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文々。通信  作者: 妖じい
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悪魔の悪魔による悪魔のためのブラック企業

第二千十六季 皐月の二

 同月の21日、私は本件とは別の取材で紅魔館の大図書館に伺っていた。3時間にも及んだPさんへの取材が一段落し、束の間の休息に紅茶をすする。そして先程から気になっていることがある。大図書館でPさんに働かされている赤毛悪魔さんが動きを止める素振りを見せず、ずっとあたふたと働き続けているのだ。確認出来ただけでも以下の仕事をこなしていた。【私の道案内、紅茶とお菓子の用意、私が飲み終える度紅茶を入れてくる(往復約7分)、Pさんが読み終えた分厚い本を山積みにして持ち返却、新書の確認と整理整頓、侵入したKさんへの対応】3時間足らずでこの激務である。

 私は当初の目的であったPさんへの取材から急遽、赤毛悪魔さんがこなす業務内容の観察へと切り替えた。休憩が終わりPさんへの取材が再開するも、常に視界には赤毛悪魔さんを入れるようにした。そして4時間後、Pさんへの取材を長引かせる口実が無くなった為に、あえなく赤毛悪魔さんの観察を中断することとなった。赤毛悪魔は相変わらず本の整理整頓、私が飲み終えた紅茶を入れに行く往復を何度も繰り返しているのだった。

 余談だがPさんは魔法使いなので食事や睡眠をとる必要がない。ずっとここにドッシリ座っているのだろうずうぅぅぅぅぅっっっと。そしてPさんには【動かない大図書館】という二つ名があることを読者はご存じだろうか……

みなさん!! ホワイト企業に就けてますかっ!!

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