■特別編:家族で贈る、はじめての“ただいま”のお土産
■Scene:帰宅翌日、我が家で待つ“叔父さん”と“叔母さん”
リビングの扉が開くと、先に訪れていたのは光と心音。
「おかえりなさい!」
心音が手を振り、子供たちが歓声を上げて駆け寄る。
「おじちゃん!これ、お土産!」
「おばちゃんも!あのね、あのね、金箔ソフトってのがあってね!」
瞬とほのかの子供たち4人が、それぞれ光と心音に抱きつきながらお土産を手渡した。
光は手に渡された包みを受け取り、首を傾げる。
「……俺が、“叔父さん”……か……。いや、まぁ、そうなんだけどな。うん。ありがとうな」
ぽりぽりと頬をかく光に、瞬が笑いながらフォローを入れる。
「旅行中に何度も“おじちゃん”“おばちゃん”って呼んでて、俺たちも慣れちゃった」
「ねえパパ、ママと一緒に買ったんだよ!」
「“ひがし茶屋街”ってところ!」と、誇らしげな子供たち。
その無垢な笑顔に、光と心音も自然と頬が緩んだ。
■Scene:旅行の報告と“秘密の共有者たち”
ほのかは心音にそっと話しかけた。
「実は…旅行中、二人くらいにバレちゃって。でもね、SNSには載せないって約束してくれたの。若女将さんと、お菓子屋さんの子」
「やっぱり……」心音は小声で呟いた。
「まぁ、義姉ちゃんの変装力だと……ね?」
その言葉に、ほのかは苦笑した。
■Scene:母に伝えた、“初めての家族旅行”
その夜、ほのかは久しぶりに母と電話をつないだ。
「お母さん。……私ね、結婚してから初めて、家族で旅行してきたの」
「……そう。楽しめた?」
「うん。すごく。……いろんなこと、思い出したよ。子供のころの家族旅行とか、お父さんのこととか……。ありがとう」
少しだけ、電話口の向こうから涙ぐむ気配がした。
■Scene:社長室での、ほのか・藤堂マネージャーとの会話
数日後、事務所の社長室にて。
「旅行、どうだったの?」
藤堂マネージャーがほのかに微笑む。
隣にいる社長も、頷きながら応じる。
「はい。……人生で初めてだったんです。旅行って呼べるもの、ちゃんと行けたの」
「若女将さんと、大福のお店のスタッフの方には気づかれました。でも、“プライベートは守ります”って、SNSにも載せないって……」
そう語るほのかの表情は、どこか照れながらも誇らしげだった。
「……あんまり浮かれるなよ」
社長がぽつりと一言。しかし口調はどこか柔らかく、ほのかもクスッと笑う。
■Scene:社長室へ呼ばれた瞬と、黒崎課長のひとこと
その日、瞬は勤務中に黒崎課長から呼び出された。
「社長室だ。ちょっと顔出してくれ」
社長室のドアを開けると、黒崎課長と社長が並んでいた。
「旅行、どうだった? ……うらやましいな、奥さんが綾瀬ほのかさんって。贅沢すぎるよ」
黒崎課長が小声で呟くように本音を漏らした。
その横で社長が言った。
「家族と過ごした時間、大切にしてくれ。……でも、これからが勝負だぞ。期待してるからな、瞬」
「はい、ありがとうございます」
深く頭を下げた瞬は、改めて背筋を伸ばして歩き出した。
■Scene:帰宅、玄関でのふたりの会話
その夜――
仕事から帰った瞬は、玄関を開けるとほのかが笑顔で出迎えた。
「おかえり、瞬。……どうだった? 会社の人たち」
「うん。社長も、黒崎課長も……少しだけ、褒めてくれたよ。旅行も、家族も、そして君のことも」
「……嬉しい」
肩を寄せ合うふたり。
静かな夜の、でも確かに温かい一日が、そっと幕を閉じた。
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