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出会いは突然に、偶然に、いや期待ていないんだけど?

「ふあぁぁぁぁっ……」



穏やかな日差しの中で、おっさんの大きなあくび。



うん、まるで絵にならないねぇ。



「まぁ…誰かに見せる物でもないし……生理現象なんだから、仕方ないですよねぇ〜…」



それにこれだけ暖かいと、思わずあくびも出ちまうってもんですよ。



だって暇だし、平和だし、やる事ないし。



逆にいえば、こんな素敵な(?)状態であくびを出さないのは失礼に当たるってもんですわな。



もちろん、仕事は大真面目にさせてもらってますよ?



お金、頂いてるんでね。



それに何も起こらない方が、皆にとっても良い事なのは変わりなしでしょ?



おじさんみたいに歳をとるとね、厄介事ってのはめんどくさくて仕方ないんですよ。



…まぁ、厄介事が起こったならおじさんもそれなりの対応をしますよ?



だからといって、問題を持ってこられてもおじさん困っちまうんですがね?



とりあえず、なんだかんだこうやってですね。



ただ村の門番をやってるって状態なだけで十分満足なんですわ。



「…こういった穏やかな日が続けば…いいんですがねぇ〜」



争い事面倒事一才合切ない方が良い。



…いやまぁ、多少はスパイスとしてはありなんでしょうが…



出来るだけ無い方がおじさんの好みです。



「アーノルドさん、交代の時間ですよ」



「ん…もうそんな時間かい?」



どうやら交代の時間に差し掛かったみたいですね。



後輩の女の子が交代にしやってきましたよ。



「そんな時間ですよ〜」



「真面目にお仕事すると時間が過ぎるのは早いねぇ〜」



「あははっ、アーノルドさんが真面目にお仕事って似合わないですねぇっ」



「あらら、酷くない?。おじさんこれでも意外とやる人だよ?」



やらなくていいのならやらないですけどね。



「んー…普段からぼーっとしてる姿が多くなければ、信じられもしますけどねぇ〜」



「おじさん、それ全部含めて仕事だと思ってるから」



「…隊長に給料全額カットされちゃいますよ…?」



「おおっと、それだけは勘弁勘弁っ。ミーアちゃんもナイショで頼むよ、ジュース奢るからさっ」



「まぁ、別に言いふらすつもりなんてないですけどぉ…もらえるならいただきますっ」



おっと?



おじさん、必要ない事を自分から提供しちゃった?



まぁ、仲良く出来てるならジュースぐらいよしとしますかねぇ。



てか、ジュース程度で仲良くなれるなら、おじさんいくらでも奮発しますし?



「それじゃぁ、また仕事終わりにでもいつもの飲み屋に寄ってくださいな。多分おじさんいますから」



「あの…交代って言っても終了じゃないんですよ?」



「もちろんわかってますって、村の情報集めたり、交流を深めたりするだけです」



「…お酒片手に?」



「そりゃぁ、必要とあればね」



何事も、その場の空気に合わせる必要がありますからねぇ。



うん、必要なら仕方ない。



「…ほどほどにしてくださいよぉ〜。隊長にサボってるのバレたらどんな大目玉食らっちゃうか」



「いや、たまに隊長もいるから大丈夫ですよ」



「…大丈夫なんでしょうか…ここ…」



メリハリはきちんとしてるから問題ありませんって。



というか、こういった事に理解がある子で本当によかったです。



正直、おじさん不安で不安で仕方なかったんですよねぇ。



いきなり「お前に後輩つけるから」って連絡がきて、しかも女の子ときたもんだ。



正直、あの時はマジでどう対応すれば良いか悩みましたよ…盛大に…えぇ…



仕事とはいえ、おっさん相手ですからね。



おじさんが…というより向こう側が相手したくないって思うじゃないですか、普通?



しかも、会ってみれば娘みたいな見た目の子だし…



初っ端キモい連発も覚悟してたぐらいですからね。



でも、話してみれば素直でいい子だし、成人してると聞いて安心しましたよ。



見た目に関してはなんでも、猫系の獣人種は皆童顔なんだとか…



…正直、ミーアちゃんがまだ未成年って言われても信じちゃうと思うなぁおじさん。



「それで、アーノルドさん。聞くまでもないとは思うんですが、異常は無いでしょうか?」



「んっ、うん無いよ。おじさんがゆったり出来てるのがその証拠」



「それはそれでどうかとは思いますが…まぁでも、平和なのは良い事ですね」



「だねぇ………面倒毎は本当に無い方が良いもんさ……」



「ん?」



…おっと、いけないいけない。



おじさんの悪い癖が出ちゃった。



「いやいや、何でもないよ。それじゃおじさん休憩に入るからあとはよろし…」



「どうかしまし……あら?」



そのまま村の中に入って行こうとした時、ふと視界に馬に乗った集団が走ってくる姿が見えた。



…ん…あれは…



……もしかして盛大なフラグを立ててしまったってやつですかね?


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