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QK -1213-  作者: 黄黒真直
第1章 入部
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第5.5話 86.3

 服を買った二人は、フードコートへ移動しようとしていた。その途中、下着売り場の前を通ったとき、みぞれが立ち止まった。

「どうしたの?」

 津々実が尋ねると、みぞれは少し恥ずかしそうにしてから、

「ここも寄っていい? 新しいの買いたくて」

「別に良いけど」

 二人でファンシーな店に入る。みぞれは小声で、

「実は今のブラが少しきつくなってて……」

 と言った。

 楽しそうに下着を選ぶみぞれを見て、津々実は言った。

「あのさ、みぞれ」

「なに?」

「あんた、あたしには何一つ勝てたことがなかったって言ったけどさ」

「うん」


「胸のサイズなら、最初から勝ってたんじゃないの?」


「…………」

 みぞれは下着を掴んだまま、呆然と固まった。手にした下着のサイズと、津々実の胸を比較する。

「ああっ!?」

 店内であることも忘れて大声を上げる。店員がこちらをちらりと見た。

「本気で気付いてなかったんかい。っていうか、その反応、あたしがショックだからやめて」

「ど、どうしよう、つーちゃん。わたし、グラビアアイドルとか目指した方が良いかな!?」

「恥ずかしがり屋のあんたにグラビアなんで無理に決まってるでしょ」

「そ、そうだよね……。でも気付かなかった……」

「あたしも出来れば言いたくなかったわ」

 津々実は突っ込みを入れ、溜息を吐いた。

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