あれって
俺が、みずきに想いを伝えてから、約1週間が経っていた。
自分の想いを告げることができたことから、我ながら晴れやかな顔していると思っていた。だけど心の奥底では、なんともやりきれない後悔に苛まれている。
でも仕事は仕事切り替えはできているつもりだった。
「岡崎、おつかれさん。コーヒーでも飲みに行こう。」
と夕方にゆうちゃんから誘いがあった。
「どうしたの、ゆうちゃんからさそってくるのって珍しくない?」
「ということは、自分で無茶苦茶落ち込んだ顔してるの気づいてないんだ。なんかつらいことでもあったんじゃないの?」
全然、隠せていなかった見たいだ。一発で見抜かれてしまった。
「自分では、隠せているつもりだったよ。ゆうちゃん、今日の夜空いてる?のみにいこうよ」
「いいよ、つきあったげる~」
「なんかうれしそうだな。」
「ん、そう?そんなことないよ~」
あっという間に就業時間になっていた。そこで上司からも無理するなと声をかけられたことからやっぱり、結構引きずってるんだな。
◇◆◇
「そんで、何があったのさいってみな。何となく察しが付くけどな。あれだろ、好きな女に振られたんだろ。結構自分でも行けるんじゃなかな~って思ってたくらい感触は悪くなかったのにってかんじか。」
仕事がおわりよく行く居酒屋で飲んでいる。
そこそこ飲み始めてから、ゆうちゃんが核心に触れてくる。
「ええ、おっしゃる通りでございます。」
「そっかまあ、飲みますか。まぁ飲みなさい。そういうのは忘れようとしたら余計意識するからね。失恋を治す一番の特効薬は新しい恋に落ちること。その次は・・・」
と言ったところで俺のスマホにメッセージが来る。
【やっほーざっき~ お仕事忙しいのかな。最近連絡くれないから、すごく寂しいよ。また、顔みせてよ。】
みずきからのメッセージだ。とりあえず、返信はせず。ゆうちゃんの方を見る。
「俺さ、今まで、振られたらスパって気持ち切り替えられてたんだよね。相手は所詮、高嶺の花で俺とは釣り合わないからって。でもさ、歳を重ねていくうちに振られるのが怖くなって傷つきたくなくて慎重になっていって、そうすると人を好きになることがなくなっていって。そんなときに本当に好きって思える女性に出会えたんだよ。それから何回もデートして、いろんなイベント共有してきたけど、やっぱり出会い方って重要なんだよね。でも、違う出会い方してたら相手の印象にすら残らなかったかもしれないから。でも・・・」
「そうだね、つらかったね。」
それから、しばらく飲んでいたが頃合いの時間となり、二次会とかそんな雰囲気じゃなかったので、そこでお開きとなる。
ゆうちゃんも今日は全くと言っていいほど酔っぱらってないみたいだ。
そして二人でゆっくりと駅の方に歩いていく。
俺とゆうちゃんの家は今飲んでいるところが中間地点にあって俺は会社の方に戻るような感じだ。
「じゃあ、今日はありがとな、おかげで大分楽になったよありがとう。」
「うん、それならよかった。」
「じゃ、おれ電車くるから、これで。またな」
ゆうちゃんに手を挙げて挨拶しながら振り返り改札から駅のホームへ歩き出す。
「ちょっとまって」
服の裾をつかまれ、おれは無言で振り返る
「あのさ、私じゃダメかな?」
「ん?何が?」
「岡崎の恋の・・・」
ゆうちゃんが話している途中で電車がホームにつくことを知らせる放送がなる。
「ごめん電車がもうくるみたい、おれいくね」
俺は急いでホームの方へ歩き出した。電車の中で、言葉の意味考える。あれって俺に告白してくれたのかな・・・




