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自由間接話法とは?(おさらい&詳細)

 まず、話法とはなんぞや? となりますが、すでにウキペディアをご覧になっていることと思います。まだ見ていらっしゃらない人のために説明しますと、他人が話した言葉を自分が聞いて、それを別の他人に話す際に用いられる方法を話法といいます。

 小説に例えるなら、主人公が言った言葉を語り手が読者に伝える。これが話法です。また主人公が喋った言葉だけではなく、主人公の思った心情を読者に伝えることも話法といいます。また、台詞を「」で書くこと、独白を()や--で表現することも一種の話法ではないでしょうか。


*以下ウキペディアを参考に、自分なりに噛み砕いて説明しようと思っています。それでもわからない場合、私の説明が下手くそな場合、こいつ嘘を言ってんじゃないかと思われる方はウキペディアで”話法”と検索してください。正直、正確かつ上手に説明できるか自信がありません。


話法には4種類あります。

・直接話法

・間接話法

・自由直接話法

・自由間接話法


まず、名前から考えられる違いを説明します。


”話法”についてはすでに説明しました。


”直接”と”間接”について

直接とは誰かが発言した言葉をそのまま引用して伝えることです。

間接とは誰かが発言した言葉を自分(小説では語り手)の立場に置き換えて伝えることです。


”自由”について

ぶっちゃけ、彼は○○○○と言った。の、主語(彼は)と述語(と言った)を取ってしまって○○○○と書いてしまうことです。前にも言いましたが、○○○○の文章が前後の文章で誰が言ったか、誰が思ったのかが判断できなければなりません。

ここ使われる主節、伝達節、主語述語は同じで「彼は言った(He said)」です.


これを踏まえて、4種類の話法を説明します。


直接話法

「明日、もう一度君に会いにここに戻ってきます」と彼は言った。

He said, "I'll come back here to see you again tomorrow."

彼は「私は明日お会いするためにここに戻ってくるよ。」と言いました。(Google翻訳)

英文とGoogle翻訳を載せたのは、他の話法と比較してもらうためです。


 小説でよくつかわれます。括弧「」を省いて地の文に埋めるケースもよく見かけます。

 話しは逸れますが、エンタメ系では「」を使うことが多く、文学系では省略するケースが多いような気がします。

 エンタメ系では、誰がの言葉(声)なのかを明確にする必要が高く、私の場合もそうですが、読者によっては、台詞をキャラクターのイメージに結び付けて読む人も多いかなと思います。女性なら高い声、男性なら低く声、キャラクターによってはドスの利いた声、ハスキーボイスなど。誰を明確にするには”「”は重要です。今から台詞ですよと教えるわけですから。これはないと台詞も語り手のイメージで読んでしまい、女性の台詞だったと分かっても後の祭り。イメージとうまくかみ合わない現象が生じます。

 文学系では語り手の地位が高く、場合によっては主人公と同格で扱われるように思います。それはなぜか。文学系は主人公の心情を深く掘り下げることが重要で、主人公以外の登場人物のキャラクター性はあまり重要でないのかもしれません、後で説明しますが、間接話法として語り手が取りこむケースが大きいのかもしれません。ただこれは私の憶測です。


間接話法

彼は、次の日には私に会いにそこへ戻って来る(だろう)と言った。

He said that he would return there to see her the following day.

彼は次の日、彼女を見に戻ってくると述べました。(Google翻訳)


 最初の日本語の文章は私が推敲したものですのでご了承ください。直訳は多分、彼はそのように言った。彼はそこへ戻ってくることができるだろう。彼女に会いに、次の日には。ではないでしょうか。(間違っていればhelp!)

 直接話法の日本語と比べてください。

「明日、もう一度君に会いにここに戻ってきます」と彼は言った。(直接話法)

次の日には私に会いにそこへ戻って来ると彼は言った。(間接話法)


 私は後日、違う場所で違う人に、彼は「戻ってくる」と言ったことを話している設定です。続きとしてでも戻らなかった。彼はどうしたんだろう。事故でもあったのか。それともフラれてしまったのか。という設定でしょうか。

 脱線しましたが、間接話法とは伝達者(話を聞いて、誰かに伝える人。聞いたときと伝えるときにはタイムラグが発生する)

”ここで直接話法の代名詞「I」が「he」に、「you」が「her」に、助動詞「will」が過去形「would」に、動詞句「come back」が「return」に、場所副詞「here」が「there」に、時間副詞「tomorrow」が「the following day」に改変されている。これは伝達者の立場から見ると「he」であり「there」であり「過去」なので、それに従って置き換えられたものである。”ウキペディア 話法から引用。


 なぜ「will」が「would]になるのか? これは「時制の一致」というルールがありまして、主節が過去の場合、従属節も過去形になる、そうです。「said」は「say](言う)の過去形で、すなわち「will」も過去形の「would」に自動で変換されるそうです。直接話法の場合は彼の言った言葉そのままを書きますので「will」です。 

 これ以外に私の推敲した文章では直接話法で君に(you)を私に変換しています。これは設定でも言った通り、彼に言われたのが私という設定です。ですので、仮に彼と彼女と語り手(2人の会話の聞き手)がいた場合は日本語も私ではなく彼女になるでしょう。英語の翻訳具合がよく分かりませんが・・・(help!)

 

自由直接話法

「明日、もう一度君に会いにここに戻ってきます」

I'll come back here to see you again tomorrow.

私は明日お会いするためにここに戻ってきます。(Google翻訳)


 これは直接話法から伝達節を省いたものです。伝達節とは引用文を締めくくる節のことで、「と彼は言った。」「He said」を指します。まあこれは簡単ですよね。使い方はともかく。


自由間接話法

先に英文を見てください。


He would return there to see her again the following day.

彼は次の日再び彼女を見に戻ってきます。(Google翻訳)

He would come back there to see her again tomorrow.

彼は再び明日彼女に会いに戻ってそこに来ます。(Google翻訳)


 詳しい解説はウキペディアの話法を見てもらいたいのですが、上の英文は間接話法の英文から伝達節を省いたもの。

 下の英文は自由直接話法の英文の「I」が「he」に、「you」が「her」に、助動詞「will」が過去形「would」に、場所副詞「here」が「there」になっています。間接話法で述べたように語り手の立場に変換されていますね。

 上の英文と下の英文を比べると、下の方が原型(直接話法)に近いことがお分かりになるでしょう。

 余談ですが、自由間接話法の見分け方はwouldなどの助動詞や過去完了形などが出てきたときだそうです。*直接話法と間接話法の中間!?描出話法を教えよう! 塾講師station情報局 参照


 次にGoogle翻訳の方を見てみましょう。パッと見、彼が明日彼女に会いに帰って来るように思えます。なぜなら、過去形になっていないからです。Google翻訳が悪いのでしょうか。いえいえ、私なんかよりとっても優秀ですよ。(こう書くと私もそこそこ英語力あるようですが、中学生未満です)

 それは「時制の一致」が日本語にないルールだからです。英語では「would」が過去型なので過去のことだなと分かりますが、「will」(だろう)と「would」(であろう)の違い。日本語訳ではよく分かりません。


推敲すると、

彼は次の日に会いに戻ってくるはずだった。しかし、彼は嘘をついた。戻ってこなかった。

でしょうか。(saidがない)


 はずだった。というのは、日本語では否定的な意味合いになると思います。づづくのは予定通り帰らなかった。となるでしょう。嘘をついたは、あたかも彼が帰るといったイメージを持たせるためです。

 ただ、英文では戻ってきたのか、戻ってこなかったは分かりません。


彼は次の日に彼女に会いに戻ってくる予定だったが、再会できただろうか?


これは伝達者が彼女以外の場合です。「said」を使わないとすると難しいですね。


 自由間接話法とは、前後の文章を加味して、彼はこう言ったんだと推測させる方法すので、単体だけではうまく伝わらない。英語のことは分かりませんが、英語の自由間接話法を日本語に翻訳するのは難しいそうです。


 ちょとまて~という言葉が聞こえそうです。じゃあ小説の自由間接話法ってなんなの? タイトル詐欺じゃないか。と言われそうですが、小説の場合に使われるのは心理描写です。実際に主人公そう思ったのか、語り手が同じニュアンスで言葉を変えているのか分かりません。フィクションですから。

 例えば、熱いやかんに主人公が触ったとします。主人公は熱いと感じた。こんなのんびりとした感じじゃないですよね。アッ! びっくりマークなんて連想しませんよね。まあこじつけですけど。

 ウキペディア二も書いてあるように、翻訳の際には(自由)直接話法に翻訳されることが多いそうです。

 小説で使われている方法をみると自由間接話法というより自由直接話法に近いかなと思います。

 私も自由間接話法より、同じ意味で英語圏で使われる描出ビョウシュツ話法と言ったほうが、新米小説家にはイメージしやすいように思います。描写しろといわれますから。

He would come back there to see her again tomorrow.

が、描出話法と言えるんじゃないかな。(発言者の言葉を残す) help!


 ということ踏まえて、小説を書く際には自由間接話法をご利用ください。 

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