三話 みんな集まりました其のニ
三話 みんな集まりました其のニ
「サイズ、久しぶりね」
「うん、今日は負けないよ」
「負けない?」
「焼肉は戦いなんだよ」
「なるほど。それでそんな格好していると」
納得したマダムにサイズは敬礼をする。
マダムはサイズには笑顔だった。サイズには。
「能さん、就さん、ちょっといらっしゃい!」
顔をしかめ、声を張り上げる。
能と就がやつてくると、二人を見上げた。
「サイズにいったいどのような教育をしているんですの? 焼肉は戦いなどと」
「自分の分は自分で確保してって事です」
「サイズも自立しないと」
能だけでなく、就も同調している。その言動にマダムはさらに怒る。
「サイズはまだ子供なのよ。もし食べられなければどうするつもりなの」
「それも思い出です」
能はなおも反論する。
「次は食べられるようにしようって、努力しますよね? サイズの成長の機会を奪わないでください」
能とマダムは睨み合う。
「母さん、人の家の教育方針口を出しちゃいけない」
シールドがマダムをたしなめた。
「サイズは私の娘……みたいなものなの。荒んでしまうのを見てられないわ」
シールド反応を潰す真似をしなかった。おそらくマダムと同じ考えなのだろう。
「おばさん、おじいちゃん、私頑張る。みんなに負けないくらいお肉を食べる!」
「そこまでしなくても良いのよ。私の分もあるし」
マダムは明らかに自分の分を確保しようとしている。
しかしシールドは注意する事もなく立ち尽くしていた。
「おじいちゃん……」
若返った、自分がいまだにおじいちゃんと言われるのが、ショックだったよようだ。
そして、とうとうライトハンドとレフトハンドがエクスカリパーの肩に乗って現れた。