最終話 話し合いました
最終話 話し合いました
焼肉を食べさせたが、感謝はされなかった。やはりサーロインを見せ、なおかつ一切れしかあげないというケチムーブが不評だったのだ。
みんなを帰して二人きりになった時にステーキを食べた。
「これから二人きりの時間を増やしたい。俺はエスパーダと夫婦になりたい」
いつになく要は積極的だった。宿守応該の葬式以来ナーバスになっていて、結婚を焦っていた。
「焦らないで。今は喪中だし、やる事はいっぱいある」
「やる事?」
「私達が本気だってみんなに思ってもらう事」
「みんな、いや母さんは無理だったけど、俺達の事認めてる」
エスパーダは首を横に振った。
「みんなの中で私は要の居候だった。私は何もに要の役に立っていない。課金で迷惑かけてるし、食材も仕入れてもらって売り上げに貢献してもらってる」
「それは俺も望んで……」
エスパーダは首を横に振った。
「私は要に甘え過ぎてた。そのままだとあっという間に歳を取っちゃう」
「じゃあ、どうするの?」
「お金入れる」
そういえば今までエスパーダからお金をもらった事はなかった。それに二馬力ならもっと良い生活が出来る。
「助かる」
「結婚式の費用貯めないと」
「結婚式か……」
エスパーダのウエディングドレス姿を思い浮かべた。能達なら作ってくれるだろう。そのために金に余裕がないといけない。
「そうと決まれば呼ぶ人を決めないと。エスパーダの両親は?」
「忘れてた」
「それはまずい。会いに行こう」
「分かったわ。行きましょうコロンビアへ」
「え?」




