表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
永遠ナンバーツー!!  作者: メガゴールド
エクスの過去
26/61

25話  エクスの生まれ

 順を追って、僕は二人に説明することにした……



――――――――――――――――――――


 僕の実家、リコード家。

 この国でかなりの大貴族として、世間では有名な家柄だ。


 現当主で僕の父親、ジース・リコードは僕が生まれる前に、一人の女性を迎え入れた。

 それが僕の母、エヌエットだった。


 母は未亡人な上に、すでに子持ちだった。

 当然祖父母には結婚を反対されたらしい。

 だが、二人はそんな周りの反対を押し切り結婚したのだという。


 父には周りを黙らせるほど、能力に優れた人だったからできたことらしい。


 ――だが、試練は続いた。

 

 母は病気を煩い、子供が産めない体になってしまったらしい。

 母には連れ子がいるとはいえ、リコードの血筋の子ではない。


 名家ゆえに、跡継ぎ問題は出てくるもの。

 結婚に反対な者達はこぞって、そこをついてきた。


 跡継ぎを産めない者など追い出せだの、離婚しろだの大騒ぎになったのだとか。


 結果的に、父が側室をたてることで決着をつけた。

 母も離婚になるくらいならと、折れたらしい。不服ではあったみたいだが。


 そして、側室が父の子を産み、リコード家の跡継ぎ問題は終結した。


 ……そう。その側室の子供というのが僕、エクスなんだ。

 だから僕と母に血の繋がりはない。

 母と血が繋がってる子供は連れ子だった僕の兄、アールスだけだ。


 父は跡継ぎが生まれたことで、これ以上側室との間に子を作ろうとはしなかった。

 祖父母達も、それを許した。

 なぜか? それは僕が生まれながらにして高い魔力を秘めていたからだ。


 リコード家は代々跡継ぎ問題で揉める事も多かったらしい。父もまたそういった、いざこざに巻き込まれた立場だった。


 ゆえに、大貴族でありながら、子供の数は最小限にとどめてきた歴史があったらしい。


 本来なら家を継ぐのは長兄のアールス兄さんになるはずだが、兄さんはリコードの血を持たない。ゆえに、跡継ぎ候補は僕しかいなかった。揉めようがなかったわけだ。


 兄さんは優しい人だった。

 弟の僕に跡継ぎを取られるのを承知の上で、僕に優しく接してくれていた。いつも励ましてくれた。

 厳しい父とかなんかより、僕は兄に懐いた。


 そして、恥ずかしながら僕はマザコンでもあった。

 小さい頃から母について回り、母の手伝いを率先してやっていた。


 兄と母は優しかったから。

 

 教育教育小うるさい連中や、愛してない者との子供であった僕に、愛情の一つも見せない父のジースなんて嫌いだった。


 ちなみに僕は、産みの母を知らない。会ったこともない。

 すぐに亡くなったと聞かされてる。

 

 兄は魔力などは平凡だったが、とても人に慕われていた。優しさと人間性、いや、魔族性か。

 本当にできた人だったから。


 友達も皆無で、能力だけの僕とは違ってね。

 病弱だった僕の面倒もよく見てくれてたし……


 でもある日、そんな幸せが瓦解する。


 兄がある病にかかったんだ。

 どれだけ手を尽くしても、兄の体はよくならない。

 

 日に日に弱っていく兄を、僕は見てられなかった。

 

 当時の僕はまだ10にも満たない年齢だったけど、この日の事はよく覚えてる……


 兄を想い、いつも母は泣いていた。愛する息子がなんでこんな目に……そう嘆いていた。


 僕はその時、母を慰めたい一心で声をかけた。


『母様、元気だして……兄さんは大丈夫だよ。僕が側にいるから……』


 今にして思えば、なんの根拠もなく大丈夫など言うべきではなかった。


 その後の母さんの涙と憎しみの表情はいまだに忘れられない。


『なんであの子がこんな目に……エクス、あんたが、あんたが、こうなればよかったのに!』


 ショックだった。

 兄の代わりに僕が病気なら母は満足なのかと……


 そう。この時から()()()()は僕にまとわりついていたんだ。


 僕は母からの愛情も()()()()()()()

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ