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第19話

「うぅ……ッ!ここは⁉」


激しい頭痛に耐えながら目を覚まし周囲を見渡す。そこは少し様子が変わっているが確かにエルフの塔の一階入り口付近だった。


「結局気絶しちまったのか……情けない。っと、とりあえずいったん町に帰らないと」


おぼつかない足取りで入口へと向かう。魔力暴走の影響か、未だ目がかすむ。


そんな目をこすりながらなんとか入口の壁へとたどり着き、もたれ掛かる。


「ッ⁉」


一歩外へ踏み出して目に入った光景にレオンは驚愕する。塔を中心に半径数キロ先に巨大な雲の壁が出来上がっていたのだ


「な、なぁ~……なんだこれぇぇぇ~~⁉」


・・・・・・・・・

くしくも同時刻。ファーストテイルの冒険者協会からの依頼で昨夜の地響きの原因究明のため派遣された冒険者十五名も同じような反応を見せていた。


「な、なんだ!コイツはッ」


冒険者たちの目の前に広がるのは半球状の穴だった。それも町が悠に収まるほどに巨大な……


「昨夜の地響きの原因に間違いなく関係しているな……おい、誰かこの穴の映像を収めておいてくれ」


「わ、わかりました!」


このパーティーのリーダーと思わしき男が一番若い冒険者に指示を出す。支持を出された若手の冒険者はバックパックから円柱上の何かを取り付けた大きめの箱を取り出す。円柱の先を件の穴へ向け、箱につけられているスイッチのようなものを何度も押す。


「フォト。撮れました。」


「よし、ではこれより三人一組となって周辺の操作に当たれ。何かあれば発煙筒を使い知らせろ。いいな⁉」


「「「はいッ」」」


統率の取れた良い動きで各自グループを作り散らばっていく


「では、我々も行くぞ」


「「はいッ」」



・・・・・・・・・・・・・・

そして、その元凶となった者は……


「なるほど……確かにあふれ出る魔力を雲に変換して害のない形で体外へ発散してたけど。まさかそれが周囲の雲に作用してここら一帯の土地を空中へ浮上させてしまうとは」


そう。あの時、必死になって体外へ雲として発散されていた雲は周囲に渦巻いていた雲すら取り込んだ。そして、力を持った雲はそれが作用する範囲の土地をそのまま高度ぅ……ッ!ここは⁉」


激しい頭痛に耐えながら目を覚まし周囲を見渡す。そこは少し様子が変わっているが確かにエルフの塔の一階入り口付近だった。


「結局気絶しちまったのか……情けない。っと、とりあえずいったん町に帰らないと」


おぼつかない足取りで入口へと向かう。魔力暴走の影響か、未だ目がかすむ。


そんな目をこすりながらなんとか入口の壁へとたどり着き、もたれ掛かる。


「ッ⁉」


一歩外へ踏み出して目に入った光景にレオンは驚愕する。塔を中心に半径数キロ先に巨大な雲の壁が出来上がっていたのだ


「な、なぁ~……なんだこれぇぇぇ~~⁉」


・・・・・・・・・

くしくも同時刻。ファーストテイルの冒険者協会からの依頼で昨夜の地響きの原因究明のため派遣された冒険者十五名も同じような反応を見せていた。


「な、なんだ!コイツはッ」


冒険者たちの目の前に広がるのは半球状の穴だった。それも町が悠に収まるほどに巨大な……


「昨夜の地響きの原因に間違いなく関係しているな……おい、誰かこの穴の映像を収めておいてくれ」


「わ、わかりました!」


このパーティーのリーダーと思わしき男が一番若い冒険者に指示を出す。支持を出された若手の冒険者はバックパックから円柱上の何かを取り付けた大きめの箱を取り出す。円柱の先を件の穴へ向け、箱につけられているスイッチのようなものを何度も押す。


「フォト。撮れました。」


「よし、ではこれより三人一組となって周辺の操作に当たれ。何かあれば発煙筒を使い知らせろ。いいな⁉」


「「「はいッ」」」


統率の取れた良い動きで各自グループを作り散らばっていく


「では、我々も行くぞ」


「「はいッ」」



・・・・・・・・・・・・・・

そして、その元凶となった者は……


「なるほど……確かにあふれ出る魔力を雲に変換して害のない形で体外へ発散してたけど。まさかそれが周囲の雲に作用してここら一帯の土地を空中へ浮上させてしまうとは」


そう。あの時、必死になって体外へ雲として発散されていた雲は周囲に渦巻いていた雲すら取り込んだ。そして、力を持った雲はそれが作用する範囲の土地をそのまま高度数千メートルまで持ち上げてしまったのだ。簡単に言ってしまえば空中都市化だな。


「まいったな……絶対地上は大混乱だ」


正解


「これ絶対に怒れられるやつだよな……」


それだけで済むわけがない


「まぁ、その時の俺が何とかしてくれる……だろう」



・・・・・・・・・・・・

「それでどうにかなると思っているんですか?」


「…………」


ならなかった。


現在レオンは、冒険者協会ファーストテイル支部の支部長室で正座をさせられていた


「あぁ、やっぱり?」


「支部長……この人全く反省していません」


茶目っ気を出して言ってみるが、目の下に真っ黒な隈を作っているルーチェが支部長へと告げる


「っていうかなんで俺ってわかったんですか」


「あなたねぇ、私の天啓を忘れたの?あんなでかい雲が自然に発生するわけないでしょ。ってことはあなた以外にいないでしょ!」


「げぇ……そうだった」


「げぇって何よ。げぇって!こっちはね昨日のことで一か月ぶりの休みがパァよ。他の職員も恨みつらみを並べながら騒動の鎮圧と報告書の作成に追われて大変なんだから」


なんだその地獄絵図。冒険者協会の職員も大変だなぁ……


「グランテさん。冒険者協会の職員ってブラック極まってません?そのうち退職届の山。届くと思いますよ?」


ゴツンッ


鈍い音と共にレオンの頭に衝撃が走る


「その原因を作ったのはお前だろう。このアホンダラァ!」


鉄拳のグランテ。今でこそ引退して協会の支部長なんてしているが引退前はAランク冒険者として名を轟かせ、数えきれないほどの逸話を残してきた行ける伝説だ。


「痛い……」


「死人こそ出なかったもののけが人多数。損壊家屋数十件。歩道に重度の損壊が見られる。これらの修繕費。合計して金貨二千万枚。どうする?」


そう言って書類の束を机の上に放り投げる。


ここであえてこちらに尋ねてくるあたりが気に食わない


「どうせ満額払わないとダメなんでしょ。そして、その紙の束。どうせ俺が今までに拒否してきた依頼ばっかりなんですね?やりますよ!やればいいんでしょ!!」


諦めたようにため息を付く。その姿に何故か二人は満足そうな満面の笑みを浮かべる


「さぁ、忙しくなるわね」


「そうだな。健闘を祈る」


「あんたら性格悪いって言われないか?いや、絶対に言われてるだろ」


恨めしそうに吠えるレオンの姿を観て二人はいっそう嬉しそうにするのだった


~~~~~~~~~~

そして現在


これがこの天空雲城と史上最速でSランク冒険者の資格を取得した所以という訳だ。何度思い返してもはらわたが煮えくり返す。


あの後、大量の依頼の精査や討伐した魔物の仕分けでファーストテイル支部内での十二日間連続徹夜記録を上回り二十日間連続徹夜を成し遂げたルーチェはどこか誇らしげな表情を浮かべていた。その姿にレオンは貫禄すら感じていた


ちなみに十二日間連続徹夜記録もルーチェのものだ。あの時の周囲の職員たちのルーチェを見る眼はもはや魔物を見る眼と大差なかったと思う。そして、支部長はというと。彼もルーチェと同じく手続きや精査に追われていたが十日目で限界を迎え、教会へと運ばれていった


あ、死んだわけではなく治療のために運ばれただけなで本人は今もピンピンしている。


ただ、ストレスが原因で胃に穴が開き少しの間支部長は教会で治療を施されていた


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