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44話~勘違い~

無職転生見てたせいで投稿忘れてた……。

「はい、お辛い中ありがとうございました」


「いえ。それでは失礼します」



 探索者組合の人に一言告げて、俺は部屋を後にする。ふぅ、終わった〜。



 今は既に消滅した迷宮から脱出した俺たちは、あのあと探索者組合の人たちに事情聴取を受けた。当然あらかじめ考えておいた説明で済ませる。だが、今日はまだ終わってない重要な出来事がある。



「お待たせしてすみません、初芝さん」



 俺は事情聴取前に会う約束をしていた初芝さんに声をかける。彼女の方が先に終わっていたようで待たせていたことについては申し訳ないな。



「い、いえいえ。そ、それよりも、本当に良いんですか?」



 初芝さんがチラチラとこちらを見ながら、遠慮気味に尋ねてくる。



「当たり前じゃないですか。さぁ、行きましょう。俺の家に」


「は、はい!」



 そう、俺は今日初芝さんを自分の家に招待することにした。理由は当然、彼女自身についてだ。一度死に、精霊として生き返ったことを報告しなければいけない。うぅ、胃が痛い……。



***



 ひゃあぁぁぁぁっ!!! お、おうちにお呼ばれしちゃいましたぁぁぁ!!!


 私は今日、死にかけた勢いで、好きな人に思わず告白をした。返事は貰えていませんでしたが、誘われたことからほぼOKということに間違いないでしょう。


 まさかここまで大胆だとは思いもしませんでしたが、それも仕方ないのかもしれないですね。篠崎さんはF級なのに、C級探索者の人に殺されかけたんですから。


 おそらく、殺されそうだった恐怖とかがまだ残っているのでしょう。だから、私と一緒にいたい……そういうことでしょうね。


 まぁ、私もおとなですし? 告白自体はついさっきですけど心の準備はできてます……いえ、できてないですけど頑張ります!


 ふっふっふっ、向こうではきちんと年上として、お姉ちゃんとしての余裕を見せつけなければいけませんね。まぁ、今日まで男性とは付き合ったこともありませんが……!


 私今日、おとなの階段を登ります! ……あ、日付け的には明日になるかもです!



***



「狭くて汚いですが、我が家にようこそ」


「し、失礼します!」



 早速初芝さんを部屋に招き入れる。ふむ、見た感じ少し緊張しているな。まずは……。



「粗茶ですが」


「あ、ありがとうございます……ズズゥ」



 とりあえずお茶だよな!



「さて、初芝さん。俺は今日、あなたに大事な話があって家に呼びました」


「は、はい……」



 初芝さんがお茶を一口飲見終わるのを見計らい、俺は真剣な表情で話を切り出す。初芝さんも雰囲気で重要なことだと理解したのだろう。表情が強張っている。

 


「……この話は、初芝さんのーー」


「あの!」



 切り出そうとした所で初芝さんに話を遮られた……。



「は、話を止めてしまってすみません」


「いえ、それでなんですか?」


「その……私のことは初芝さんではなく、琴香(ことか)と呼んでください。初芝琴香(はつしばことか)、それが私の本名ですから」



 初芝さんが突如名前呼びをお願いしてきた。なるほど、初芝さんも何か特別なことがあると薄々理解したのだろう。より親しくなるために、まずは下の名前呼びから始めようというわけか。



「はい、琴香さん。では俺のことも空と」


「こ、琴香だなんてぇ……あ、はい」



 なんか初芝さん……じゃなくて琴香さんがクネクネしてる。



「あの……空君」


「なんですか?」


「いえ、呼んでみただけです」



 ふむ、試しに呼ばれたがなんだかむず痒いな。まぁそのうち慣れるだろう。今はそんな事よりも精霊についてだ。



「では改めて……今からする話は、初芝さんの人生を左右することについてです」


「ふぁい!」



 ……今、噛んだな。



「もしかしたら、ひどく傷ついてしまうかもしれません」


「そ、そんな事ないです!」



 おぉ、何も話していないのに好感触だ! ラッキー! このまま行くぞ!



「では琴香さん。はっきりと言います。…………あなたは一度死に、精霊として生き返りました」


「…………はひ?」



 琴香さんは何を言われたのか理解できないと言わんばかりの表情を浮かべた。

実は前話で一章完結にしても良いかなと考えたりもしました。ですが今回から話される出来事を2章の最初にするのもどうかと思い、戦いの山場から間が空いてしまう結果に。次からは気をつけよう……。

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