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彩る夜に結ぶ  作者: 浅葱 咲愛
二章 七年間
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十一話 手紙5


 奏さんが来る日・・・


 「結、奏さんっていつ来るの?」


 「三日後としか聞いてないからな・・・」


 朝から待っているが全然来ない。すでにお昼を過ぎている。


 もしかして奏さん、自分の言ったこと忘れてるのかな?


 奏さんならありそうな話だ。


 「それだけ?」


 「それだけ」


 私に言われたことと違うのかな?


 「私はね、一回あっちに帰ってって言われたの」


 だから今日は洋服を着ている。


 「・・・どういうこと?」


 「さぁ?」


 だから一応荷物はまとめたけれど・・・


 「何がしたいんだろう?」


 「わからない。・・・でも・・・悪い人じゃないよね」


 「うん」


 いつか・・・教えてくれないことを教えてくれるのかな?


 「おっはよー」


 「!」


 「突然出てくるのやめて」


 「だって二人の驚く顔面白くて・・・」


 奏さんは今日もこの調子らしい。


 「準備はできてる?」


 「はい」


 「結理は?」


 「おれは何も言われてない。忙しいからまた三日後にとしか・・・」


 「そうだっけ?」


 「そう」


 「まあいいや。結理は特に荷物なんてないでしょう。二人とも私について来て」


 勝手に話を進めてどこかへ行こうとしている。


 「ちょっと待ってください。まだ荷物持ってないから」


 「彩夜、おれが持つよ」


 「いいよ。そんなに荷物入ってないし」


 慌てて奏さんを追いかける。


 奏さんは意外と歩くのが早いらしい。


 「えっと・・・このあたりのはずなんだけど・・・・」


 「何が?」


 「あー! 居たいた。こっちだよ。連れて来たよー!」


 「うるさいな・・。もう少し静かにできないのか?」


 どこからか声が聞こえてくたと思ったら木の影からお面をした男の人が出てきた。


 「彩夜」


 結は私のことを引っ張って後に追いやる。


 「・・・ね、この二人、相変わらずでしょう」


 「・・・」


 この人も私たちのことを知ってる?


 「奏さん、その人は?」


 「錵鬨螺(かぐら)、そんなに警戒しなくてもいいよ」


 「・・・錵鬨螺さん」


 「そう。・・・なんか今日は不機嫌みたいだからあんまり喋らないかもしれないけどいい人だから」


 奏さんと似た雰囲気の人だ。


 「準備はできてる?」


 「もちろん」


 「ありがとう・・・こっち、ついてきて」


 「・・・彩夜、行こう」


 「うん」


 手を引かれてそのままついていく。


 いつまで手を繋いでおく気だろうか?


 「・・・・今日はいい天気だね」


 「・・・そうですね」


 来たことのないところまで来た気がする。


 この辺りは道がガタガタでとても歩きにくい。


 「わっ!」


 木の根につまずいてコケると思ったけれど・・・


 痛くない。それに転けてない?


 「大丈夫か?」


 声が上から降ってきて見上げると錵鬨螺さんがいた。


 どうやら支えてくれたらしい。


 「ありがとうございます」


 「・・・結理、お前が支えなくてどうする?」


 「・・・気づかなくて・・」


 「錵鬨螺、そんなふうに言わない!」


 この二人の関係はなんなんだろうか?


 奏さんの方が強いのはわかるけれど・・・


 「・・・彩夜、大丈夫?」


 「うん。錵鬨螺さんが支えてくれたから」


 「そうじゃなくて・・・知らない人苦手かなって・・」


 「あ・・・なんか大丈夫みたい」


 支えてもらった時、もちろん触れていたけれど全く怖くなかった。


 「ここの斜面はかなり急だ。転けたら下まで落ちるかもしれない。気おつけろ」


 「え? ・・・・はい」


 下を見たらとても急でここが高いのに気づいた。


 こんなところを歩いてたんだ・・怖い。


 「下見るともっと怖くなると思うけど?」


 「もう見ちゃったもん」


 「・・・はぁ、・・これくらいの高さもダメなのか・・」


 そんなことを言われても・・・


 「大丈夫だよ。もう少しで着くから」


 「はい」

 

 すると・・水の音が聞こえて・・・


 「ついたよ。ここ」


 「?」


 「下を流れる川の湧いてるとこだよ」


 「わぁ」


 結の家の近くの川もきれいだけどここはもっと違う。


 「冷たい。・・・こんなところあるんですね」


 「彩夜ちゃん、・・・水に触れたまま想像してみて」


 「何をですか?」


 「・・・そうだね・・・浮かぶ水の球体」


 「はい」


 浮かぶ水の球体・・・シャボンだまみたいな感じかな?


 「・・・それから・・球体ができる行程も」


 何がいいかな?


 川から水が浮かんで・・それが集まって・・・・


 「え!」


 目の前に水の球が浮かんでいた。


 けれどすぐにバシャっと落ちた。


 「すごい・・・・それ・・・彩夜が?」


 「そうだよ。・・・これが彩夜ちゃんの能力」


 「そうなんですか!」


 「知らなかったのか?」


 錵鬨螺さんも知ってたの!


 「ほら、燃えた木が倒れて来たのを小さい子庇って木をずらしたことあったでしょう」


 「あ・・・はい」


 「その後木の火は消えてた。きっとこの力があったからだと思うの」


 「・・・なんなんですか? この力」


 「・・・・彩夜ちゃんを守っているもの・・かな?」


 これが私を守ってる?


 「結理の火も同じだよ。使い方を覚えればなんだってできるようになる」


 「奏、そんなことさせなくても・・・」


 「いつか必要だから」


 「・・・そうかもしれないが・・」


 「わかってるから」


 使い方を覚えることに対して・・・錵鬨螺さんはよく思ってない。


 奏さんはそれをわかってはいるけれど・・・・


 なんなんだろうか?


 「危険は?」


 「結・・」


 「彩夜は力を使うと倒れると言ってた。危なくないのか?」


 「・・・君たちは大丈夫。・・・というか・・・使い慣れてない方が危険だから」


 「守っているものじゃなかったのか?」


 「・・・その辺りの説明は難しい」


 私には何がなんだかわからない。


 「なんで・・・」


 「言ったでしょう。正解なんて知らない。私は・・・私がいいと思ったことをしてるの」


 「・・・」


 「・・・で、三日前に言ってたこと。彩夜ちゃんは知らないと思うけど」


 「何?」


 なんか・・・たくさんの糸が絡まっているような感じだ。


 それぞれが違う方向に好きなように引っ張っているような・・・


 「錵鬨螺、いいんだよね」


 「・・・あぁ、・・・まあ、どうにかなるだろう」


 「そうだね」


 「えっと・・・」


 「ほら、並んで」


 私と結を奏さんは引っ張る。


 「なんですか?」


 「絶対お互いの手を離さないでね」


 「なに? どういうこと?」


 わからないけど手を繋がされて・・・


 「はい、行ってらしゃい!」


 思いっきり背中を押されて・・・


 水に包まれているような感覚になりそのまま深く沈んでいった。


 青い景色からだんだん暗くなっていく。


 ここがどこなのかわからないけれど微かに見える光はとてもきれいだ。


 ただ冷たい空間だけれど結の手はとても温かった。







 

 「・・・あ」


 ここはどこだろうか?


 空と木が見える。今回は服が冷たい。なんだろう。この違いは。


 「えっと・・」


 起き上がると結が横に倒れていた。


 「結、結!」


 「・・彩夜」


 「はぁ・・・・」


 よかった。このまま気づいてくれなかったらどうしようかと思った。


 「ここは?」


 「・・・多分・・・」


 間違い無いだろうけれど・・・なんで結まで? いいの?


 「多分?」


 「現代・・・・私の世界」


 


 


 


 


 


 


 

読んでいただきありがとうございます

今回は新人物が出て来ました。錵鬨螺さんです。これは知り合いの案を使わせていただきました。ありがとうございます。あと、すみません。かなり読みにくいと思います。

そして結が現代にやって来ました。ここからさらに物語が広がっていきます。

出てくる人物も増えていきます。まだ名前案は募集しています。よければお願いします。

次話も読んで頂けると嬉しいです。



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