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3. 雨の185系大垣夜行で乗り潰し

JRの列車の予約は昔は最寄り駅のみどりの窓口で「10時ちょうどに端末叩くor 発券予約する」をしてもらうように「お願い」するものだったが、緑の窓口がどんどん減っていき、残ったみどりの窓口でも事前発券予約受付を行わなくなったのが大体2年位前。

仕方がないので、オールドタイプの私であっても「えきねっと」などのJR各社が用意しているインターネットサイトで発券予約を行うようになった。強いられているという感が大きいが。


さて大垣夜行である。まだ列車番号375M 普通列車大垣行きで高校生のころに乗ったのが初めてで、なんだかんだと数年毎に乗っているという感じだが、ダメもとで予約してみた休前日の「夜行列車ながら」の券が取れてしまったので、乗りつぶしの行き足として活用することにする。


さて「仕事の夜に夜行列車・バス」乗る場合で一番困るのは「乗車時間までどうやって時間を潰すか」である。昭和の昔の夜行列車であれば東京や上野を夕方に出るダイヤだったので、問題はなかったし、もしその夕方に乗れなくても「新幹線で追いかけて乗る」ということでどうにでもなったが、23時まで時間を潰すというのはなかなかに面倒なことではある。

職場と家がドアtoドアでちょうど1時間程度なので、2時間あれば家に一旦戻れる。3時間あれば一旦シャワーを浴びて着替えても大丈夫。つまり20時に会社を出れるかどうかというのが判断基準となる。ただし今回は業務スケジュール上間合いの時間が2時間くらいしか取れなさそうということがわかっていたので、荷物を家においておくことはしなかった。


結局会社から開放されたのは20時半過ぎで、東京駅近くは余り詳しくないので、一番土地勘のある秋葉原に移動して普段は行かない飲食店でグラスビール1杯と2つ程度のつまみで90分程度時間を潰し、ゆっくり東京駅まで移動して、23時ちょうどに東京駅のホームに着いた。


185系で運行される「夜行列車ながら」は初めて乗る。もちろん満席で乗車前のアナウンスも車内アナウンスも「本日満席です。指定席件のない人は乗車できません」と繰り返しているが、車内を見ると、2人旅行で1人が急遽キャンセルになったのか、それとも1人しか乗らないのに2枚買った人が多いのか、真相はわからないが通路側の席に空席が多い

検札の車掌が巡回してくるまで待って、夜行の必須アイテム耳栓を装着して睡眠する。185系には夜行用の減光設備がないのかまぶしい。アイマスクを用意するのを忘れたのをしまったと思いつつも、かまわずに寝た。思ったよりぐっすりと寝れて起床は名古屋到着前のアナウンスだった。


名古屋でだいぶ降りたが、びっくりしたのは「どう考えても夜遊び帰り」の女性4名組みが乗ってきたということ。徹夜明けっぽいテンションでうるさかったので「うるさい」と聞こえるようにつぶやいたら少しは静かになった。彼女たちは岐阜で降りていった。

いわゆる大垣ダッシュに備えてあらかじめ階段に近い車両に移動し始める人々が増えてきて、そして雨が降るまま大垣に到着。

ながらに接続する米原行きは余裕があり、ゆっくり乗換えをした自分でも着席できた。そして関が原越え。3月の中旬ともなると流石に雪はまったくない。


雨霧の関が原の峠を越えて米原へ。播州赤穂行きへダッシュで乗り換えていく人々を横目で見つつ、今回の乗り潰しターゲットである近江鉄道の乗換え口へ。まずは彦根行きへ乗る。彦根行きの電車は東海道本線とは別の経路をたどり、石田三成の居城のあった佐和山をトンネルで抜けて彦根へ到着。近江鉄道の車両は西武鉄道の昔の車両だらけで圧縮空気のレシプロコンプレッサーの音が郷愁をそそる。

彦根で乗り換えて、そのまま乗っていくとわかりやすい「支線への分岐の駅」らしいつくりの高宮に到着。ここで多賀線へ乗り換える。

地方の鉄道らしい乗換えの間合いのよさで、すぐに多賀大社駅に向かって出発。多賀大社駅にはすぐに着く。すぐに折り返すのも無粋の極みなので多賀大社こと「お多賀さん」詣でとしゃれ込んで散歩する。とはいえ大垣夜行で着いた足でまっすぐ向かったわけで7時くらいの朝であり参道は閑散としている。雨にぬれた多賀大社を参詣して多賀大社駅に戻るとちょうど小1時間くらい。

多賀線を高宮まで戻り八日市駅行きに乗る。高宮からはしばらく新幹線を左側にみながら進む。東海道線とは違う中山道沿いをすすんで、新幹線と離れてしばらくすると八日市駅へ八日市線近江八幡行きに乗る。近江鉄道の駅は構内踏み切りが多い印象。


近江八幡の駅に到着して、乗り換え的には時間が1時間弱あったので、遅めの朝食とする。雨が降っていたので余り街歩きをする気にもなれず駅前のチェーン喫茶店のモーニングという残念な感じ。

近江八幡から東海道線を西に進み草津駅で草津線に乗り換え。古い113系の4両編成でゆっくり川沿いに柘植へ向かう。貴生川の手前あたりまではまだ琵琶湖の周辺の平野部の雰囲気そのものだったが、貴生川駅を過ぎると駅間はもう少し閑散とした感じとなって甲賀を過ぎて柘植へ到着。

今回唯一のディーゼル列車区間で1両編成。座れない人もいる中出発。柘植を発するとぐんぐん山中に入り加太越えの長いトンネルを通る。トンネルを抜けるとどんどん下ってゆき加太駅を通りまたトンネルを数本抜けると伊勢平野にでて関駅からもゆっくりと下っていって亀山に到着。

やはり地方の鉄道ならではの乗り換えの間合いのよさで、名古屋行きの2両編成の快速に乗車。一路名古屋に向かう。四日市までは各駅でゆっくりと坂を下る感じで快走する。やはりここらへんになると乗客の6割は高校生。


四日市から名古屋までは快速だけに快速に進むのかと思いきや、単線区間が多く行き違い待ち合わせでのんびりと走る。近鉄名古屋線に勝てない理由の一端がよくわかった気がする。

桑名あたりからは海に近いこともあって、用水路の水面が地面に非常に近く、土地自体が低地であることがよくわかる。揖斐川長良川そして木曽川と長い鉄橋を渡り名古屋市街地に入り、名古屋駅手前の車両基地を見ながらカーブすると見慣れた名古屋駅に到着。


帰りの新幹線まで90分ほどあるため、地下街の居酒屋で味噌かつだの名古屋コーチンなどを肴にしてだらだらとした後、プラットこだまで予約していたグリーン席でのんびりと帰宅の途に着いたのであった。



今回の未乗区間乗りつぶし:

JR西日本 草津線 全線

JR東海 関西本線 亀山~名古屋

近江鉄道 本線 米原~八日市

近江鉄道 多賀線全線

近江鉄道 八日市線全線


JR乗車キロ: 12337.1km (乗車率: 62.04%) → 12433.7km (乗車率: 62.53%)

私鉄乗車キロ: 3924.2km (乗車率: 50.5%) → 3961.3km (乗車率: 50.9%)

三江線は結局乗ることができませんでした。

廃線正式決定後に乗りに行く気はさすがに起きなかった。

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