アケビ君との出会い(6話)
☆破滅しかない乙女ゲームのモブの令嬢に転生してしまった件☆
(乙女ゲーム転生物)
(カエデもアヤメもアケビも8歳の子供です)
☆百合注意☆
~6話~
私は、車との交通事故で死んで破滅フラグしかない乙女ゲームのハニーハートラブストーリーのモブの令嬢のアヤメ・エバンズに転生しました。
この乙女ゲームの世界で初めてカエデちゃんって言う友達ができました。
しかもカエデちゃんが私の婚約者になってくれました。
こんなにも幸せ過ぎて良いのか不安になりました。
「今日は、お招きありがとうございました」
私は、カエデちゃんの屋敷で遊んで満足して頭を下げてお世話になった感謝を表しました。
「い、いえ、その……あんまりおもてなしができなくてすいません……」
カエデちゃんは、頭を下げておもてなしができなかった事を謝りました。
「アヤメさん、いつでも来てもらっても構わないよ。
なんたってアヤメさんは、俺達の家族だからな」
カエデちゃんのお父様のイベリスさんは、優しく微笑んでくれました。
「ありがとうございます、カエデちゃん、イベリスさん。
それでは、失礼します」
私は、頭を下げてカエデちゃんとイベリスさんに別れの挨拶をしてカエデちゃんの屋敷を出ました。
そして次の日に破滅フラグを回避するヒントがないか街に出掛けました。
街で屋台のお店の前で男の子と店の店員のおじさんが揉めているところを見ました。
「上手そうだな、その肉を俺に寄越せ」
男の子は、右手を屋台のおじさんに差し出した。
「ほらよ、坊主」
屋台のおじさんは、肉を刺している串を男の子に渡しました。
男の子は、屋台のおじさんから肉を刺している串を受け取るとお金を渡さないで去って行こうとしました。
「待て、坊主、お金がまだだ、お金を払え!?」
屋台のおじさんは、慌てて男の子の肩を掴んで男の子を呼び止めました。
「お金ってなんだ?
俺が食べてやるんだからありがたく思えよ」
男の子は、きょとんと首を傾げてさもお店の物を食べるのが当然のようにきょとんとしていました。
「な、な、な、なんだと!?
堂々と無断飲食なんか許せる訳ないだろ!?
来い、警備隊につき出してやる!」
屋台のおじさんは、男の子を乱暴に掴んで引きずって行こうとしました。
「何をするんだよ!?
この無礼者!?」
男の子は、屋台のおじさんに乱暴にされて暴れました。
「ちょっと待ってください。
おじさん、子供に乱暴をするのは、良くないですよ」
私は、おじさんの腕を掴んでおじさんが男の子に乱暴をするのを止めました。
「なんだ、お前?
お前には、関係ないだろ。
それともお前がお金を払うってのかよ?」
屋台のおじさんは、睨むように私を見つめました。
「解りました、お金を払います。
その変わりに男の子が無断飲食をしたのは、悪いですがでも男の子に乱暴を働いた事を謝ってください。
これは、児童虐待ですよ」
私は、屋台のおじさんに串の刺した肉のお金を払うと男の子に乱暴をした事を謝る事をお願いしました。
「はっ!?
何でだよ。
悪いのは、この坊主だろ。
何で俺が謝らないと行けないんだよ」
屋台のおじさんは、納得いかないように私を睨みました。
「暴力は、駄目です。
相手に暴力をしたら自分も暴力に合いますよ。
それとも人に平気で暴力を振るう最低な人間なのですか?」
私は、屋台のおじさんの心を覗き込むようにじっと屋台のおじさんを見つめました。
「それは……」
屋台のおじさんは、私にじっと見つめられて言葉を詰まらせました。
「それからあなたがどれだけ偉いか知りません。
でも大切な売り物を食べてお金を払わないのは、良くありません。
あなたは、泥棒になるつもりですか?
自分の大切な宝物を勝手に取られるのと同じなのですよ」
私は、腰に両手を当ててじっと男の子の顔を覗き込むように睨みました。
「な、なんだよ、俺に説教か?
生意気なんだよ!」
男の子は、私の注意に怒って殴りかかってきました。
私は、合気道で男の子の拳を受け流すと男の子が転びました。
「ごめんなさいは?」
私は、怒ったように黒いオーラを出して男の子にプレッシャーをかけました。
「そ、それは……」
男の子は、私の態度を見ても謝りたくなくて言葉に詰まりました。
「……ごめんなさいは?」
私は、さらに男の子に顔を近づけてプレッシャーをかけました。
「す、すいません、お金を払わないで勝手に食べてすいませんでした」
男の子は、私のプレッシャーを感じて慌てて頭を下げて屋台のおじさんに謝りました。
「良くできました。
ちゃんと謝れて偉かったですね」
私は、男の子が謝ったのを見て男の子の頭を優しく撫でて優しく微笑みました。
「……それでおじさん、こんな小さな男の子が悪い事を謝ったのにおじさんが男の子に暴力を振るった事を謝らないって常識はずれな事は、しませんよね?」
私は、腕を組んでジドーと屋台のおじさんを見つめました。
「うっ……解っている。
坊主、暴力を振るって悪かったな。
この通りごめんな、坊主」
屋台のおじさんは、両手を合わせて頭を下げて謝りました。
「おじさんもちゃんと謝れて偉かったですね、よしよし」
私は屋台のおじさんが謝ったのを見て満足そうにニッコリと笑い屋台のおじさんの頭を撫でてちゃんと謝ったのを誉めました。
「……くくく、お嬢ちゃんには、負けたよ。
もう少しだけ人に優しくしても良いかも知れないな。
坊主、暴力を振るって悪かったな。
これからは、泥棒みたいな事をしたら駄目だぞ」
屋台のおじさんは、私に頭を撫でられて楽しそうに口元を押さえてクスクス笑いもう一度男の子に頭を下げて謝って自分の屋台に戻って行きました。
「さてと、あなた、どうせ、他の国から来たいのでしょう。
世間知らずのあなたを1人にしていられないから私が一緒に街を案内してあげるね」
私は、ニッコリと笑い男の子に街を案内するのを提案しました。
「……あなたでなくてアケビだ。
俺の名前は、アケビ・スミスだ」
アケビは、私にあなたって言われて不服そうにジトーと私を見つめて自己紹介をしました。
「アケビ君ですね。
私の名前は、アヤメ・エバンズですよ」
私は、アケビ・スミスって名前を聞いて何処かで名前を聞いた気がして首を少しだけ傾げました。
直ぐにニッコリと笑い自己紹介をしました。
「アヤメか、良い名前だな。
よろしくな、アヤメ」
アケビ君は、私の方に右手を差し出してニッコリと笑いました。
「はい、よろしくお願いしますね、アケビ君」
私は、アケビ君の差し出した右手を握り締めてニッコリと笑い握手をしました。
「それでアヤメ、何処に案内をしてくれるのか?」
アケビ君は、私と何処に出掛けるのか楽しみでニコニコ笑顔になりました。
「そうですね。
それならば最初は、自然公園ですね。
凄く綺麗な場所なのですよ」
私は、お気に入りの自然公園の事を両手を大きく広げて説明しました。
「へーー、そんなところがあるんだな。
自然公園が楽しみだぜ」
アケビ君は、私の自然公園の説明を聞いて自然公園に行くのが楽しみでニコニコ笑顔になりました。
私は、アケビ君を連れて自然公園に向かいました。
自然公園は、大きな木が沢山生い茂っていました。
木には、桜の花が沢山咲いていました。
「わーー、すげーー、綺麗な花だな!?」
アケビ君は、桜の花が綺麗で目をキラキラと輝かせました。
「でしょう。
この花の名前は、桜って言うのですよ。
私の大好きな花なのですよ。
アケビ君は、木登りとかできますか?」
私は、桜の花が好きな事を両手を広げて知らせました。
そして悪戯っぽく微笑んで木登りができるのか質問をしました。
「失礼な、木登りぐらいできるぞ!」
アケビ君は、両手を腰に当てて自慢するように偉そうにニッコリと笑いました。
「それでは、この桜の木に登りませんか?
この街で一番大きな桜の木なのですよ。
アケビ君にこの桜の木を登れますよね」
私は、1番大きな桜の木を触りアケビ君を挑発するようにニッコリと笑いました。
「馬鹿にするな!?
これぐらいの桜の木ぐらい登れるぞ!
それならばどちらが早く木を登れるか競争しようぜ!」
アケビ君は、私を挑発するようにニッて笑いました。
「良いですよ。
木登りで競争しましょう。
負けませんからね」
私は、アケビ君との木登りの競争が楽しみでニッコリと笑いました。
「俺も負けないからな!」
アケビ君も私との木登りの競争が楽しみでにって笑い私の方に右手の人差し指を指しました。
私とアケビ君は、1番大きな桜の木を触りました。
「それでは、よーいどん!」
私の掛け声と共に私とアケビ君は、桜の木を登り始めました。
私とアケビ君は、同じスピードくらいで木を登って行きました。
そして私とアケビ君は、同じぐらいに桜の木を登りきりました。
「はーー、はーー……これは、同着ですね……」
私は、桜の木を登りきると息を切らしながら楽しそうにニッコリと笑いました。
「はーー、はーー……そうだな……
なかなかやるでないかよ、アヤメ」
アケビ君も桜の木を登りきると息を切らしながら楽しそうにニッて笑いました。
「アケビ君の方こそやりますね」
私もアケビ君との木登りの競争が楽しくてニッコリと笑いました。
「アケビ君、ここの桜の木から街の景色を見てください」
私は、桜の木の枝に腰をかけると街を見下ろしました。
「街の景色か?
凄く綺麗だな……」
アケビ君も桜の木の枝に腰掛けると街を見下ろしました。
感心しながら街の景色を見渡しました。
「はい、私の好きな景色なのですよ……」
私は、自分の髪をなびかせるように触りながら幸せそうに街の景色を見つめました。
「そうなんだな……
綺麗だ……」
アケビ君は、街の景色を見つめてから私の方を振り向くとボソリと綺麗だと呟きました。
「んっ?
アケビ君、どうかしましたか?」
私は、アケビ君の視線に気がついてアケビ君の方を振り向いてキョトンと首を傾げました。
「い、いや、何でもないよ!?」
アケビ君は、慌てて両手を振り何かを誤魔化そうとしました。
「そう?
それならば良いのですが……」
私は、アケビ君が何を慌てたのか解らずにキョトンと首を傾げました。
私とアケビ君は、桜の木の上から街の景色を楽しむと木から降りました。
「今日は、付き合ってくれてありがとうな。
でアヤメ……俺と婚約してみないか?
アヤメと婚約をしたら楽しく過ごせそうだかな」
アケビ君は、楽しそうにニッて笑い私に婚約を提案してきました。
「でも私には、もう婚約者がいるのですよ」
私は、困ったように苦笑いを浮かべました。
「俺の国もこの国でも重婚は、認められているはずだぞ。
俺は、重婚されても全然気にしないぞ」
アケビ君は、親指を立ててニッて笑い重婚されても構わない事を知らせました。
「そうですね……
それならば考えさせてください」
私は、少しだけ考えて考える時間をもらうのをお願いしました。
「ああ、構わないぞ。
でもアヤメが婚約を嫌って言ってもアヤメの事を諦めるつもりがないからな。
またな、アヤメ」
アケビ君は、清々しいほどの笑顔でニッコリと笑い右手を振り別れの挨拶をしました。
「さようなら、アケビ君」
私も右手を振り別れの挨拶をしました。
私は、去って行くアケビ君を見送りました。
アケビ君は、嵐みたいな騒がしい子だなって思いました。
でも不思議と憎めないように思えました。
実は、このアケビ・スミスは、隣国の王子でこの国の屋台のおじさんに暴力をふらわれた憎しみで乙女ゲームでは、この国を滅ぼしていましたがアヤメに助けられた為にこの国に憎しみがなくなり隣国との戦争で滅ぼされる運命の破滅フラグが折られた事をアヤメは、気づいていなかったりする。
ーTo Be Continuedー