1/8
始まりは終わりから
未来はもうないのかもしれません。
押し付けたくはないと思っています。
どうしてこんなことをしなければいけないのでしょう。
押し付けたくはないのです。
神様なんてシステムを、なんで作ってしまったんでしょうか。
人が作ってしまったんでしょうか。
静寂の中、一人が話しかけた。
「時間です。」
「そうですか…」
それより高い声が答えた。
「続けることはできないんですか。私が、続けることは。」
高い声は続けた。先ほどとは別の、声が返答した。
「自身で感じておられるでしょう?限界であると。」
それ以上静寂を破るものは現れなかった。
三つの物体は影すらない。
「わかりました。ただ、だれも不幸にならないように。」
だれも同意する者はいなかった、不可能だった。
「いえ、それは無理かもしれませんね。できる限り、涙を流す人が少なくあるように、努力をしましょう。」
「では」
「前代が作り上げたシステムを改変します。…死ぬのは私一人で十分です。」