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四竜帝の大陸  作者: 林 ちい
青の大陸編
94/212

お宝展示室(2)

~お宝展示室(2)~


読者様が描いて下さったイラストは私の『宝物』です。

宝物は側に集めておきたい。

そう思い、『お宝展示室』を作ってしまいました。

(提携サイト「みてみん」は、パソコンに疎い私でも、小説ページにイラストを転載できるので)

絵心ゼロの私にとって「四竜帝の大陸」のイラストを描いていただけたことは、とっても嬉しいことです♪


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



~平和的イメチェン計画~ by yumi様


なんとも美麗な、ハクとりこ!

yumi様のその他の美しい作品は提携サイト『みてみん』http://mitemin.net/で見ることができます。

yumi様の考えてくださった設定から妄想し、もらっていただいた恥ずかしい甘々微エロ小話も下部に掲載しました。

読んでみようかな? という方は下へどうぞ。

(『みてみん』では昨年に掲載済み)


挿絵(By みてみん)

*このイラストの著作権は、イラストの作者様である「yumi様」にあります。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
















~お礼小話~


「似合うよ、その服。すんご~く、素敵。でも、でもぉ!」


 本日もハクちゃんは黒い服を選んでしまった。

 どことなくオリエンタルなデザインで、丁寧な刺繍が施されたそれは。

 お世辞抜きに、似合う。

 惚れた欲目とかじゃなく、100人中100人が「似合う、似合いますとも魔王様!へへ~」と、土下座をしてしまいそうな。

 威圧感プラス恐怖少々というか。


「似合うなら問題なかろう? 帝都行きを決めた時に<青>に言って、黒いものを揃えさせておいたのだ」


 ソファーに腰掛けたハクちゃんは、自分の腿の辺りをぽんぽんと叩きながら言った。

 ムム?

 初耳ですよ、今の。

 セイフォンの衣装部屋より数倍も黒系の服が揃っていた謎が、解明しましたね……。

 いかにも高価そうなものばかりだったから、竜帝さんは凄い出費だったのでは(汗)

 ハクちゃんって、無一文って事も貢がれることも全く気にしてない。

 ある意味、尊敬してしまうというか。

 鋼鉄どころかダイヤモンド級の神経だよね。

 繊細で、泣き虫なのに。

 ホントに、不思議な人。


「りこ。早く、ここだここ」


 ちょっと考え込んでいた私を、ハクちゃんが焦れたように呼んだ。


「ここ?」


 ぽんぽん。

 ぽんぽんぽんぽん。


 まさか……。


「りこがいつも我にしてくれるので、我もしてみたい。りこを膝に乗せて、愛でたい」


 ぐはっ!?

 め、め、めでで??

 愛でるってなにー!?

 私の膝の上でハクちゃんは『我は今、愛でられとるな』って思ってたの!?

 確かに、可愛くて無意識に撫でたりしてるけど。


「りこ?」


 真珠色の長い髪に飾られた金の眼が、私を不思議そうに見た。

 ちょっと首をかしげる動作は、冷たい美貌に不似合いで……ちょっと、ううん、かなり可愛い。

 うう、どうしよう。

 誰も見て無いけれど。

 2人きりだけど。

 自分からハクちゃんのお膝に座るのは、抵抗が……。

 理由があれば。

 座る理由。

 必要性。

 私は室内を見回し……花瓶の花を見て、とても良いアイデアが浮かんだ。

 一石二鳥(?)だね、うん!


「ちょっと待ってて、ハクちゃん」


 ハンカチを取り出し、柔らかなピンク色の花を花瓶から取り出し水滴をきった。

 うっふっふ。

 自然に膝に乗れて、しかも!


「ハクちゃん、お花つけて良い? ほら、私もつけるからお揃いだよ!」


 手早く一輪だけ、自分の髪にさして言った。

 ハクちゃんは視線を動かし、ハンカチの花と私を交互に見て。


「りことお揃い?……うむ、良いぞ」


 金の眼を細めて、うなずいてくれた。


 魔王様なハクちゃんだけど。

 けっこう乙女チックなのだよね。

 彼はお揃いって言葉に、弱いのです(笑)


「では、失礼します……」


 ハクちゃんの膝に腰を下ろし、真珠色の髪を手に取ったら恥ずかしさは吹き飛んだ。

 変わりに闘志(?)が沸いてきた。

 イメチェンだ!

 魔王様だって、こんなに可愛いお花で飾ったら……もとは美形なんだから天使様になったりして!?




「ちょ、ちょっと! 駄目だよ、ハクちゃん。足りなくなっちゃうよ!?」



 ハクちゃん用のお花なのに。



「りこの方が似合うぞ」



 と、次々に私の髪に挿してしまい。

 全く作業が進まなくて。

 大きな手で私の頬を撫で、計画座礁に焦る私をあやすように優しいキスを顔中に落としながら。


「ずっと、思っていた。我もカイユのように、りこの髪に触れたいと」


 金の眼に映る私は、ハクちゃんを飾る予定だった薄いピンクのお花をたくさん髪につけていた。


「ハクちゃ……んっ!」


 広い胸に引き寄せられ。

 抱きしめられると、ハクちゃんの香りがいっそう強く香り。


「っ……ふぁっ」


 深い口付けに、頭の中が蕩けるようで。


「ああ、花を飾った我の妻はとても愛らしい。……このまま、喰らってしまいたいほどに」


「へ?」


 これはまずいかも、と思ったときには手遅れで。

 背中に当たる柔らかな寝具の感触に、寝室に転移したのだと確信し。


「我が飾った花を、我が愛でて……散らすのか。ふむ、これが風流ということか?」


 違う、風流の使い方全く違ってますって!

 どういう感性なのよ~!!

 しかもまだお昼前だよ、午前中だよ!?


「ハクちゃん、何とんちんかんなこと言ってんのよ!? ちょッ……やっ!」


 結局、イメチェンへの野望は今回も。

 魔王様の天然系策略によって、崩れ去ってしまった。

 悔しいけれど、やっぱりハクちゃんにはかなわない。



 だって。



 魔王様のハクちゃんも、大好きだから。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 ハクはお揃いがけっこう、好き……何気に乙女思考?

 イラストのイメージと違~うっ、と思われる方も多いかと思いますがお許しください(汗)


  yumi様、掲載をお許しくださりありがとうございました。

         



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