ありがとう、そして、これからもよろしく
雨がよく振り続けた6月。例年なら、7月7日の七夕は引き続き雨模様が続くはずだった、しかし早くもじりじりと暑い夏がすぐそこまでやってきているような気候だった。今日は、みずきの誕生日である。
俺は、今回の誕生日で真剣な思いを告げようと思っている。これがただの自己満であるのはわかっている、ただ告白することで自分勝手に関係を進展させようとして相手に迷惑をかけることはわかっている。しかし、関係をそのままにしておくことは今の俺にはできない。
ゆうちゃんとか、さとみさんとか自分のことに少なからず好意があると思っているしSDであっても、俺は鈍感系ではないと思っている。自分に好意を持っているかどうかぐらいは、あそこまであからさまにアピールされれば知りたくなくてもわかる。
ということで、いつものように誕生日プレゼントを用意し雰囲気のいいお店も世客した。
一通り食事を終え、誕生日プレゼントを渡す。俺は意を決して切り出す。
「みずきさんお付き合いしていただけんせんか?」
「・・・・・・・・」
たった、5秒程の沈黙が3分以上の時間が経過したではないかと錯覚を起こすほど長く感じられた。
「・・・ごめんなさい」
みずきが俯きながら、小声で答える。
「そっか、ごめん理由をきいてもいいかな。」
「やっぱり、今のバイトをしてる間はお客様とお付き合いはしないって決めてます。ごめんなさい。」
「つらいこと言わせっちゃったね。ごめん」
いつもなら、ここで「聞いてくれたありがとう」というんだけど今日は違った
「じゃあ、バイトを辞めるまで待ってるよ。でも、勝手に好きになって待ってるだけだから気にしないで、ただ一つだけバイトを辞めるときは連絡をくれるとすごくうれしい。」
「はい」
「じゃあ、いつも通りお店に行こうか。」
何事もなかったかのようにふるまいつつ心の中ででは期待していた自分もいたのかひどく落ち込んでいた。
そして、その日は、いつも通りスナックへいき、例年通りのお祝いをして一日が終わっていった。。。
家に帰ると、みずきからメッセージがはいっていた。
【今日は私に誕生日を祝ってくれてありがとう。今日という日は私の人生の中で忘れられない一日になったよ。いまは、ざっき~の真剣な想いに応えることはできないけど、今まで築いてきた関係がなくなることはないし会えなくなるわけでもないからね。これからも私をよろしくお願いします。お店を辞めるとときはかならずざっき~に連絡するね。】
おれはそのメッセージをみながら、すごくほっとしていた。関係が0になってしまうじゃないか、それどころか関係がマイナスになってしまうんじゃないかと覚悟していたからだ。
一度振られてよくわかったことがある。やっぱり俺はみずきのことが好きだ振られたことでより強く感じ振られた事実が鋭く心に突き刺さる。
それでも、俺はみずきが好きだ。
それから1日たってから、たった一行で返信する。
【ありがとう、そして、これからもよろしく】




