10 先に進もう(後)
悪役令嬢や聖女が登場している話をたくさん読んで楽しくなり、自分でも書いてみたくなり挑戦しています。
いつもリビングで書いているので、土日は夫と子どももいるためなかなか書き溜めができません。
特にフェイトとのことを書いている時は後ろをウロチョロされると落ち着いて書けない……。
昨日はひとりになれる場所を探し、メモ書きでこのエピソードの後半を書いてました。
ブックマークありがとうございます!
うれしいです!!
最後までお付き合いいただけたらうれしいです。
どうぞよろしくお願いします。
次に向かうのはガルライアとアルタイル国境の街マイネ。
ここから歩くと2日間の日程。
マイネまで行くと次はアルタイルのアーケスかマリという街のどちらに進むか選ぶことになる。
マイネまで馬車を利用して1日で行ってしまおう、と夕食時にガイルに提案された。
「それは……、お金がかかるのでは」と言う私を見て、フェイトがイライラして言った。
「もういいかげんに頼れよ!」
「だって、迷惑かけたくない……」
「こっちが一緒に連れて行きたいんだからいいの!
……あーもう、借金じゃないから! 俺が出したいの!」
「えっ、お金はフェイトが出してるの?」
「えっ、あ、というか、大丈夫だから!
そのかわり絶対俺から離れんな! 条件はそれだけ! わかったらもう寝ろ!」
「わかった。フェイトとガイルに頼ることにする。でも、アイテムボックスにまだサンドワームもあるし、買取できるところでは売っていくから。
……そういえば、私の旅の服は?」
ガイルがあわてたように「そうだった!」と言って、畳んである服を渡してきた。
「下に着るのは今のままでで大丈夫。上の服と上着だけ着替えてくれ」
「ありがとう、ガイル」
受け取って見てみると、これなら自分でも着られそうだ。
「明日の朝食後すぐ出ることにする。俺は馬車を予約してくるから」
「私も行きます」とレイが言って、食後にふたりで出て行った。
頼ると言ったのに、まだ機嫌の悪いフェイトとふたりきりで残された。
「……神殿の帰りからなんか怒ってるよね。
私、なんかした? 全然わかんないんだけど」
フェイトに言ってみるが、こちらを見ようともしない。
むー。なんだ。
その時、部屋がノックされ、私がドアを開けるとおかみさんがいた。
「はい、乾いたわよ」と前に着ていた服を手渡される。
「ありがとうございます」
「それじゃ、おやすみなさい」
「おやすみなさい」とドアを閉める。
振り向くとさっきまでフェイトがいたところにいない。
「あれ? フェイト?」
キョロキョロ見回すが本当にいない。
「あれ、ドアここだけだよね?」
自分で言ったのにちょっとこわくなる。
「……フェイト?」
シーンとしている部屋。
これはどういうことだ???
とりあえず自分のベッドに行き、座る。
フェイトのベッドを見るが空っぽ。
サンダルを脱いでそろそろとベッドの上に足を上げ毛布を掛けようとしてまだ着替えていなかったことに気が付いた。
「あ、着替える間出て行ってくれたのか?」
そう呟くと服に手をかけて脱ぎ始める。
ベルトを外し、頭から脱ごうとするが裾まで長い服なのでずるずる頭の方へずらしながらやっと脱いだ、と目の前にフェイトがいてびっくりする!
「わーっ!」
「ドアから出てないのに出られるわけないだろ! バカ!」
「わざと隠れてたの? なんで?」
「なんでって、ルティを困らせたかったから」
「それこそ、なんで? なんだけど……」
「……俺にもよくわからない」
「きちんと整理してみよう。
神殿の帰り、お茶会に怒ってたと思ってたんだけど、その後も私に怒ってたよね。それはなぜ?」
「……俺、お茶会でガルライアの貴族令嬢に囲まれてたんだよ。ルティは何とも思わなかった?」
「ん?」
「ほら、いい結婚相手だと思われてたかもしれないだろ? 心配じゃなかったのか?」
「心配してない。フェイトは私と一緒にいると言ってくれたし、私が一緒にいて欲しい時にはいてくれるから。
心配して欲しいってこと?
私はフェイトを信じてるから聞かないこともあるよ?
フェイトは私を信じられない? どうしたら信じてくれる?」
フェイトはちょっと考えて言った。
「ルティの言う好きは、みんなに対しての好きだから、不安になる」
「そうか……。フェイトへの好きはみんなへの好きと違うと思う。
なんていうかな……。特別に気になる? 好きの中でも特別?
うまく説明できないけど、特別に好きじゃなかったら、手にすりすりしたりしない、よ。
それにエーテスでアルタイルの王子の話を聞いた時、一緒に聞いたのがフェイトじゃなかったら、あんなに泣かなかったと思う……。
後は……。
そうだ、今日、神殿で一緒に祈った時、フェイトは何を祈ったんだろうと思った。
自分でそう思ってから、あれっ? と思った。
今まであまり人と関わらないよう、気にしてなかった私がそう思うのって、フェイトが特別な存在になっているから、じゃないかな、と思う……」
あれ、眠くなってきたぞ。
お風呂2周コースが体力的にきつかったか?
「特別に好き、か。……まあ、今はそれでいいや。
じゃあ、俺が一緒にいて欲しいと思う時には言うから一緒にいてくれるか?」
フェイトがベッドの上にいる私のそばに腰かけると私の右手を取って自分の頬にあてた。
「うん!」
私はにっこりするが、急激に眠くなってきて、頭が前のめりになってしまい、フェイトの胸のあたりにもたれかかるみたいになってしまった。
「ルティ……」
フェイトの声が聞こえる。
「ごめん……、すごく、ねむい……」
それだけ最後に言った記憶がある。
私はそのまま寝てしまったらしい。
読んで下さりありがとうございます。
次も頑張ります!




