厄介事に巻き込まれる体質(?)
武器を貰い、宿へ戻った冬樹。
「〜♪」
「何を書いてるんだリア?」
「っ!!!!!」
「あ痛たぁああああ!!」
宿へ帰ってから何も言わず部屋に入り「何か」を書いてたリアを横から見ていたら。リアを驚かせてしまい反射でぶっ飛ばされてしまった。
「ご、ごめん...」
「いや...帰ってきてから何も言わなかった俺も悪い。」
「所で何を書いてたんだ?」
「むー、それは秘密。」
「!武器無事に作って貰えたのね。」
「あー、これは少し借りてるだけなんだ。何だか忙しいみたいで時間がかかるみたいなんだ。」
「その剣何かすごい魔力を感じる...」
「『雷の魔力が秘められてるみたいだな。』」
「お前人の状態じゃなくても喋れたのか!」
「『くそ失礼ですね。』」
「えーと、」
「『私の名はバルキリアス』」
「バルキリアスさんごめんな」
「バルキリアス...喋れたんだ」
「『リアは、別に今まで喋ってたよね!?』」
『報告』
『その剣は雷属性最高峰の魔力が込められております。』
(成程...バルキリアスの言ってた事と同じだな、剣同士惹かれるものが有るのだろうか。)
ーーーーー
翌日
ギルドへ向かいクエストを受け少しでも資金を集めようとした。
だがギルドにはなんだか人だかりが
「なんだあれは?」
「ん...人が集まってるね。」
『報告』
『この絶大なる魔力...恐らく全ギルド内最強の男、バゼル・ミラ・アンセルが居るようです。この方は天使の中でも噂されてる方...』
(そんなやべぇのが居るのかよ。)
(...リアを合わせる訳にはいかないな...。)
「リア...少し外で待っててくれないか?クエストは俺が受けてくる。」
「わかった少し離れて待ってる。」
そういいお互いは離れ、冬樹はギルドの扉を開けた。
そこには全身甲冑の様なごつい装備に身をまとっていると思いや、頭だけは何も装備せず背中には真ん中に大剣とその大剣をクロスさせるように太刀が二本も背負っていた。
そんな男とふとめがあった。
「...す、げぇな...」
「ん?俺か?見ねぇ顔だなあんちゃん。」
「あ、あぁ...ココ最近冒険者になったんだ。」
意外にもフランクに接して来るのでびっくりして声が変にでてないか心配になったがこう返した。
「そうか、にしてはレベル高ぇな修羅場でも潜ったか?はははっ」
「...いや、あんた程から見たら修羅場ってほどでもない」
目の前の強大な存在を少し皮肉る様に言った。
「はは、面白いなお前は!じゃまたどこかで会おうな」
と肩をぽんと置いてその男はギルドを出ていった。
「お、おいあんちゃん大丈夫か?」
「すげぇ命知らずだなあんちゃん」
バゼルが外に出ていったらさっきまで静かだったギルドが騒がしくなった。特に冬樹が話しかけた事による話題で命知らずというものや度胸あるななどと言われていた。だがそんな事を気にすることなくクエストボードを閲覧するために移動した。
「ふんふん、何かいいものはーっと」
「ねぇ、君これとかどう?」
「へ?」
クエストを探していたらフードを被った人がクエストを見せながら声をかけてきた
「アミダ村からの依頼で、オーブバットの複数討伐。数が多いから私も連れてってくれると嬉しいな〜!」
「おいおい待て待て、俺はまだそこに行くなんて一言も」
「君のレベル的には物足りないかもだけど...」
「待てってそもそもステータスは確認したがまだ自分のレベルを確認してないんだ。」
「少し大変な事があって、その期間はギルドに立ち寄れなかったんだ。レベルの確認とステ振りはギルドじゃないと出来ないからまずはそっちからさせてくれ。」
と、なぜ自分のステータスを見れるのか疑問に思っていたがあえて聞かずにその人から離れるため別のことをしようとした。
「じゃ、お姉さんも着いてってあげるよ、冒険者の先輩としてね!」
冬樹はこの時思い知った。また新たな厄介事に巻き込まれるんだろうなという雰囲気を。そしてこの人は多分逃げてもおってくるであろう厄介な人だと...