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第7話

—はッ………


気が付くとレオンは何もない空間にいた


—俺は……そうか、やられたか。


—何故かわからないが今の俺は死んでしまったことに動揺などせず、とても穏やかな心持だった。長年にわたる魔力回路の酷使で重かった体もこの空間ではとても軽くて楽だ。いつ以来だろう………


—そうだ。アレはまだ俺が10歳だった時だ。成人の儀でユーティアとローランだけが天啓に恵まれ、何故か俺だけ与えられることはなかった。天啓は誰にでも与えられる神の加護だ。それを与えられなかったということに村人は、前世で悪逆非道を行った極悪人であると考えられ、忌子として迫害をうけていた。そんな俺を見捨てなかったのがローランとユーティアだ。俺はそんなローランたちに追いつきたくて、身体強化の魔術を改良し、人外の力を出すオーバードライブを編み出した。すべてはここから始まったんだよな。なんで俺だけ天啓を得ることが出来なかったんだろぅ。いや、待て、あの女魔族はなんて言った?確か、俺の心臓が魔神の物だとかほざいていたような……それのせいで天啓が得られなかったのだと……そんなもののせいで俺は天啓を授かることが出来なかったって言うのかッ!?


そもそも魔術とは神々が人へ与えた天啓を模した物。神の御業を人如きが再現できるわけもなく、いわば、魔術は天啓の劣化コピーだ。どれだけ魔術を習得したとしても、天啓を使いこなす敵、もしくは魔族との戦いにおいて魔術は付属品にしかならない。


—魔神の心臓……こんなものを与えるくらいなら、俺にもっと強い力をッ!大切なものを守り、俺を害するすべての敵を圧倒する力をくれッ!


 (魔神の心臓を与えられてなお力を欲するか)


—ッ!?誰だ!


(対価はなんだ)


突然話しかけてくるソレにレオンは驚き、問いかける。しかし、ソレはレオンの問いかけなど聞こえていないかのように話し始める。


—対価……俺の全てをくれてやる!だから、俺に天啓《力》をくれ!


(よかろう。今ここに誓約は成された。お前に力の全てを与えよう。そして、奴らを………)


—ッ!?眩しッ


突如として輝きだしたソレは、レオンの体へゆっくりと入り込んでゆき、徐々にレオンの意識が薄らいでいった。そして、レオンは完全に意識を失ったのだった。


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