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エリアボス


(私は剣、リアの剣)


(強大な魔力が私を包んでくれた何処に行くにも私を連れていってくれた、何百年も私達は一緒にいた。)


(だが…リアは私を捨てた…)


(深いダンジョンの中に捨てた。)



ーーーーー


傷付いた2人はゆっくりと立ち上がり顔を合わせた


「だから私は貴方に復讐する!」


「…ばか!」


パチンっとリアの姿をした剣の頬を叩いた。


「私は1度たりとも貴方を捨てたりしてない!!」


その真剣な表情は剣にも見せたことない表情だった。


数百年一緒にいても見れなかった姿に剣は数歩引いた。


それに対してリアは剣に近づいて行った。


その時地面が大きく揺れ何かが地面から飛び出した。


「っ!」


「誰っ!?」


「我は、地底の魔人我の封印を解いた礼に貴様らを我が血肉にしてやろう」


そこには3メートルにも及ぶ巨体な魔人が巨大な岩の大剣を持っていた。


ーエリアボスー出現ー



「…くっ次から次へと」


「ねぇ、魔剣バルキリアスまた私に力を貸してくれない?」


「…。」


「お願い。その魔力で私の記憶を観せるそれで、どうするか決めて」


「ふん…やっぱり貴方には敵わない。」


「受け取れ私を」


とリアの姿をしたバルキリアスは魔剣、自身をリアに渡した。その瞬間リアを真似ていた者は魔素なり消えていった。


「ありがとう。また信じてくれて。」


返ってきた剣を握りしめリアは少し涙を流した。


「くだらん話は終わりか?」


「…そうね、さっさと貴方を倒して冬樹を剣に紹介しなくちゃならないからね。」



「ほう、先程とは随分違うな」


「分かる?」


そう言うと剣から溢れんばかりの魔力が溢れ出しリアの身体に入っていった。


目の輝きがいつにも増して紅く、靡く金色の銀色の髪が神々しく見え、剣が黒く紫電の魔力に染まる。


まるで魔王の圧力がそこにはあった。


魔人は怯むことなくその巨大な大剣を振るった


ドゴッン!!!!!


地下に響く大きな音に洞窟の中は今の一撃で揺れるほどであった




打ち飛ばされたのは魔人の方だった。


「ぐっ…いま、何が起きたっ!?」


(っ…急に大きな魔力を使うと身体の方が持たないかも…。)


お互い立ち上がり魔人はまた全力で大剣を振りかぶった


それに対してリアは高速で移動し構え動作の魔人を数回斬った。


「ぐああああっ!!」


「あ"あ"あ"っ"!!」


呻き声を上げながら、痛みに耐え体制を崩しながら魔人は大剣を無理矢理振るう


「ぐは…っ」


巨力な腕力はリアを吹き飛ばすのには十分過ぎた。


リアは斬られはしなかったものの壁にめり込むほどの威力を受けた。


口の端には血を垂らしその場ヘ倒れ込む。


「……。」


それを見た魔人は大剣を持たぬ手で魔法を構えた。


「大地は その形に自由を与え 突き刺す棘と変わる 」


「放たれろ」


魔人が詠唱を終え今魔法が放たれようとした時。


魔人の頭へ向かって上から複数の光が落ちた。


魔人はそれを避け、発動直前の魔法を先程の光の原因へと向け放った。


「アサルトグランド!!」


壁が形を変えて棘となり上から落ちてくる何かに向けて突き刺さる様に伸びていった


が、それを「器用」に避けてその速度を殺さず落ちていき


「フォトンバース!!」


重力魔法と行動強化魔法と光属性のエンチャント魔法を重ねがけたその左手が魔人の胸をぶち抜いた。


「ぐっ…お"ぉ"ぉ"」


魔人は血が噴き出す胸を抑え膝をついた。



「大丈夫かリア!」


「うっ…」


冬樹はすぐに倒れたリアを見つけ回復魔法をかけた。


「ありがとう冬樹。」


「!」


「剣とは上手くいったようだな」


「うん、後でいっぱいお話してあげるね。」


「あぁ、そりゃ楽しみだ。」


「だけど…」


「そうだな、まずは目の前のの敵を殺る。」


2人は構え魔人の方を向いた。

魔人はのっそりと立ち上がり大剣を構えた


「我に回復の時間を与えたのが間違えだったな。」


「たかが人よ我の身体に傷をつけた事を、冥土の土産に持っていくといい。」


「魔族の女よ、貴様が力の制限を掛けられて居なかったら我は負けていただろう…だが今の貴様じゃ我に勝てん!!」


魔人は溢れんばかりの覇気を放ち詠唱を始めた。


それを見てリアも魔力を高める為にタメに入り、冬樹は魔人の詠唱を止めようとデュアルアクトして2つの魔法を発動した。


「ハイドロ!!」


「血潮の中のひとり立つ」


魔人は詠唱をしたまま大剣を振るい水魔法を切りつけ


「フォトンレイン!!」


「杯には交わした同族の血を混ぜ」


光の魔法を散りばめた、一つ一つの弾けた水を反射させ無尽蔵の光が魔人を襲いかかる


だが、その光を軽やかに避け冬樹へ痛恨の一撃を入れる


「ぐっ…あ"あ"あ"っ"!!」


「そして剣に歌い灰燼とかせ」


冬樹は腹部に強力な蹴りを貰い地面にめり込み魔人は最後の一節を唱えながらリアの元へ走った。


「ラアヴス・グレイ・ハート!!!!」


地上にも響き渡る大きな振動洞窟が崩壊せざるを得ないほど強大な威力。絶命は不可避。


その渾身の一撃をリアは上から捩じ伏せた


ライヴスグレイハートを凌ぐ強大な闇で


「ディエス・イレ」


その一撃は全てを消し去った。

ダンジョンだった洞窟、その入口を塞いでた滝、そしてその流れる滝が流れる川…目の前の魔人全てを無に返した。


その結果、過度の魔力放出量で魔力を使い果たし倒れるリア


ーーーーー


夕日が差し込み夜が来る前リアは再び目を開けた。


そこには冬樹が膝枕してくれていた。


「やっと目を覚ましたかお寝坊さんめ」


「あの時とは逆ね。」


そう交わしリアは冬樹の首に手を回した


少し驚いたがそのまま受け入れるように流される冬樹


そしてリアは冬樹の頬へキスをした。


「あの時助けてくれてありがとう。」


「こちらこそ、こんな可愛い子からキスされるなんて役得だ。」


「ふふふ」


2人はお互い顔を合わせ笑いあった。



『静観』


『やれやれです。』



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