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41話~エフィーの力~

本日6話目おらぁ!

 あれは翔馬のやつに料理を振る舞った後だったな。契約内容を確認していた時、身体能力の上昇以外に何かしら能力は無いのかと尋ねた時のことだ。



***



「そうじゃの〜、特にこれと言って…………あ、もう一つだけあるぞ」


「なになに?」



 精霊王だったエフィーとの契約なんだ。1割とは言え、めっちゃすごい能力だろう。



「……精霊は魔力で生きておるのじゃ。だから契約の際にも、生きるためにも魔法石を欲する」



 ふむふむ、魔法石を欲しがる理由が新たに判明したぞ。



「えっと、つまり……?」


「簡単に説明するのじゃ。我らが取り込む魔力には、特定の魔力である必要性はないのじゃ。つまり、主人のカスみたいな魔力でもなんでも良いのじゃ」



 うんうん……って、うるせぇカスみたいな魔力で悪かったなっ!



「つまり、主人や魔法石以外にも存在する魔力はあるじゃろう? それこそ他の探索者でも構わんし、魔道具でも構わん。魔力が存在するならば何からだろうと、我は取り込めるのじゃ!」



 ……つまり、他人などから魔力を取り込める能力と言うわけだな。魔力が多いのは魔法系探索者だな。つまり藤森……うぉぇっ! あいつの魔力を取り込むとか気持ち悪っ!



「…………おけ」


 ……多分使わない。いや、絶対に使いたくない。普通に考えて俺の精神的にも無理。



***



「ーーって、言ってたな。あれがどうかしたのか? ……まさか魔力を初芝さんに送り込むことで、生き返るとかじゃ!」



 俺はエフィーに希望の眼差しを向けながら尋ねる。だが、無情にもエフィーは首を横に振った。



「主人よ、違うのじゃ。そのあとじゃ」



 あと? ……なんかあったか? ……あ、もしかして……!


 俺はその後の出来事を改めて思い返してみる。



***



「それは使わないと思うな。と言うか使いたくない」


「むぅ、それは残念じゃ」


「ごめんな」



 せっかくエフィーが思い出してくれて悪いが、他人の見えない力を自分の物にしたり、エフィーに取り込ませるのは抵抗がある。


 魔法石については……まぁ、牛肉とかを食べるようなものだろ? だから良いよ。



「いや、別に構わんのぞ。使える力が全て使うわけではないからの。あくまで選択肢の一つでして頭の中に留めておいて欲しいのじゃ」


「そう言ってくれると助かるよ。所で、最後の最後に確認なんだけどさ……本当に他に能力はない、よな?」



 別に先程の能力に不満があったわけじゃないぞ。でもポンコツのエフィーの事だ。もう一個ぐらい忘れてる能力があるかもしれないから、一応確認だ。



「むぅ、我を疑うとは主人とは言え失礼じゃ。そんなものありは……ありは〜〜……」


「おい、あったんだろ?」



 少し問い詰めると、エフィーは顔を逸らす。



「……ないのじゃ」


「嘘つけぇ! 絶対あった反応だろ今の!」



 エフィーが逸らした顔を覗き込みながら言う。



「……う、うるさいわい! 忘れたのじゃ! とっても重要だった能力じゃが、忘れたんじゃから仕方ないじゃろう!」



 逆ギレしやがったよこいつ!?



「……ふぅ。まぁ、思い出したらまた言ってくれよ?」


「任せろ主人! 我を誰と心得る? 精霊王エフィタルシュタインじゃぞ?」



 エフィーはうっすい絶壁のような胸に手を当てふふん、とドヤ顔でこちらを見てくる。



「了解ポンコツエフィー」


「我はポンコツではな〜〜い!」



 エフィーがそう言ってポカポカ叩いてくる。


***



「ーーって話してたけど……。もしかして、忘れてた能力があれば……」



 今度こそ、俺はエフィーに希望の眼差しを向けながら尋ねる。エフィーはゆっくりと、首を縦に振った。



「この力を使えば、そこの娘は生き返るはずじゃ」


「っ! どうすれば良い? なんだってやる。どんな苦しみだって俺が耐える! 教えてくれ!」



 エフィーの小さく柔らかな両肩を掴み、じっとその綺麗な銀色の瞳を見つめて問い詰める。

 


「…………彼女を、精霊として生まれ変わらせることじゃ……」


「…………え?」

ちくしょお!6話予定だったけどまとまんなかった!って事で7話目更新しますっ!

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