Side:春乃 また、会えるよ。
「やだ、もうそうだよね、サプライズで私のもとからいなくなってただで済むと思ってないもんね。逃げ切るしかないもんねぇ」
なんてこと言ってるの私、そうじゃないの謝りたいだけなの。。。
「わかってんじゃんか。まじでお見合いまでセッティングしてなんなんだよ。」
「実は、今までのことは謝ろうとずっと思ったのとおもってたの。いなくなってからずっと」
「なにを今さら」
「最初はまことくんが勝手にいなくなって怒ってたよ。でも周りにそれを話したらそういうことされるのも当たり前だって。言われた・・・
それでも、許せなかったけどまことくんがいなくなってから、何人かの男の人とお付き合いしたけど。やっぱりなんか違うというか、一番優しくて理想に近かったのがやっぱりまことくんで忘れられなくて。そして、今日、私が紅茶頼んだ時に砂糖2つくれた時にあぁやっぱりまことくん私の事忘れてなかったんだってすごくうれしくなってそれと同時胸がきゅ~うってなってそれでそれであの・・・」
「まあ、今日くらいは付き合ってやる。」
「え、ほんとう、このままバイバイじゃない?ほんと。ありがとう」
そういって私はまことくんの隣のせきに座った。
「まあ、今日は春乃に期待させてしまったところは俺も悪かったからな・・・今日だけだぞ」
「やっぱり、まことくんは優しいね。」
それからは当時を思い出したかのように振り回してしまった。でも、多分、もう今日しか会えないかもしれないから、後悔はしたくない。
「まことくんはいつまでたっても優しくていい人だね」
「春乃は大分大人になったな、もっとわがままで子供のままだとおもってたよ。母さんの前では話をあわせてくれたし。」
「まあ、私もいろんなことを経験したからね。子供のまんまじゃいられなかったから強制的に大人にさせられちゃったのかな。」
私は慈しむような眼差しでこの嫌悪と思い出に満ちた街並みを見下ろしながら自分に語り掛けるようにつぶやいていた。
私の両親が事業に失敗して周りから人がいなくなったときに周りの人は波が引くようにいなくなった。それでも私は性格高飛車なまんまだったから、壮絶ないじめも受けていた。同じ学習塾に通っていたまことくんは他の人が私の事を避けるなか私の事を気にかけてくれて声をかけてくれた。
そんな暗い青春時代に唯一私の隣にいてくれて私の事を励ましてくれた人、当時は自殺まで考えていたからまことくんにであってなかったら、私は今の私はなかったと思う。
でも、そういうのもあって私はまことくんにすごく依存していたと思う。
私は今でも紳士で変わらないまことくんにまた恋をしてしまったかもしれない。もう、男性を好きになることなんてないと思ってた。
「じゃあ、いこっか今日はありがと。」
そういったら学生時代に戻ったような感覚で自然と笑みをこぼれていた。。
そこから展望台をおり、まことくんに駅まで送ってもらう。
「あらためて、今日はありがとう。あの、連絡先教えてくれないかな」
「・・・ごめん」
「そっか、また会えるかな?」
「縁があればな。」
「・・・・ばいばい。またね」
「さよなら」
まことくんのさよならが私の心をしめつける。また、会えるよ。




