは苦手なんだ。」
苦笑いをしながらカイがこたえる。ふてくされたような顔押したサクが手招きをする。
「じっちゃんが来いってさカイ」
カイが扉に向かって歩いていく。いつもの様に私も会の後ろについて扉に入ろうとする。
「じっちゃんはカイを呼んだんだ、お前は入るなよ。」
睨みつけるような目で私を見ながら大きめの声でサクが言う。わたしは戸惑い何を言うわけでもなくただ黙ってその場に立っていた。すると奥から声が聞こえた。
「馬鹿もん、サク。今日はなぁその嬢ちゃんのことでカイと話がなるんじゃい。大事な大事なお客人にお前はなんて態度をとっとるんじゃい。」
しわがれ声の老人の声だった。
「げっ、じっちゃん。」
サクはバツが悪そうにそう呟いた。カイが私の肩に手を置き耳元で囁く。
「さぁ、行こうか。きっと会ったらびっくりするぞ。あっ、でも見た目の割にいい人だから安心してね。」
カイがそう言うのならばきっと優しい人なのだろう。私は進むカイの後ろに静かについて行った。