作戦開始!
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「ねぇこれちゃんと防御できてる?熱いんだけど!熱を感じるんだけど!」
「ウララ、落ち着いて魔力の制御に集中しなさい。」
取り乱したウララちゃんを、ハービットさんがたしなめる。
確かに、ものすごい絵面だ。周りが炎の海に包まれており、周囲の水がどんどん蒸発していっている。
新たに発生させた水も、しばらくしたらブクブクと泡立ち蒸発していく。
「今のうちに作戦会議だ。ユーリ、いいニュースと悪いニュース、どっちが聞きたい。」
「すみません。団長ほど余裕はないので、早くどっちも教えてください!」
僕は団長とは違って、炎の海に飲まれて平常心を保てないのだ。
「じゃあいいニュースからだ。ドラゴンの顔面をぶん殴った時、きちんといい手ごたえがあった。おそらく、殴り続ければ倒せる。」
それは朗報だ。
神話に語られるドラゴンが、人間にも手の届く魔物だったということが立証されたのだ。
「悪いニュースだが、長い首でいなされて、殴った衝撃のほとんどが無効化されているように感じた。このままだと長期戦になって、こっちが不利になる。どうにか短期決戦に持ち込みたい。何か案はあるか。」
僕は、無い知恵を絞って必死に答えを探す。
「威力が殺されてしまうのが問題なのですよね。壁などに頭を押し付けた状態でもう一度叩くのはどうでしょうか。ハービットさん!」
「魔法で壁を作っても、団長の馬鹿力には耐えられません。もっと硬い何かでないと。」
ハービットさんが辛そうに言葉を発する。
炎の息吹の対策でいっぱいいっぱいのようだ。
「地面はどうでしょうか。」
「ハービットの魔法よりは頑丈かもしれないが、結局地面が割れてしまっては同じだ。できる限り硬い場所を探したい。」
団長の言葉に逡巡し、シードラの地図を頭に浮かべる。
「地盤が固い一等地といえば、領主の館がある付近はどうでしょうか。」
「なるほど、そこらの地面よりは殴りがいがありそうだ!ユーリ、領主邸の位置は頭に入っているか!」
団長の言葉に僕はうなずく。
「はい、炎の息吹が終わったら、ドラゴンの体に熱が蓄えられているか確認します。その後、領主邸の跡地に案内します!」
「お前たち聞こえたか!走る準備しておけよ!」
「「「了解!」」」
皆の返事とともに、炎の息吹が終わりを告げた。作戦開始だ!




