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ドラゴンのたおしかた  作者: だごみすと


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プロローグ

シンプルに、でかい!強い!空を飛ぶ!そんで火を噴く!っていうドラゴンを描くつもりです。

 

『水平線の彼方より、龍飛び来たれり。


 海の都に降り立ちて、炎の息吹をあげたり。


 刹那の間に地がぶくぶくと泡立ちて、城壁は蒸気と消え去り、肉焦ぐる臭きがあたりをこめたり。


 それは地獄の窯を開きたるやうなる有様なりけり。・・・(中略)』


『王国先賢伝』第7部より抜粋


 ◆◆◆


「どうして僕がこんなクランに・・・?」


 ディオドラ王国の王都ディオドラの一室で僕、ユーリはかび臭いにおいと書類の山に囲まれながら、ここ数か月の出来事を思い返していた。


 超が付くほどのド田舎で生まれ育った僕は、狩人の祖父に仕事を教わりながら、細々と暮らしていた。

 祖父が亡くなったことをきっかけに、今まで生きてきた村もまた自然消滅してしまった。


 魔物に襲われて、生まれ故郷が消え去ってしまう事象が珍しくもない中で、高齢化により村を維持できなくなって消滅するのは、なんとも平和的というべきか。


 しかし、生活基盤を失ってしまったからには、新たに食うための職を探さなければならない。

 都会に出れば仕事もあるだろうという安直な考えのもと旅を続け、冒険者という仕事を知った。


 冒険者とはいわゆる、自営業の何でも屋だ。

 簡単な荷物の配達や迷子のペット探し、薬草の採取や魔物の討伐まで、依頼内容に応じて報酬を得る。

 僕は狩人としての経験から山歩きは慣れているし、大きすぎる魔物でなければ一人でも狩ることはできるため、冒険者には向いていた。


 幼いころから狩人としての技術を叩き込んでくれた祖父や、簡単な魔術を教えてくれた地元のばあちゃんには感謝が絶えない。


 そんなこんなで、地域を転々としながら堅実に依頼をこなしていた所、現在所属しているクランからスカウトを受けた。


 同じ目的をもっている冒険者が寄り集まったのがクランであり、採取依頼に特化したクランや、討伐依頼に特化したクラン、護衛依頼に特化したクランなんてのも存在する。


 目的に合わせてクランの色ががらりと変わるが、僕はそんな中でも特に異色のクランにスカウトされた。

 手つかずの土地に新たに村を作る、または魔物などの影響で人が住めなくなった土地をもう一度復興する依頼、いわゆる開拓依頼を専門とするクラン「郷里の憧憬」。


 開拓依頼は大がかりな仕事内容が当たり前で、少なくとも冒険者数十人、多い時では数百人を必要とするのがほとんどだ。

 それなのに我らがクランは、たった数人で開拓依頼を完遂してしまう、同じ人間とは思えない化け物ぞろいなのだ。


 その異常性もあいまって、クラン立ち上げの1年で、王都でも名を上げている新進気鋭の色物集団、それが「郷里の憧憬」だ。

 ・・・何で僕をスカウトしたの?ただの元狩人だよ?


 僕はため息をつきながら、目の前の書類に目を向ける。

 ほとんどすべてが開拓依頼であり、中には高難易度の討伐依頼や採取依頼がちらほらと見受けられる。

 これらは約一年前の依頼書であり、現在では法的に効力がなくなった書類たちだ。


 メンバーは10人にも満たない小規模クランにもかかわらず、達成済みの依頼書の山ができているのは、流石としか言いようがない。


 ひとまずメンバーとなった僕は、クランのことを教わりながら事務仕事を手伝い、日々詰みあがる依頼書とにらめっこしている現状だ。

 そして、不要となった過去の依頼書を破棄しようと目を通すたびに思うのだ。


「どうして僕がこんなクランに・・・?」


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