■第10話『2人だけの祝賀会――君と創る、もうひとつの未来』
■Scene: 全国放送の衝撃――想像を超えた反響
イベントのわずか三日後――全国でのCM放送が開始された。
テレビ、ネット広告、駅のビジョン。
どこにいても“綾瀬ほのか”の笑顔と、
その隣に映る“穏やかな若い夫”の姿が流れていた。
企業名の検索件数は爆発的に伸び、電話問い合わせは過去最高を記録。
各地方支社にも「どうやって出演依頼したのか」「次はどんな展開なのか」との問い合わせが殺到した。
東京本社では、社員たちが対応に追われる日々。
その中心にいるのは、もちろん佐伯瞬だった。
「……まさか、ここまでとはな」
と呟くのは社長。笑いながらも、額に汗をにじませていた。
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■Scene: 一通の電話――その声の先にあったもの
夕方――仕事中の瞬のスマホが震えた。
ディスプレイには「藤堂マネージャー」の名前。
「はい、佐伯です」
「佐伯さん、改めて本当にありがとうございました。社長が大喜びで……お礼を言いたいって」
「恐縮です。僕はただ、会社の企画として最善を尽くしただけで……」
「それができる人は、そう多くありませんよ? それに、ほのかさんも楽しそうでした」
「――あ、あと。今後またCMの話が来たとき、無理じゃなければ、お引き受けしますと社長から。
もちろん、無理なときは無理でいいそうですので」
「……ありがとうございます。ほのかにも伝えます」
瞬は丁寧に頭を下げて電話を切った。
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■Scene: 静かな夜のワインと、あたたかい風呂
夜。子どもたちはもう寝静まっていた。
リビングの照明は落とされ、ほのかがテーブルにワインを二杯用意する。
「今日は、2人だけの祝賀会にしよ?」
「……いいの? ワインなんて、久しぶりだ」
「頑張ったご褒美。あなたも、私も」
グラスを合わせる音が、静かな部屋に響いた。
飲み終わった後、ほのかはふいに微笑む。
「ねえ、久しぶりに……お風呂、一緒に入ろ?」
瞬は少し目を丸くしたあと、静かに頷いた。
湯気に包まれる浴室。お互いの背中を流し合い、ただ、言葉もなくぬくもりを感じる。
身体を拭きながら、ほのかがぽつりと呟いた。
「もう子ども4人いるし……これ以上は、体壊れちゃうから、もう要らないね」
「……うん。6人で、ずっと楽しくやってこう」
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■Scene: ベッドの中の誓い――“秘密”を分かち合える、家族に
2人はバスタオルを脱ぎ、ゆっくりとベッドへと重なる。
キスは、まるで新婚の夜のように甘く、深く、長く続いた。
「ねえ……私、あなたに出会えて本当によかった」
「俺も。君がいたから、俺は“俺”になれた」
毛布の中で交わされたのは、飾らない、ただ愛だけの言葉だった。
寝る直前、ほのかがふと笑って言った。
「また、内緒の秘密つくろっか。家族でしか知らない、私たちだけの宝物」
「……ああ。6人で、何度でも」
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