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暑い日
去年の夏、中学校生活最後の大会。本当はまだまだ夏が始まったばかり、大会だって勝ち進めばまだあった。“今まで”の俺ならまだ先があったのに、あの事があり、俺はもう競泳を辞めた…
あの大会の日は、夏が始まったばかりだというのにギラギラと太陽が照りつけ、地面からは湯気が出るほどとても暑い日だった。
そしてあの大会も別の意味で熱い大会になっていた。何故かと言うとこの大会で規定のタイムをクリアすると本戦、つまり全国に進めるようになっていたのだ。
中2に上がる頃には俺に勝てるやつは居ないくらいはやくおよげるようになった俺は勿論、全国に行くことはもう当たり前だと思っていた。それなのに…




