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106話~有罪ですね~

今更ながら1000ptと言う大台を突破した事を報告します。本日はお昼頃にもう1話の2話更新です。

 ヘレスとの会話を終え、落ち込んでいたエフィーを慰めてから眠りについた俺だったが、思った以上にエフィーが落ち込んでいて時間がかかってしまった。その結果……。



「ふわぁ〜……」


「あれ、空君ひょっとして寝不足ですか?」


「はい、少しだけ……」



 朝ごはんを食べ終わった後も、こうしてあくびが止まらない。まぁ、エフィーについては俺が言いすぎたせいだし……。



「へー、空君、私と同衾までしておいて手を出してこなかったのに、氷花さんと柏崎さんがいると眠れないほど緊張していたんですねー」



 琴香さんがイッた感じの視線でこちらを見てくる。あ、これ俺が女性陣と近かったことによる緊張で眠れなかったと勘違いされてるパターンだ!



「む、そうなの、空? ……エッチ」


「違いますって!?」



 通りかかった氷花さんが、目を細めて腕で胸あたりを隠すポーズをしてそんな事を言ってきた。



「はっ、これだからお子様は。どう考えても私のせいに決まっているかしら」


「「「…………」」」


「沈黙が一番困るのだけれど!?」



 それに悪ノリした柏崎さんだったが、俺たちの冷たい視線に敗北した。



「それで、空君は誰のせいで寝れなかったんですか〜? 教えて下さいよ〜」



 「ふふふ〜」と不敵な笑みを浮かべて近づいてくる琴香さんが怖い。ちっ、仕方がない。こうなったら……。



「ヘレスです」


「ヘレスちゃん? ……いつの間に仲良くなったんです? 私、あの娘とは友達になれそうな気がしてましたが、やっぱり無理なようですねっ♪」



 すまんヘレス。とりあえず生贄になってくれ。俺は心の中でヘレスに頭を下げて謝った。



『コトカ、ソラ、早速なんだけど、今日は人族たちに訓練を見学してもらうことに、なった……わ? あの、どうしたのこの空気は? なんだか、あたしがいちゃいけない雰囲気なんだけど?』



 生贄……ではなくヘレスがタイミングよく扉を開けて入ってきた。琴香さんの発するオーラに当てられ、ヘレスも一歩後ずさった。その判断が正解だ。



「あ〜、ヘレスちゃん! こっちにおいで!」


『せーー、何かしらコトカ?』


「昨日、空君と何してたんです?」



 琴香さんが圧を発しながらそう問いかける。ヘレスもその有無を言わさぬ気配を察したのだろう。少々後退りながらも、考える素振りを見せる。


 ちなみにヘレスの言葉は氷花さんと柏崎さんのために、俺がほぼ同時翻訳してるよ。



『べ、別に、何も言われてないわよっ?』



 ヘレスが明らかに怪しい顔をした。だが俺は知っている。本当に何もないのだ。ヘレスがそんな反応をするから怪しく見えるだけで、俺は何もしていない。断言しよう、今回は勝ちだ(勝ち負けとは一体?)。



「ヘレスちゃん、なんで歯切れが悪いんです?」


『い、いや〜』



 ……なんでヘレスはこんなにも粘るんだろう。早く昨日話した事を言ってすっきりしようぜ!



「ん〜〜?」


『その……あたしがしたことを謝ったりしたわ。マキノさん……にも、謝った方が良いらしいわね』


「あぁ、そう言う理由ですか。良かったです、もう少しで血の雨が降るところでした!」



 一体ヘレスか俺、どっちの血だったのだろうか……?



『あと……』


「あと?」



 あと、なんだ? 別にあの説明だけで良かったと思うが、補足説明でもするつもりか?



『ソラに、好きって言われたわ』


「「「…………」」」



 あまりの衝撃発言に、琴香さんだけではなく氷花さんや柏崎さんも固まってしまう。当然俺も……。え? ちょっと待ってそんなこと言ってな……い、や言ったわ!?


 でも『あはは、俺もその喋り方の方が好きだわ』って言う、対等な関係での喋り方について述べただけであって、決して恋愛感情とかで言ったわけではない。琴香さんならきっとその意図を汲み取って分かっーー。



「有罪ですね」



 っ!?



「ん。死刑が、妥当……」



 っ!?!?!?



「出会って1日で口説くとかありえないかしら……」



 ちっ、違うっ! 俺は無実だ! 冤罪だっ!



『まっ、喋り方の話だけどね』


「あぁ、そう言うことですか! 通りで空君と会話する時の口調が昨日から違ったんですね!」



 その後、琴香さんに説明したことで無事誤解は解けた。ただし……。



「次からは、私も混ぜてくださいねっ?」


「はい」



 琴香さんにそう言われて俺は高速で頷くことしかできなかった。



「所でヘレス、訓練の見学とか言ってなかったか?」


『あ……は、早く! 戦士長に怒られるから急いで行くわよ!」


「お、おう!」



 ヘレスに急かされ、俺たちはすぐに準備を済ませてヘレスの後ろをついていった。

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