龍脈と魔物
「これがアイツらがが選んだ別の転生者か...」
「まぁ、こっからどうするか見ものだなぁ…。あぁだりぃ」
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魔力の温存を第一に森を進む冬樹一行
冬樹はゲームやアニメの知識をフル活用し魔力の消耗が激しい時は龍脈やらなんちゃらあれば解決するっと言いフィオに探索機能をフルで使って微かに感じる龍脈の魔力を元にその場所を目指していた。
「それでー?龍脈って何処にあるのか分かるの?冬樹ちゃん」
「ちゃんつけるな!あー、俺の直感でこっちだって言ってる。」
「直感なんて信じる正確なんだね〜。」
『否定』
『正確には私が少しづつ龍脈の魔力を辿っているだけです。』
(はいはい、2人には君のこと言っても...)
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「いやー、そういう歳なんだね...少し遅いだけで...どんまい!(満面の笑み)」
「ううん、どんな冬樹で私は受け入れるよ。」
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(って感じになる未来が見えるぞ見えるぞーっ!!)
『ふっ』
『滑稽ですね。』
(お前が実体を持ってればこんな事にはならなかったんだけどなぁ...はぁ。)
『報告』
『敵が出ました。』
「っ!」
「冬樹任せて。」
襲いかかるキノコのような魔物と鳥のような魔物を高速で両断するリア。
「見えてきたぞ!あれが!」
「龍脈!!」
森に入り随分経つがやっととの事で渓谷のような場所にたどり着いた。
「てか、森の中に...渓谷...?」
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「そろそろ...リア様を回収しないとですね。」
「メンタルの方は万全となっています。」
「そうかい、あの子にも褒美を与えたいが…人は何を喜ぶのだろうか?」
「人等に褒美を取らせる必要などないのではないでしょうか?」
「頑張った者には褒美をあげるべきだよ、ははっ」
「では我々で用意致しますのでベルフェゴール様は計画を。」
「うむ、それで行こうか。」
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「うぉぉおおおおおお!!!」
冬樹はまた空を飛んでいた。
正確には滑空している。
「この渓谷随分と深いみたいね。あの洞窟よりも深い見たい」
「あばばばばば」
「泡吹いてる冬樹も可愛いね。」
(この子達の愛......歪んでるわね!それもありだけど!)
「着くよ。」
バサッ!!と翼を広げてゆっくりと着地したリアとリアにお姫様抱っこされながら泡を吹いていた冬樹とホウキに乗って降りてきたミィーティア。
「...こんな直近でまた空を飛ぶ事に、なるとはな...うぅ...SAN値チェック1D10...」
『停止』
『やめてください、2人には意味が理解できませんよ。』
「はぃ〜」
「ここまで来たら私でも龍脈を感じれるね〜。」
「君の直感凄いね〜。」
「とりあえず、光で照らすね。」
「蛍火」
リアは渓谷内を照らす光魔法を放った。
そこには光り輝く宝石の数々が生えていた。
「わ〜お。」
「凄いなこれ」
「冬樹、それ毒あるよ。」
「あっぶね!つい触りそうになったわ」
「ここは魔力の回復も多いけど、その分魔物の魔力もすごく多い。」
「龍脈ってそんな場所なのか…」
「知らないで来たの〜?」
「来た理由はちゃんと勘だしな。」
「君運のステータス本当は偽ってるんじゃ無いの〜?こんな可愛い子連れてるし〜。」
「もしかしたら何か加護が働いてるのかもな。」
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「くちゅん!」
「女神ちゃんなのにくしゃみ出ちゃいました、私ながら珍しいですね。あはは。」
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コゴゴゴゴゴゴ
渓谷を降り周りを探していたら、何かが聞こえるような気がした。
「何か聞こえないか?」
「...あの宝石まさか。」
「そのまさーかの様ね。」
『鑑定』
『先程の宝石の鑑定結果。』
『宝石サソリです。』
どばあぁぁぁぁんっ!!!
と地面から宝石を全身に纏った巨大サソリが出てきた。
「どうやら、幸運のステータスは正常なようだな...」
「冬樹とりあえず構えて」
「あぁ、さっきまで魔力温存ばっか考えてたから思いっきり殺るぜ!!」
「キュルルルル!!!」
キーンキーンと宝石サソリの咆哮が渓谷内に響き渡る。
それに共鳴され次々と宝石が震え出し
ドバッドバッドバッ!!っと小さな宝石サソリ達も出てきた。
「私がでかいのを殺る。」
「じゃ俺らはちっちゃいのをだな。」
「まっかせて〜。」
「「じゃ行くよ!(ぞ!)(〜)」」
「『ぶっ殺す!』」
ギュンッとデカ宝石サソリに距離を詰めるリアはバルキリアスでサソリの前脚を2つ切断した。
デカ宝石サソリは体勢を崩し前傾姿勢で倒れ込んだ。
「あっちは大丈夫そうだね〜。」
「言っただろ?リアは強いって!」
「上級魔法!!グランドインパクト!!」
冬樹は地面に手を付け魔法を発動した。
そうすると地面は激しくゆれ、宝石サソリの足元からいくつもの岩が下から突き上がって宝石サソリ達を中へ浮かせた。
「震えろ、空気、反発せよ、雷晶」
「砕けろ!ライジングウェーブ!!」
宙に浮いた宝石サソリ達はミィーティアの詠唱魔法で発生した雷電によって砕け散った。
「宝石サソリはその硬い宝石を狙うのではな〜く腹の部分を狙うとすぐ倒せるわ。」
「なるほどなぁ...勉強になるよ」
「でもあれ見てよ。」
とリアを指さした。
そこにはハサミ、歩脚、合計8本を切裂きそこには宝石の重さに耐えきれず潰れて震えるデカ宝石サソリ。
「終わらせる。」
そう言いリアは高く飛び
「『アドベント!!』」
巨大な宝石もろともデカ宝石サソリをぐちゃぐちゃに切り裂いた。
それを見て、ミィーティアはこう言った。
「あ、あれは例外ねぇ〜」
「だよなー」
「倒してきた。」
「おう、お疲れさん」
「ん。」
冬樹の手を取ってリアの頭に乗せて自分で撫でていた。
「ふんす!」(ドヤ顔)
「...むっ」
冬樹達は龍脈で一次補給という事で安全な場所を確保し、そこにテントを貼り森を抜ける為に一度ちゃんと落ち着いて話し合いをする事にしたのであった。