第十七話
割と会話が多い説明回っぽくなってしまった(´・ω・`)
ついに魔法を手に入れた高志。
上機嫌だったが、それで腹が膨れるわけではないので、昼時になったところで、みんなでお昼を食べようということになった。
「それじゃあ、今から4人分作るのは時間掛かるし、アレスさんに教わった定食屋でいいかな?」
と、不精して定食屋に向かった。
幸いピークは過ぎており、店内の客は少なめだった。
四人は一つのテーブルで食事を済ませ、食後のデザートや、ジュースを飲みながら雑談をしていた。
「それにしても、魔法が使えるようになって良かった。ほとんど諦めてたけど、これなら冒険者としても食っていけそうだ。」
「冒険者としても?それじゃあ、冒険者以外で稼ぐアテがあるの?」
心なしかシェリアの目が鋭い。
「まぁ、一応ですが。いくつか考えてるんだけど、うまく行くかどうかわからないし、資金が必要になるだろうから、その資金をどうやって稼ごうか悩んでたんですよね。」
高志にはお金を稼ぐ為のいくつかアイディアがあった。
もちろん、それらがうまくいくとは限らないし、何をするにも元手は必要だ。
「なるほど。それならまずはダンジョンで稼ぐのも手だよ。ギルドの依頼は確かに多いけど、一攫千金のような依頼はほとんどないと言ってもいい。あったとしても相当運がいいか、Lvの高い冒険者じゃないとこなせない。」
(・・・まぁ、そりゃあそうか、ギルドの依頼は安定収入の為、ダンジョンは一攫千金狙いって感じかな。)
「ダンジョンではどんなものが手に入ったりするんですか?」
「基本的にダンジョンに住む魔物は収集癖があるものが多いから、魔物を倒してその集めたアイテムを手に入れるってのが多い。分かりやすいのはドラゴンだ。アレは宝石類に目が無い。他にも魔力が篭った魔昌石と呼ばれる石が手に入ることもある。魔昌石は宝石ほど希少品ではないけど、それなりに高く売れる。他にも体の一部が高く売れる魔物ってのもいるしね。」
「なるほど。ちなみに魔昌石ってのは何に使うんですか?」
「大きく分けて二つの使い道がある、一つは魔力の肩代わりをするアイテムとして使う方法。つまり、自分の魔力が尽きてしまっても、魔昌石があれば魔法が使えるんだ。もちろん、魔昌石に篭った魔力も尽きれば魔法は使えないけどね。」
「サリーにとっては良さそうだね。」
「じゃあ、私もあとで買っておこうかな。」
と、サリーもこの話には有用だったようだ。
「まぁ、黒魔法を使う人にとっては、ありがたいアイテムだね。ただし、買値はそれなりだから、あくまでも非常用にだけど。そしてもう一つの使い道が魔具を作るための素材としてとても使いやすいってことかな。」
「魔具を作るにはどうすればいいんでしょう?」
「うーん、私もそこはあんまり詳しくないんだけど、基本的には黒魔法の一種だと言われている。そもそも作ることが出来る人間は極僅かみたい。」
「そうですか・・・。ちなみにゴーレムを作ったりは出来ますか?」
(・・・ゴーレムで通じるかどうかわからないけど。でもゴーレムが人造で出来るなら今後の計画に大きく役立つはずだ。)
「ゴーレムか。確かに作ることは出来るらしいけど、基本的に動く魔具ってのは消耗が激しいし、篭められた魔力が尽きると動かなくなるから、作る人はほとんどいないみたいだね。守備兵の代わりに使う人がいるくらいで、ほとんど売れないんじゃないかな?」
「なるほど!それじゃあ、作ることはできるんですね。」
(・・・ゴーレムも魔具の一種なのか。造ることができるなら色々使えそうだ。)
「やけにゴーレムに拘るね。」
「ええ、ゴーレムは恐らく、私の最終目標に必要になるはずなので。まぁ、それ以外にも色々と使えそうなんで。」
「ほほぉ。ゴーレムの売買で儲けるってわけじゃなさそうだね?」
「もちろん、ゴーレムそのものが目的ではないですからね。」
「ふむ。まぁ、それならまずはゴーレムを造れる人を探す必要があるね。」
「まぁ、そうなんですけど、その人を雇うか、依頼するにしてもお金が掛かるし、魔昌石や、その他の材料も必要になるでしょうから。」
「まぁ、良くは分からないけど、とにかく元手になる資金を稼ぐのが最優先だね。どうだい、明日あたりダンジョンにいってみるかい?」
「是非行ってみたいです。」
「わ、私も行ってみたいです。」
高志とサリーは賛成のようだった。
「ミンちゃん、そろそろ起きて。」
ミンクはいつのまにか寝ていた。
「はっ! 難しい話をしてるから、つい寝てしまったのだ。結局何がどうなったのだ?」
ミンクはまだ若干寝ぼけながらこたえる。
「別に難しくは無いと思うけど。で、明日、みんなでダンジョンに行ってみようってことになった。ミンちゃんも行くでしょ?」
「いくに決まってるのだ! でもどこのダンジョンにいくのだ?」
急に元気になるミンクであった。
「まだ決めてないけど、一攫千金を狙うならまだ誰も手を付けてない遺跡を狙うべきなんだろうけど、そんな場所がそうそう見つかるわけもないし、近くで大きな遺跡か、洞窟を狙ってみようか?」
「どこでもいいのだ。でも魔法使ってくる敵が少ないところがいいのだ!」
どうやらミンクは魔法が苦手らしい。
「そうなると、タクラマ洞窟かな?」
それを聞いてもピンとこない高志とサリーだったので、頭の上にハナテナマークがついたような状態だ。
「ああ、タクラマ洞窟ってのは、ここから歩いて1日程度のところの山の麓にある洞窟のことで、かなり深い洞窟になってるんだよ。王都から近いけど、こんなに深い洞窟はここくらいかな? あとは遺跡タイプのダンジョンがあるけど、そっちは魔法を使ってくる魔物が多いからね。」
「なるほど。ダンジョンにも色々種類があるってことですね。そこには魔昌石が手に入ったりするでしょうか?」
「まぁ、確実にあるだろうね。魔昌石は洞窟とかにおいておくと魔力が補充されるから、魔力が尽きた魔昌石を持ってきておいておく人もいるみたいだよ。もっとも、置いておいても他の人に持っていかれちゃうかもしれないから、埋めてあったり隠してあったりすることが多いけどね。」
「そうなると、探すのはなかなか難しそうですね。」
「そうだね。ただ、あそこには魔昌石を集める習性のあるザーモスって魔物がいるから、そいつを狙うのも手だよ。ちょっと手強いけど、それがあるから当たりハズレはあるけど、おいしい魔物だと思う。」
「おいしいって言っても、食べれるわけじゃないのだ。」
と、ミンクは誇らしげに補足してくれた。
「そういえば、食べられる魔物ってのもいるんですか?」
(・・・ワイバーンとか食べちゃったけど。)
「そりゃあね。普通の野生動物と同じようなもんだよ。ああ、タクラマ洞窟の最深部にはドラゴンもいるらしいよ。そして、そのドラゴンの肉は美味しいと評判だよ。」
「ドラゴンにも美味しいのと、不味いのがあるのだ。タクラマ洞窟のドラゴンは特にお腹の部分の肉が絶品なのだ!」
と、またしてもミンクは補足してくれる。
どうやら食べ物の話には積極的に参加してくるようだ。
サリーは心配そうに尋ねた。
「でも、ドラゴンなんてそう簡単に倒せないんじゃないですか?」
「確かに大物は難しいね。ただ、成体になってないドラゴンなら、なんとかなるもんだよ。それにタクラマ洞窟のドラゴンはそんなに強い部類のドラゴンじゃないから。」
「それでも、炎を吐いたりするんですよね? ちょっと怖いです。」
サリーはそれでも心配そうだ。
「大丈夫なのだ。炎はシェリちゃの魔法で軽減できるし、離れてればそうそう噛まれたり踏まれたりしないのだ。」
「そ、そういうもんでしょうか・・・。」
「まぁ、大丈夫だよ。ミンちゃんと二人で倒したこともあるからね。」
シェリアは余裕そうだったが、それはミンクとシェリアのLvが高いからこそだろう。
(・・・そういえば、シェリアさんって、Lvどれくらいなんだろ? 数百年以上生きてるってことは、相当Lvも凄そうだけど。年齢と同じで聞かない方がいいのかな。)
「よし、行ってみよう。行ってみて駄目そうなら、逃げればいいさ。逃げる間引き付けるくらいは出来るし、無理して倒す必要もないしね。」
高志としては既に行く気満々だった。
「分かりました。でも、無理は絶対にしないでくださいね。」
「もちろん。あとはダンジョンに行く前に用意しておいた方がいいものがあれば教えてください。」
と言う流れで、そのあと4人は買い物に向かった。
結局、資金が尽き掛けていた高志はほとんど買うものはなかったが。
そもそも大抵のものは既に持っているのだから、高志には改めて買う必要があるものはほとんどなかった。
したがって高志の役割は荷物持ちということになった。
(・・・ダンジョン探索は楽しみだけど、結局、今日やろうと思ってたソーラーパネルの設定は出来そうもないな。まぁ、ダンジョンから帰ったらやろう。)
その日は結局、シェリアとミンクも新居泊まる事になった。
ミンク曰く。
「アレスじーちゃんが、好きなときに泊まりに来ていいって言ってたのだ。」
だから問題ないのだとか。
こうして翌日、4人はダンジョンに向かうことになった。
高志とサリーにとっては初めてのダンジョン探索だった。
いよいよ次回はダンジョン探索ヽ(`Д´)ノ