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ざまあはすぐにやってこない。女王になるよりも、私は彼と一緒にパンを乞う。夫は私を見捨てませんでした。

作者: コロン

史実に準えてはありますが、完全なフィクションとしてお楽しみ下さい。


誤字脱字のお知らせありがとうございます。

とても助かります。

 午前中のやわらかい光が部屋いっぱいに差し込み、開け放たれた窓から入る風がレースのカーテンを揺らしている。


 私は窓辺に椅子を移動させ、暖かな日差しを背に本を読むことにした。

 静かで心地良い時間が穏やかに流れる。

 暖かさに身を任せ微睡まどろみの中に落ち始めた時、普段から徹底的にマナーを守るはずのアンがノックもしないで私の部屋に飛び込んできた。


「お姉様!」


 息を弾ませ頬を赤く染めてニコニコと微笑むアン。

 そんな可愛らしい笑顔を見せられては怒るわけにもいかない。

「まあ…そんなに慌ててどうしたの?」

 私はアンの乱れた前髪を、指先でそっと直してやる。


 アンはそこでやっと自分の淑女らしからぬ行動に気づいたようで、バツが悪そうな顔をした。そして恥ずかしそうにそっと差し出したのは、金や銀で薔薇の装飾がされた豪奢な筒。


「これを…お姉様にも見せたいと思いましたの…」


 そう言って渡された筒。

 中には何か入っている様で、振るとシャラシャラと音を立てた。

「何かしら?」

 私が不思議そうに問えば、アンは小さな手のひらを口にあてうふふと笑い「その小さな穴から中を覗いてみてください」そう言って悪戯な顔をこちらに向けた。


 アンに言われるがまま覗き穴からそっと中を覗いて見る。底につけられた明かり取りの小窓から光を入れると、筒に閉じ込められた小さな宝石達が光りだした。

 赤や青、緑…色とりどりの宝石は、3面に貼られた鏡に反射して狭い筒の中で無限の煌めきを放つ。ゆっくり筒を回すと宝石達は動きだし、シャラシャラと音を立ててまるでワルツでも踊るように筒の中いっぱいにさまざまな模様を映し出していく。

 小さな宝石達が描く花模様に見惚れて、私は目を離す事が出来なかった。


「万華鏡って言うんです。素敵でしょう?」

「…万華鏡…そうね。本当に素敵ね」


 陽だまりの中、私とアンは小さな筒に閉じ込められて回る世界を飽きる事なくいつまでも眺めていた。




 。。。


 1512年。お父様が在フランス大使に任命されたため、私たち家族はイギリスからフランスへ渡った。


 そこでブルゴーニュ公女マルグレーテのお側付き女官となり、私と妹はフランス式の洗練されたマナーやダンスなど、貴族として必要な知識と教養を身につけた。


 。。。


 とある日の午後。

 リビングでくつろいでいる私とアンのもとにお父様がやってきた。

 お父様はテーブルの上に用意されている果実酒をグラスに移すと、立ったまま飲み干し私の名を呼んだ。

「メアリー」名前を呼ばれて思わず立ち上がる。


「お前はウィリアム・ケアリー様のところに嫁ぐ事に決まっている。ブーリン家の名に恥じない様に心して尽くすように」


 渡仏の前にはすでに両家で話がまとまっていたらしい。

「はい。お父様」


 お父様が部屋から出て行くのを見届けてから、そっとソファーに腰掛ける。


 特に珍しくもない政略結婚。

 ウィリアム・ケアリー様は、国王ヘンリー8世の側近として国王を支えているお方である。

 一度もお会いしたことのない人。私は上手く家庭を築く事が出来るのだろうか。

 もちろん「愛」などいう幻想を求めて結婚する考えはない。結婚は血の繋がりを作るための法的手段。私は一族の駒に過ぎない。けれど願わくば「幸せな家庭」を作りたい。そう思っていた。


 俯き考え込む私の顔に、憂が出てしまっていたのだろう。

 私の隣に座って本を読んでいたアンが「パンッ!」と大きな音を立てて本を閉じた。

 そして立ち上がり、不愉快そうに冷めた目つきで私を見ると「わたくしが恥ずかしい思いをしますのでしっかりお勤め下さい。お姉様」そう一言残して部屋から出て行ってしまった。


「ええ…そうね…」

 私の声はアンには届いていないだろう。


 はっきりとものを言うアンは幼少の頃から物覚えに長けていて、才女として知られていた。

 子供だと油断した大人がアンの前で話す会話や、メイドや侍女の世間話などを聞き集め、その情報を生かして物事を自分の有利に運ぶ流れを作ることが出来た。

 人が望む事を素早く察知し、水面下またはあからさまに行動して相手の懐に潜り込む手腕は誰も真似の出来るものではなかった。


 支配される事を嫌い全てを手に入れたい妹と、流されるだけの私。


 仲が悪い…というわけではないが、お互いに相容れない関係である事は間違いなかった。

 妹のように自ら切り拓いていく事が出来ないのであれば…私は自分の立場を受け入れるしかなかった。



 。。。



 1519年。ウィリアム様との結婚のため、私は1人イギリスへ戻った。



 1520年。結婚式当日。


「死が2人を分つまで…」神に代わって神父様が問いかける。

「誓います」

 その言葉が嘘偽りない事の証明とし、唇に閉じ込めるためにキスをする。

 教会カトリックは離婚を許していないので、どうであろうと私はこの運命から抜け出る事はできないのだ。



 1524年。私は長女キャサリンを出産した。


 お腹が空いたと泣きだすキャサリンに乳を与えれば、それまでの大泣きが嘘のように大人しくなる。空腹が満たされると小さな口であくびをし、すやすやと眠りだす。

 私は腕の中で眠るキャサリンのおでこにそっとキスをした。

 キャサリンを育てていくうちに、家族というものがこんなにも愛おしいものだと知る。

 私と夫は上手く家庭を作れている。そう思っていた。



 キャサリンが無事に一才を迎え、誕生日パーティを開く事になった。夫の仕事の関係で招待客は多い。それを察してフランスから戻ったばかりのアンが手伝いに来てくれた。

「お姉様、こちらは終わりましたわ」

「ありがとう。本当に助かったわ」

 ワインや料理、花の装飾など。アンのおかげでしっかり手配できた。


「それとお姉様。パーティのドレスの事ですが…私とお揃いにしませんか?」

 アンからの提案に驚き顔を上げる。

「ええ。いいけれど…アンは良いの?」

 大人になるにつれ距離を感じるようになっていた妹からの申し出。戸惑いより嬉しさが大きかった。

「もちろんですわ。せっかくのお祝いなので真紅のドレスを揃えましょう」

「わかったわ」

「私、お姉様の結婚式に出席出来なかったので寂しく思っていたのです。今回は一緒にお祝いする事が出来て嬉しいですわ」


 その一言が嬉しかった。

 結婚式に一人だった事が本当はとても寂しかった。誰も私の事を気に留めてないのだと思っていたから。そんな気持ちがアンの言葉で全て救われたような気がした。

「アン…私も心から嬉しく思っているわ。ありがとう」

 私は立ち上がり、そっとアンを抱きしめた。



 。。。


 パーティの日。私は準備した真紅のドレスを纏い、娘のキャサリンをあやしていた。しばらく一緒に遊んでいたが、うとうとし始めたキャサリンを乳母に預け、一人ぼんやりと控え室の窓から外を眺めていた。


 トン♪トン♪トン。

 開け放たれていた部屋のドアがリズミカルにノックされ、同じ真紅のドレスに身を包んだアンが顔を出した。

 アンは「うふふ」と悪戯な笑みを浮かべ小箱を差し出す。

「お姉様、これを」

「何かしら?」

 小箱を開けると、そこには真っ白なヘッドドレスが2つ用意されていた。

 ヘッドドレスには丁寧な薔薇の刺繍と共に、赤や青の色とりどりの宝石が縫い付けられている。

「これは私からお姉様へのプレゼントです」

 そう言ってアンは私の手を引き、鏡の前に座らせた。そしてヘッドドレスを手に取ると、そっと私の頭に載せて真紅のベルベットのリボンを結んだ。


「素敵ですわ。お姉様」そう言って鏡越しに微笑むアン。

 席を変わり、アンにもヘッドドレスを載せやる。

「貴方も素敵よ。ありがとうアン」

 アンの優しさで私の心は満たされていた。


 その日のパーティーは心から楽しんだ。

 ホールでのダンスはアンと一緒に踊った。

 音楽に合わせてくるくると回れば、ドレスの裾が大きく広がり大輪の薔薇のよう。

 ヘッドドレスの宝石に光が当たり、あちこちにまばゆい煌めきを映し出す。

 虹色に反射する光に、幼い頃に妹と夢中で覗き込んでいた万華鏡を重ねる。


 アンと私。

 まるであの日見た万華鏡の小さな宝石のように輝き、そしてあの日と同じように心の底から笑い合っていた。





 。。。



「おい、ウィリアム。お前の妻とその妹を明日から俺の元へよこせ」


 気まぐれにパーティに参加した若き我が主人が、妻と義妹から目を離さずにそう言った。

 お世継ぎの男児が産まれる事を切望する王はいまだに子を産まないキャサリン王妃を見限り、健康な女児を産んだ私の妻を愛人として迎える事に決めたようだ。


「はい。王の仰せのままに」


 陛下を城まで送り届け、そのまま明日から妻と義妹を城に迎えるための段取りを決める。表向きにはキャサリン王妃付きの侍女ということにすれば良い。そのための書類などを準備する。

 ある程度の準備が整い、我が家に戻ろうと思った時には深夜をまわっていた。


 パーティーが終わり静まり返る屋敷。

 耳をすませば微かに聞こえるキャサリンの泣き声と、それをあやすために乳母が歌う子守唄。


 キャサリン(あれ)が男児であったら…「跡取りが欲しいのは陛下だけではない」そんな独り言も静寂の中に消えた。


 メアリーが居るであろう夫婦の寝室に向かう。

 暗く落とされた灯りの中、妻の寝顔を眺めながら今後の事を考える。

 陛下は常に後継の男児を得る事をお考えになられている。もしメアリーが陛下と交わる事で男児を孕れば、その子どもは王位継承者になり私もそれなりの地位や爵位につく事が出来るかもしれない。

 陛下とメアリーに子が出来ずとも義妹のアンとの間に男児が生まれれば、姉であるメアリーの立場にも影響があるだろう。その時に私の立場についても上手く進言すれば良い。


 この話は私にとって美味しいものでしかなかった。


「メアリー。明日から陛下の元に行くように。我が主人はお世継ぎになる男児を切望している。期待に応えなさい」

 眠っていたメアリーの服を脱がせながらそう告げると、寝ぼけながらも妻はコクリと頷いた。



 。。。


「キャサリンをよろしくね」

 乳母に抱かれて眠る娘の頬をそっと撫でる。

 この子の為にもなるべく早く弟を作って戻らなければ。


 私は夫に告げられたように城へ赴いた。そして陛下に求められるまま体を許す。

 昼夜構わず、時には場所も考えず、周りに人さえいなければすれ違うさまに求められたりした。側近である夫が陛下の空いた時間を告げて来る事もあり、その時は夫に言われた時刻に自分から陛下の元へ向かった。



 1525年。その甲斐もあり、私は無事に男児を出産する事が出来た。息子は王の名をもらいヘンリーと名付けられた。

 陛下の愛人となって以降、陛下以外の男性と交わる事はしていない。周りから何と言われようと、この子は間違いなくヘンリー8世の子であった。


 しかし「フィッツロイ」つまり「王の子」との名をもらったのは私の息子ではなく、陛下の別の愛人エリザベス・ブラントとの間にできた男児であった。



 陛下は私が産んだ男児を国王の庶子として認知をしなかった。



 何故なら私の妊娠がわかる頃、すでに陛下はアンに夢中だったから。

 アンとの結婚を模索する中、姉の私が陛下の子を産む事は障害でしかなかったのだ。



 陛下は…妹のアンを受け入れるため、その姉である私とこの子を見捨てた。




 。。。


 1528年。夫は大きな借金を残したまま病気でこの世を去った。

 二人の子どもを抱えて未亡人として生きていくには余りにも非力すぎる私。

 夫が残した借金返済のため、実家から持ってきた宝石をほとんど売り払ってしまった。生計を立てていくにも限界だった。


 今や王妃より力を持つ愛人であるアンに力を借りるしかなかった。


 。。。


 しかしアンはそれどころではなかった。


 アンは陛下に体を許さず、自身の体が欲しければキャサリン王妃と離婚するよう陛下に迫っていた。

 手に入らないアンに溺れる陛下は、離婚を認めていないカトリック教会と対立し、強引に教会を離脱した。そして執拗にキャサリン妃に離婚を迫った。

 頑なに離婚を認めなかったキャサリン妃が幽閉先で亡くなったと聞くと、陛下とアンは祝賀会を開き、歓喜を示す黄色のドレスに身を包み朝まで踊っていたと聞く。


 しかし…


 キャサリン妃の葬儀の日。せっかく宿ったアンのお腹の中の子どもは、キャサリン妃の亡霊が空へと連れて行ってしまった。



 。。。



 私は子育てと金策に明け暮れる日々。

 疲れ切った私を支えてくれたのは、国王付きの兵士であるハンフリー・スタッフォード。彼だけであった。

 私とハンフリーは密かに愛を育んだ。彼は前の夫では得られなかった安らぎをくれる。彼に抱かれると今まで感じた事の無い安心感に包まれ…幸せだった。


 愛など幻想だと思っていた。

 しかし彼はその幻想を取り払ってくれた。

 彼を愛している。

 ハンフリーの子を妊娠しているとわかった時、私たちはひっそりと結婚式を挙げた。


 。。。


 私がハンフリーと結婚した事がアンの耳に届くと、私と夫はすぐさま呼び出された。

 独身になった私に、新たな嫁ぎ先を当てがえ政略結婚させるつもりだったのだろう。

 王妃(アン)に平伏す私と夫に、かつての妹は怒りを露わにした。

 その場にいたお父様もお母様も、烈火の如く怒りをぶつけてくる。


「なんて勝手な事をしてくれたの!絶対に許さない!直ちに別れなさい!」

 怒りのままアンにぶつけられた一言。


 今まで何も逆らわず、流されるままに生きてきた。

 けれど、彼だけは、ハンフリーとの幸せだけは絶対に手放したくない。


 どんな結果になろうとも、夫の手を離したくなかった。


「いくら女王の命令とあれど、彼と別れる事はありません。洗礼を授けられた最高の女王になるよりも、彼と一緒に私のパンを乞う道を選びます。彼は私を見捨てませんでした!」


 毅然と前を見据え、アンに言った一言。

 アンは一瞬驚きのような、それでいて苦々しいような顔をした。



 そして王妃の怒りを買った私と夫は…平民に落とされてしまった。



 夫の実家のスタッフォード家は爵位があり裕福であったが、アンの機嫌を損なう恐れのある私たちに手を貸してはくれなかった。








 1543年7月。


「お姉様!」


 微睡の中誰かが私を呼んでいる。


「メアリー!」私を必要としている声。


 もう行かなくては。


 ………

「……アリー……メアリー…メアリー!」



「……う…ん…。…あなた…」


 夢と現実の狭間に漂う私を呼び戻してくれたのは、いつもそばにいてくれる夫であった。


「大丈夫かい?ずいぶんうなされていたよ」

 気がつけば枕は涙で濡れていた。

 すぐに夫はタオルと冷たい水を持ってきてくれた。

 長年の無理が祟ったのか起き上がる事も出来なくなった私にそっと手を貸してくれる。

 夫の腕に抱かれながらゆっくりと水を含む。


「ありがとう。夢を…見ていたの」


「王妃のかい?」

「…ええ…」


 王妃になったアンは、その後第一子のエリザベス王女を産んだ。

 なんとしても男児を望む陛下と、何度流産を繰り返してもそれに応えなければ後がない王妃。

 追い詰められたアンは、側近やあろう事か弟のジョージとも関係を持ったが…とうとう男児を産む事はなかった。


 そして浮気な陛下の御心はアンに仕えるジェーン・シーモアに移ると、邪魔になったアンはさまざまな罪と一緒にロンドン塔へ送られた。


 アンは死刑執行人による斧での断頭を最後まで嫌がったと聞いた。

 そして切り落とされたその首は、はくはくと動き何か言おうとしていたと。




「すまない。僕と結婚したばかりに苦労をかけてしまった」


 私の汗を拭う夫がぽつりと呟く。

 降り続く雨水のように流されるまま生きてきた。

 あの日…初めて自分で選んだ道。分水嶺となったあの日以降、アンに会う事はなかった。


「いいえ。私の人生の中で、自分で選んだのは貴方だけです。私は幸せを自分で掴みました」


「ありがとうメアリー。愛しているよ」そう言うと夫は優しいキスをくれた。




「……私も…貴方を愛しているわ……ねえ…ありがとう…」

 まぶたが重くなっていく。

 情け無いけれどその一言を返すので精一杯だった。


「疲れたろう?少し休むといい」



 返事の代わりに瞬きをし、微笑みを返した。


 部屋から出て行く夫の影を見送ると、入れ違いに幼いアンが入って来た。

「お姉様!」

 小さな手で口元を押さえ、うふふと悪戯な笑みを浮かべている。

 ノックもしないで飛び込んで来るなんて…仕方のない子ね。

 汗でおでこに張り付くアンの前髪を、私はそっとなおしてあげた。



 さあ、アン。




 また一緒に万華鏡を覗きましょう。



















 参考資料


 (https://www.kingdom-rose.com/maryboleyn-html)

 (https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3)

 (https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%83%BC8%E4%B8%96_(%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E7%8E%8B)

 (https://en.wikipedia.org/wiki/William_Carey_(courtier))







アンとメアリー。曽祖父までは地方農家でした。その曽祖父が一代で財を成しその後政略結婚を繰り返して、一族を大きくしました。

二人の生まれた年代は定かではありません。また、どちらが姉でどちらが妹かもはっきりしていません。

この物語では、メアリーが1500年生まれで姉としています。


華やかな世界から一転、平民として質素に生きる事を余儀なくされたメアリー。しかしそのお陰で、ブーリン一族が根こそぎ没落した不幸に巻き込まれることから逃れました。


メアリーの最初の子キャサリンは、ヘンリー8世の第四妃クレーフェのアンに侍女として仕えます。貴族と結婚しその後に子孫を残しています。

メアリーの子孫にはダイアナ妃が含まれています。現イギリスの王位継承権一位はダイアナ妃の息子のウィリアム王子と、王子の子3人が続きます。


メアリーの第二子のヘンリーは、アンの子エリザベス1世が即位した後ハンズドン男爵になりました。結婚し15人の子をもうけています。

ヘンリー8世が切望した王の男児は、ヘンリー8世が認めなかった子のみ生き残り、子孫を残しました。


アンの罪状はでっち上げられたものでした。

しかし罪人とならば王妃であれ、それまでの記録は燃やされてしまったそうです。

なので、エリザベス1世の母であるアンの記録も僅かしかないそうです。

そして平民に落とされたメアリーの記録も残っていないそうです。






歴史苦手なコロンが、歴史が苦手な方でも楽しめるように書いた物語り。

少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。


良かったなと思われましたら★で応援くださると、次も頑張ろうと思えます。

よろしくお願いします。


継ぎ合わせの拙い文章、最後までお読みくださりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
まず、イギリス中世に挑戦なされたということに拍手喝采です!! 同じような名前の人がたくさん出てくるから、テキストだけで紡ぐのはとっても大変だと思います。 例えるなら、イギリス人が日本の戦国時代のお話書…
[良い点] とっても素敵な物語を読ませていただきありがとうございました! メアリーのほうが美人だったらしいのに、アンの策略のほうが勝ったって面白いですよね。 結局、男というのは狩人!  手に入らない…
[一言] 英国王室の歴史はいつ見ても面白いですね。 Youtubeで歴史解説をよく見ているのですが、やっぱり女性が男性に振り回されることが多く、それによってこういった小説が生まれているのかも知れません…
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