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文々。通信  作者: 妖じい
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光の三妖精賢者に喧嘩を売る

第二千十六季 水無月の二

 同月の2日、博麗の巫女が14日間記すこととなった『八雲紫観察日誌』を幻想郷の閻魔様であらされる四季映姫・ヤマザナドゥ様のもとへお届けするために、わたしは博麗神社へ向かって飛んでいた。博麗神社の上空に到着すると光の三妖精と呼ばれるサニーミルクさん・ルナチャイルドさん・スターサファイアさんが、着物を着て博麗神社の境内で掃き掃除をしている八雲氏に何やらイタズラをしようと企てている様子を目撃したため、暫く遠く離れた上空から4人の様子を見守ることにした。

 社の陰から八雲氏の様子を覗き見していた三妖精は姿を消した。音は消しているのかどうか遠いのでさすがに分からない。八雲氏は変わらぬ様子で掃き掃除をしていたが、不意に持っていた竹箒を竹刀を握るかのように持ち替え、「アーめんッ!!」と声を張り上げて宙に振りかざした。間もなく三妖精が姿を現し、ルナチャイルドさんがぐるぐる目を回して倒れていたのだった。イタズラが失敗したようなので、わたしは博麗神社の境内へと降り立った。サニーミルクさんとスターサファイアさんは心配そうにルナチャイルドさんに駆け寄って抱き抱えていたが、ルナチャイルドさんは変わらずぐるぐる目のままだ。八雲氏は、「ちょっとやり過ぎたかしらね?」と、特に気にかける様子もなく呟いた。妖精たちは着物姿だったので八雲氏だと分からずにイタズラをしたのだそうだ。サニーミルクさんは、「私の計画は完璧だったのに!!」と、納得のいかないもよう。

 ルナチャイルドさんが間もなく目を覚ました後、三妖精は霊夢さんはどうしたのかと八雲氏に尋ねた。新聞を読まない……読めない妖精たちは、例の賭博異変のことを知らないようだ。八雲氏は説明するのも億劫だったのか、「お仕事をサボって全部私に押しつけたのよ。霊夢は退屈そうに神社で寝ているから、イタズラをするなら今が絶好のチャンスだと思わないかしら?」と、ついでに余計なことを助言した。サニーミルクさんは新たな計画を思いつき、次なるイタズラに三妖精は浮き足立っていた。日誌を取りに来たわたしもついでに仲間に入れてもらうことにした。

強い者は一見回避不可能な攻撃や強大な能力も物ともしませんよね。これは世の摂理なのでしょうか?

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