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全てを捧げた男は神の如き力を手にし、世界を統べる  作者: 神無月 瑠奈
第3章

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第44話

今回は少し短めです(/ω\)

「ぅぅぅゔ……ッ⁉」


徐々に浮上する意識。

先ほどまでの誰とも知れぬ声との対話が鮮明に記憶にこびり付く。重い瞼を開けば視界の左側に床が見えることから自分が横に倒れているのだとわかる。

微かに顎がヒリヒリとする。

「ようやく目が覚めたか。随分と(うな)されておったようじゃが、どんな悪夢を見ておったかは想像がつく」


その声には微かに憐れみと切なさ含まれていた。視界を右に動かし、本来天井がある方向へと体をむける。そこには意識が途絶える際に視た形相とは反対に捨てられた子犬でも見たかのような表情を浮かべる推定数万歳のおばあ……


「ヺォイ……」


その瞬間心臓がキュッと縮み上がる。

防衛反射なのか反射的に魔纏を発動し、ルニエルから亜高速で距離を取る


「な、なんだよ……まだ俺は何も言ってないゾ」


今度はどこから攻撃されてもいいように全身を魔纏で強化する。しかし、ルニエルはそんなレオンを見るなり深いため息を付きながら首を左右に振る。


「表情とは時に口以上に雄弁に語るのじゃ。よく覚えておけ」


心臓に鋭い何かが刺さるかのようなその言葉にレオンは肝が凍結したかと思う程に冷えるのだった





「コホンッ……さて、なんじゃったかのう」

「知らねえよ。俺に用があるんじゃねぇのかよッ………」

「おぉ、そうじゃったそうじゃった。と思ったが、やはり止めておこう。それよりあの娘らと教国での手筈でも練り合わせるかのう」

「ハァッ⁉オイッちょっと待てよ」


意味が分からず眉を顰める。ルニエルが尋ねようとしていたことについて逆にレオンが尋ねようとすればルニエルは踵を返し、レオンの部屋を去ろうとする。しかし、レオンの言葉を聞く前にルニエルは早々に去ってしまった。


「なんだったんだ?………いや、さっさと去ってくれたならそれでいいか」


ルニエルの去った後を呆然と眺めながら厄介払い出来たことにまぁ、これでいいかと腑に落ちない点を脇において納得するのだった


・・・・・・・・・・

「では、これより教国の極秘情報の奪取の為の手筈を練ろうかのう」

「はいッ!」

「そうですね。エルフの女王陛下が直々に案を練ってくださるのでしたらこれほど心強いものはない」

「…………」


レオンの部屋を後にしたルニエルはその後、すぐにユーティア、ルーチェ、ナターリリアの三人を集め、計画を練る為に談話室に来ていた。


「っと、その前に。すぐにでも計画を練り始めたいのじゃが、しておくべきことがある」

「「?」……それはなんですか?」


ルニエルの『しておくべきこと』に何のことか見当のつかないルーチェとナターリリア。素知らぬ顔で部屋の一部を見つめるユーティア。それぞれの反応をする三人に対してルニエルは鋭い視線を浴びせ、重い口調でソレを語りだす。


「そ、それは……」


ルニエルの話を聞き終えたレオンを近くで見てきたナターリリアとルーチェは事の深刻さとこれまでの言動に合点が行く。そいて、ユーティアはというと………


「うそ……嘘ですわッ!そんなことあり得るはずがないッ‼」

「現実から目を逸らすでない。これは紛れもなくあの者が生きた道だ。背負ったものだ。エルフの国の長であるルニエル=フィ=リーフ=アウリエの名に誓いこれが事実であると断言しよう」


―国の長としその名に誓う―


その言葉の重みに場が重く苦しい空気に包まれる。


「しかし、百聞は一見に如かずという言葉東方の地にはあると聞く。実際に見て感じた方が早いだろう。其方らもしかと知っておくべきだ。あの者がどのような道を歩んできたのかを」


そう言うとルニエルは魔法の詠唱を始める。


「これは妾があの男から読み取った記憶。それを其方らにも見せよう」


その瞬間、四人の周りが光に包まれていったのだった

次回から数話分ループ前のレオンについての回想を入れます。レオンが歩んできた道を是非ご覧ください


次回は三日後。21日(土)に投稿です‼

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