四話 みんな集まりました其の三
四話 みんな集まりました其の三
「やあ」
「僕等が最後かな」
そう言うとスミス姉妹はエクスカリパーの肩から降りた。
「ライトハンド、レフトハンド、どちらが多く食べるか勝負よ!」
サイズがキメ顔で宣言すると、スミス姉妹は笑い出した。
「身長差考えてよ」
「バカなの? ねえ、バカなの?」
身長差があるから自分達は負けると言いたいようだが、態度が悪い。サイズはムカついているようだ。
「お前達には食わせない!」
サイズは宣言した。
「何人たりとも」
「僕等の食事は止められないぜ」
スミス姉妹は対決姿勢をとった。面白がっている面もあるように見える。サイズにとっては同レベルのライバルといった感じだ。
「やめないか。食事は楽しく食べるものだ」
エクスカリパーが二人をたしなめる。
「じゃぁ、エクスカリパーが私のお肉焼いてくれる?」
「自分でやる事も経験だ。サイズの肉を奪うやつなら、邪魔出来るが」
軽く目元を指差し、ニッコリ笑った。
「うん、エクスカリパーは味方」
サイズは味方認定して、黒星の準備を見学しに行った。
「僕等の敵になるって言うの?」
「エクスカリパーの裏切り者」
「人の育てた肉を横取りするなという事だ。盗むなら全力で止める。サイズでも、無論お前達でもだ」
エクスカリパーは中立を貫きたいようだ。
食材は人間側が握っている。果たしてみんなが満足するような焼肉会になるかどうか。