表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小人も焼肉を食べるんです  作者: 古山 経常


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/14

十一話 肉を食べます

十一話 肉を食べます


 焼いた肉を小皿に置いてあげて、エスパーダ所有の焼肉のタレをかける。


 スミス姉妹は自分達所有の箸で食べた。


「うまい」

「コロポックル社のタレだね」


「私、コロポックル社の社員」


「そうだった」

「要さんの居候だけじゃなかった」


 エスパーダはまた黙ってしまう。


「エスパーダも食べて」


 気を遣って声を掛けた。が、マダムの鼻の前に立ちはだかる。


「私は先ですわ」


「母さん」


「彼女ホスト側な。客と一緒に楽しんではいけないのよ」


 そう言い、かに肉を催促する。シールドもどっちかと言えばマダムよりなのか、いつ肉を受け取っても良い体勢になっている。


「ごめんね、エスパーダ」


 要はマダム達を優先した。二人はすぐ引き下がり、すぐ食べる。


 その後、エスパーダに肉を渡したが、反応が薄かった。


「要、後で話がある」


 そう言われて、会話が終わった。怒ってる? 先にマダム達に渡したから? まあ、エスパーダも秘密兵器を食べてくれれば、機嫌もなおるだろう。 要はえへの気遣いもそこそこに、サイズ達の様子を伺った。能がちょっかいをかけていた。


「焼けてる?」


「あげないよ」


 サイズの反応はそっけない。そして網の上にあった肉を紙皿に移す。


「タレだ」


 黒星はエスパーダの物とは違うタレをサイズに渡した。


「あい」


 サイズはタレを掛けて、肉を食べる。熱かったのかハフハフしてから、幸せそうな顔をした。


「おいしい!」


「そうだろう。焼肉は自分で焼いたほうがうまいんだ」


「そうなのかなぁ? 私はお兄ちゃんに焼いてもらうほうが楽だと思うけど」


「能は自分で肉を焼いた事がないからそんな事言うんだよ。おいしいよ」


「あれあれ、

サイズは黒星の味方をするの? 好きなの?」


「好きって?」


「黒星が」


「そんな事ないもん! 私、就が好きだもん」


「そうだ。俺は子供には好かれない」


「私、子供じゃないもん!」


「じゃぁ、好かれてんじゃないの?」


「そんな事はないだろう。人望はあるほうだと思うが」


 黒星がサイズを見ると顔を背けていた。


「なんか、面白そうな事起きてる」

「ヒューヒュー」


 騒ぎを聞きつけたスミス姉妹が近付いてくる。


 恥ずかしいのかサイズはスミス姉妹を追いかけ始めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ