1/3 天へと伸びる未完の祈り
場所: スペイン バルセロナ サグラダ・ファミリアの前
時刻: 午後3時
天気: 晴れ
気温: 24℃
湿度: 65%
温かく穏やかで、太陽の光が柔らかく降り注ぎ
街全体が明るい黄金色に包まれている。
周囲は観光客の足音や微かな話し声で賑わっているが
大聖堂の前では神聖な静けさが支配している。
微風が通り抜ける程度で
ほとんど感じられない
ただ
時折吹くそよ風が
街並みを一瞬だけ涼やかにする
温められた石畳から
立ち上る微かな石の香りと
近くのカフェから漂ってくるコーヒーの香りが
混ざり合い
穏やかな午後の空気に
溶け込んでいる
サグラダ・ファミリアがそびえる
バルセロナの朝は
新しい一日の始まりを告げるようだった
程よい暖かさが肌を包み込み
日差しが柔らかく街を照らしている
空気は澄みきっていて吸い込むたびに
身体の内側が浄化されるような感覚があった
太陽がゆっくりと塔の陰影を伸ばし始める頃
雲ひとつない青空が広がり
その青が大聖堂の彫刻に映り込んでいる
街全体に静けさが漂い
観光客がまだ少ない時間帯だったこともあって
空気は穏やかだった
風は弱いけれど
絶え間なく流れていて
遠くの海から運ばれてきた潮の香りが
微かに混じっている
それと共に
ほんのり温かみのある石の匂いが
漂ってきた
地面に敷かれた石畳が
朝日に温められ始め
その香りが鼻をくすぐる