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全てを捧げた男は神の如き力を手にし、世界を統べる  作者: 神無月 瑠奈
第3章

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第41話

「よぉ、夕食の時間だぜ。お二人さん」

「「…………」」


あの日。オリアン王国の首都を壊滅させ王を殺した後。レオンはローランとユーティアを回収し、天空雲城に新たに建築した世界最高高硬度を持つオリハルコンで作った王室顔負けの超豪華な牢獄に放り込んだ。レオンによって四肢を切り取られたローランはもちろんそもそも運動音痴の非戦闘員であるユーティアは何もすることが出来ず憎々しい視線をレオンへと浴びせる


「もう一年だぜ、せめて口ぐらい聞いてくれてもいいと思うんだけどな………って無理な話か」


更に鋭くなったその視線に思わず肩を竦める

四肢を切り落したローランには義手義足をプレゼントしておいた。コイツはルニエル考案の魔具で、装着者の魔力を動力とし、ある程度までなら思いのままに動く。初期はメンテナンスはいらず、欠損しても内蔵された自己修復術式によって何度でも自動的に修復されるという本来であれば世界がひっくり返る程の発明品なのだが、念のために自動修復術式は外してもらった。プラスで一定の魔力出力を感知した瞬間に魔力が周囲に霧散する術式と決められた範囲から出た瞬間に義手義賊は機能を強制停止+大音量で鳴り響き、レオンが一瞬で駆け付けられるようにした。

ほぼ軟禁状態なのだがレオンにそんなことを気にする余裕などない


「四肢を切り落したのは悪かったと思ってるよ。でもこうでもしないとあの時君は俺に立ち向かい続けただろ。一刻を争う状況で君に割く時間はなかったんだ。話しても無意味。戦っても時間のロス。ならこうするしか他に方法はない」

「黙れこの大罪人。お前の顔なんてこれ以上見ていたら反吐が出そうだ。とっとと失せろッ」

「…………」


(わかってはいた。俺は敵な上に自由を奪った怨敵だ。でも、中々堪えるな……)


「そうだな」


それが精一杯の返答だった


・・・・・・・・

ドゴォォン………ドゴォォォォン………………….ドゴゴォォォォォォンッ‼


一度。二度とその音は大きさを増していき、それと同じように地面に響く振動も力を増していく。その震源地言うまでもない


「ライトロン。あまり無茶はするなよ」

「………大丈夫だ。父ちゃんが居なくても今度こそ皆を守るから」


あの日。雷の魔剣使いに負けて以来何かに取り付かれたように鍛錬に取り組んでいた。しかし、その戦い方はあまりにも自己犠牲的だった。防衛本能で竜になったおかげか素の身体能力。魔力。内包する雷の密度が全て前とは何段階も増した。そして、自己治癒能力すらも。

その所為だろう。戦略の中に己の無事は組み込まれなくなった。

自損覚悟の特攻戦略。それは有効といえる反面守れるものは少ないという事を知ってほしい。


「お前の守る物の中にお前が傷つかないことも含まれているか?」

「…………」


レオンの言葉にライトロンは黙り込んでしまう


(何かいい教訓になることがあればいいんだが……)


そんなことを考えたが、そう都合よく何かが起きるわけはなく。ライトロンの意思を変えられないまま時は流れ一カ月が過ぎた頃のことだった


基本的にこの天空雲城の上を雲が通り過ぎることはなくいつ何時でも快晴の空なのだが、つい先日ようやく春が到来し、一段と日々の穏やかさが増していた。


『これからの旅の計画について共有しておきたい。全員庭園の広場に集合』


しかし、そんなのどかな昼下がりの天空雲城全域にレオンの声が響き渡る。

この一年ハイドランジー、ローズマリン、ライトロンの三人の怪我の療養。ナターリリナの精密検査。ローラン、ユーティアの二名の軟禁の準備などでほとんど何もできずにいた。だが、一カ月前にようやく抱えていたすべての案件の処理が終了した。

そして、この一か月間の機関を今後の計画立案の為に贅沢に使用したのだ


尚これはローランたちにも深くかかわってくる為同席させた。ちなみに暴れたり、逃げ出したりさせないために以前ナターリリアとルーチェが俺を捕まえるために持ち出してきた拘束用魔具をローランに装着させ身動きできない状態してから同席させた。ユーティアも念の為手錠をはめた状態での出席とした。


「えぇ~、まず初めに俺の目的が二つ。一つ目が魔王とその配下の殲滅。そして、もう一つが謎の存在……仮称として〈α(アルファ)〉とする。コイツを始末することだ。コイツに関しては魔王以上に未知数な上に最低でも今の俺以上の強さを持っていると仮定する必要がある。」

「「「「………」」」」


レオン以上……レオンの強さをしる皆がその言葉が重くのしかかる


「一つ目に関しては最悪俺一人でもどうにかなるかもしれない。しかし、その前後に必ずこの存在αとぶつかることになる。実力も勢力も未知数である以上出来るだけ早い段階から万全準備はしておきたい。」

「という事は、まず初めに戦力を集めることから始めるべきね。エルフの国からなら妾の息子アレスとその他十人程度なら用意できる。国力を維持するにはこれが限界だ」

「え、いいの?正直種族としての総数が少ないエルフからの助力は考えていなかったんだが……誤算だがありがたい。少ない分質でカバーしてくれると助かる。で、本命なんだが、天使族を味方につけようと思う」



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