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彩る夜に結ぶ  作者: 浅葱 咲愛
三章 青春
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登場人物紹介3

あけましておめでとうございます。昨年は読んでいただきありがとうございました。

今年もよろしくお願いします。


登場人物紹介の後に短いお話をつけています。

 三章で出てきた人たちの紹介です。


 佐藤アリス 中学三年

  演劇部の部長 脚本担当。変わっている。



 鮎川紗羅 中学二年

  演劇部 衣装担当 クラスは結理と同じ。


 

 椿 いちか 小学六年

  秋翔の妹。気が強い。 


 ききょう・氷音

  まだ幼い双子。透明な石の中で眠っている。


 露優・玲優

  見た目は小学生程度。多分双子。どちらも性別不明。


 椿 春樹

  いちかの一番下の弟


 麗華

  結理の母








 

 


 おまけ 夏休みのある日


 

 「お兄ちゃんー」


 勢いよくお兄ちゃんの部屋を開ける。よく部屋で勉強なんかできるものだ。


 「どうした?」


 夏休み、学校が夏休みになるくらいだからとにかく暑い。日差しが強くて朝からみんみんと蝉がたくさん鳴いている。


 午前中はエアコンをつけなくてもいいほどに涼しいはずなのに今日は何故かとても暑い。じっとしているのに汗が出てくる。


 「暑い」


 「あ、窓開けてなかった」


 「えー」


 何故かお兄ちゃんの部屋はとても涼しい。北側だからだろうか?


 「秋翔くん、ここ教えて。うわあー、涼しい。ここで勉強してもいい?」


 「だめだ。そんな場所はここにはない」


 「いいなー、お兄ちゃんが扇風機独占してる」


 私は結と二人で一つを使っているのにお兄ちゃんはこの涼しい部屋で一人で一つを使っている。


 「これはお兄ちゃんのだから、窓開けたら涼しくなるから」


 「彩夜、後でアイス作る? 秋翔くん抜きの二人で食べる?」


 「うん、そうする」


 「お兄ちゃんも混ぜて欲しいなー」


 最近、お兄ちゃんが少しおとなしくなった気がする。どうしたんだろう?


 「葉月ちゃんに何か言われた?」


 「い、いや・・・何も言われてないけど?」


 お兄ちゃんはわかりやすい。


 「いいよ。せっかくいちかちゃん達居ないから。お兄ちゃん、美味しいアイス作って!」


 あの人達が来てからリビングに居づらい。だからお兄ちゃんと料理をすることも減ってしまった。


 「なんのアイスがいい?」


 「何味がいい?ってこと?」


 「そう。プレーン、抹茶、ココア、・・あと・・紅茶くらいなら作れると思うけど?」


 「・・・抹茶とココア!」


 いちご味も食べたいけれど今の時期にいちごはない。


 「おれはプレーンも食べたいなー」


 「結理は自分で作ればいいだろ」


 「混ぜる前に残しておけばいいだけじゃん」


 「そうだよ」


 「秋翔くんの作った美味しいアイス食べたいなー」


 結もお兄ちゃんの扱いを少しずつ覚えてきたらしい。


 「しょうがないなー、そこまで言うなら。うん」


 






 「お兄ちゃん、混ぜるところになったらする!」


 「彩夜、作るんじゃなかったのか?」


 「だって・・・材料量るところはめんどくさいから」


 お兄ちゃんが台所で料理をしているのをただ見ていた。ただ見ているだけでも面白い。


 「彩夜、見ているだけなら宿題しようか。アイスは秋翔くんが作ってくれるから」


 「・・・お兄ちゃん、私も手伝おうかなー」


 「宿題は進んでるのか?」


 「それが教科によってバラバラなんだよ。国語なんて何も触ってない。自由研究とか何をするか考えてる?」


 結がバラしてしまう。去年までは宿題の進み具合はうまくお兄ちゃんに隠せていたのに。


 「彩夜、早く終わらせてしまった方がいい。結理はこんなにちゃんと宿題をやってるのに」


 「結は進めるのが早いんだもん。私、あーいう問題を解くの好きじゃない」


 「どれのこと? わからないならお兄ちゃんが教えるよ」


 解くのが嫌いなだけで解けないわけではない。


 理科や社会の穴埋め問題、数学の簡単な計算問題、国語は古典以外どれも解きたくない。きっと解こうと思えば解けるけれどめんどくさくてすぐに辞めてしまう。


 「いい。あ、わからなくなったら聞きに行くね」


 「秋翔くん、彩夜は勉強嫌いなだけなんだよ。やればすらすら解くのに」


 「やる気出したら凄そうだよな」


 そんなことを言われたって最低限しか勉強はやりたくない。


 「ちゃんと夏休みの宿題は終わらせるつもりだからいいじゃん」


 「普段の宿題はあんまりやってないよね」


 「別に困ってないもん」


 あんなに勉強ばかりできるお兄ちゃんがおかしいんだ。


 「そんなだったら高校に行けないかもしれない」


 「エスカレーターだから行けるじゃん。・・高校なんか行きたくないし、なんでそんなに学校行かないと行けないの?」


 「それは・・勉強しないといけないから」


 「学校に行かなくても勉強はできるよ」


 「・・・人との関係を・・」


 「学校行ったって、いつも同じ人としか話さないよ」


 「おれも別に学校なんてどうでもいいと思うけど」

 

 「結理まで・・」


 お兄ちゃんは静かになって部屋には扇風機の音とかしゃかしゃというボウルの中で材料を混ぜる音が響く。


 「あ、混ぜるとこはするって言ったのに!」


 「あ、忘れてた」


 「んー!」


 「妹がふくれてるよ」


 「・・・味をつけるときは言うから。この後冷やして混ぜての繰り返しだけど?」


 「ちょっと宿題してくる」


 近くに置いていた宿題をめくる。しようかなーとは思うけれど見たらやりたくなくなる。


 「はあー、結理、彩夜のことどうにかして?」


 「彩夜がこんなに甘えるのって秋翔くんだけだと思うよ」


 「こんなんで大丈夫?」


 「さあ?」









 「出来た!」


 「はい、溶けないうちに食べて」


 「いただきます。・・・冷たい。美味しい」


 たくさん作ったからこれで数日はアイスを食べれるだろう。


 「さすが秋翔くん」


 「結理、褒めたって何もないからな」


 「いや、褒めた後はご飯がちょっと手の込んだのになってる」


 「・・・そんなつもりはないんだけどな・・」


 「また作って、美味しい」


 「うん。また来年くらいに作ろうかな」


 「楽しみ!」


 

 

読んでいただきありがとうございます。

夏休み中のお話にはきっと秋翔が出てくる機会は少ないので今回書いてみました。書いていて三人が兄弟のようだなーと思いました。今後三人の関係はどうなっていくのでしょうか?

次章も読んでいただけると嬉しいです


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