第23章おまけ 蘭ちゃんの手紙
もともと普通に本編の中で書いていたものなんですが、まさかのアップ忘れ。外伝みたいになってしまいました。
蘭ちゃんの手紙は練習中ずっとポケットに入っていたせいか、若干土色に変色した上くしゃくしゃだった。キャラクター物のシールで封がしてある。
「受け取ってくださり本当にありがとうございます(顔文字)
私すごく口下手で、拓馬さんの前だときっとうまく喋れないので手紙にしてみました。
拓馬さんが甲子園に出場された時、私ずっとテレビに釘付けでした(顔文字)
野球も上手だし、すごくカッコイイ!!憧れてしまって、二試合とも応援してて……
私も聖沢学園に行きたいと思って陸上の練習がんばってたんです(でも後で気づいたんですけど、三学年違うしどうせお会いできなかったんですけど)(アチャー顔文字)
だから私が野球に参加させていただいて、拓馬さんに指導していただけるなんて夢みたいですっ(顔文字)
あの、えーと、もしよかったらでいいので……また野球のこととか教えていただけたらと思うので、私のメアド書いておきましたっ(顔文字)
ご迷惑でなければでいいので、連絡いただけたら嬉しいです(ドキドキ顔文字)長文失礼しましたっ(ハート顔文字)」
うん。やたら可愛い丸文字だ。たぶん、僕が今まで経験してこなかったタイプの子だな。
あまりスポーツする女子って感じじゃない。でも何て言うか、ちょっと何とかしてあげたくなる子かも知れない。
「手紙読んだよ。応援してくれてたんだ、ありがとう!また野球のこととか、パワプロのことなら何でもきいてね」と送っておいた。
三十分後くらいに、小文字と顔文字と絵文字でいっぱいの文章が返ってきた。要点をまとめると、もうパワプロで選手を一人作ったらしい。うん、いや、試合モードでルールを覚えてくれるだけでいいんだよ。




