第14話
「こいつらか……」
そういうとレオンは頭上高くを飛び回るワイバーンの群れを発見する。
(こいつらは、飛行速度が尋常じゃない。やるなら一瞬。まとめて始末するしかない……か)
人にとって飛行能力のある魔物は厄介極まりない存在。天啓によって空を飛べる人もいるが、それでもワイバーンのような亜音速のスピードで飛行する魔物には手も足も出ない。ハッキリ言って空は飛行能力のある魔物にとっては独壇場だ。おまけに奴らの鱗は並大抵の攻撃では打ち破ることは不可能だ。
「まぁ、だからこそルーチェさんは俺にこの依頼を渡したわけなんだろうけど」
(『雷雲よ、集え』!)
空へ手をかざし、空へ向かって命令する。真っ白い雲はやがて黒く、そして、帯電する
内包された雷のエネルギーによって黒々とした空に何度も稲光が光る。まるで、早く命じろと言わんばかりに
「お前たちの領域は俺の支配下だ。『雷鳴時雨』‼」
短く一言、そう唱えると雲の中で帯電し続けていた雷エネルギーは待ってましたというように一斉にワイバーンの群れへと襲い掛かる
先ほどまでの晴天はどこへやら、急な気象変動に逃げまどい、悲鳴を上げ、そして、落雷する。ワイバーンの群れは見る見るうちにその数を減らす。そして、最後の一匹を撃墜すると雨の如く降り続いた雷は闇先ほどまでの晴天へと元通りになった
「次だ!」
次に向かったのは冒険者の都『ファーストテイル』から東に100km以上離れた場所に位置する広大な山脈。
「『魔力探知』発動」
本来であれば使用者を中心に半径10m以内に存在する魔力を持った人や魔物を検知するための魔術。しかし、レオンは魔力を精製し続ける魔神の心臓を最大限活用する。
「見つけた。」
アースドラゴン。先ほどのドラゴンモドキのワイバーンとは違い正真正銘の正統種。その存在は一国すらも滅ぼすと言われている。全長50m以上あると思われるその巨体と周囲の有象無象を圧死させると思わせるほどの圧
(寝ているだけでこのプレッシャーか。ハハッ、一度試してみたかったんだよな。天啓を使わない俺の実力。ドラゴンにどこまで通じるか)
「試させてもらおうか!最強種!!まずは、挨拶だ。食らっとけ!!」
そういうとレオンは、自身の瞬間最大出力の魔力を練りだし火と土の混合魔術を精製する
「自己流混合魔術『爆炎岩』」
高温に熱せられた岩石はレオンによってドラゴンへと打ち出される。
『ッ!!』
その瞬間、奴は目を覚ます
レオンによって打ち出された爆炎岩は巨大で鋭い爪によってはじかれてしまう
ドラゴンはゆっくりと顔を上げレオンの方へと目を移す。そして、ゆっくりと口を開く
『我の、眠りを、妨げる、愚か者は、誰だ?』
「ッ!?」
(喋った!?)
『何を、驚いて、いるのだ?貴様は、この我が、誇り高き最古の竜が一柱、であることを、知っているので、あろう?』
「い、いや、ただのアースドラゴンだと……」
(これ少なく見積もってもS級以上はあるだろ………協会め、半端な仕事しやがって!後で絶対問題にしてやる)
レオンは内心で毒づく
「……とはいえ、まずは個々から生還することが目標だ。それにどちらにせよお前は討伐対象なりえる存在だ。今ここで討伐させてもらう!」
そういうと今度は、全身に今ある魔力を総動員して全身へ隈なく巡らせる
「リミット解除。オーバードライブ:魔纏‼」
『ほぅ、貴様、その魔力……そうか、そういうことか。いいだろう、かかってこい』
感嘆の声を上げたと思ったら急にやる気を出し、咆哮を上げる




