私達の愛は幸せ満点!! 人生よりどりみどりです! これからも……いつまでも!!
ふっくらとしたお尻と心臓に近いところにある触ればふっくら、揉めば揉むほど病み付きになる二つの大きな実。
眺めるだけでまた発情しちゃいそうです。昨日の夜に散々愛し合ったんですけどね。やはり足りませんねぇ……はぁ、はぁ、はぁ。
「いつみても綺麗だなぁ」
なんて、うーちゃんの美しくお尻から美しい背骨に向かってなるべく起こさないように優しく人差し指でなぞりながら悦に浸って。
昨夜、私はうーちゃんの家で抱かれた。マンションに入って、うーちゃんの部屋の手前にある寝室でしっかり二人で眠れるようなベッドの上でキスから始まってキスで終わるように愛し合う。
途中ボタン付きのパジャマを互いに二人で外し合って、まじまじと眺めて裸の感想を言い合ってからじっくりと身体を触る。
上に飽きたら、下のズボンと下着を取って積極的に求められて。
うーちゃんの攻めのテクニックにはいつになく上手で隣には住人が住んでいるかもしれないのに思わず声が出てしまうくらい気持ちよくて。
「はぁぁ♡ うーちゃん、もっと、もっと♡」
「うん、分かった♡ もっと、たっぷり愛してあげるね♡ んちゅ……んふぅ……ちゅる」
その間に私の口はうーちゃんの口に徹底的に防がれ、舌をこね繰り回され終わった頃にはノリノリになってうーちゃんを攻めます。
どこを攻めるかは私次第。
でも強いていうなら狙い目は豊満なボディじゃなくて自分の中の唾液がたっぷりと入っているお口でしょうね。
キスなんてあとからいつでもできるのにそこにばっかり夢中になるのはもう愛し合う前から散々やっていた名残り。
うーちゃんも時々我慢ならないのか部屋中に声を撒き散らすときがあります。
それも興奮冷めやらぬ特大級のエロい声で。これが辛抱ならなくてどれだけ私をゾクゾクさせれば気が済むのか分かったものではありません。
「んんっ、んちゅ、んー……れろ」
「すー、すー」
だから朝早くベッドの上で起きて、うーちゃんの裸を全身くまなく眺めてまた興奮して寝ているにも関わらず閉じている口に好き放題自分の口をつけて。
ちゅっ、ちゅっと音を鳴らしても。たまに舌で顎から唇に掛けてペロリと舐め取っても無反応――。
「ちゅっ……んふぅ……んぐッ!?」
じゃない!? な、なななんで!? い、いつから!?
「ちゅぱ……じゅるるる……れろ……んむっ……んんっ」
「んふぅ……んはぁ……んんぁ……ぁ……んんッ♡」
「れりゅ……んちゅ……んくっ……んっ」
「はぁぁ……うー……ちゃん……んむっ……いつの間に……んふぅ……起きて……んンンッ!?」
「んくっ……んんっ……れりゅ……んふぅ……ぷはぁ」
「はぁ、はぁ、はぁ……あぁん♡」
「お尻から背中まで優しく指でなぞってくれていたところからずっと」
「なーんだ、最初から見られてたんだ」
うぅぅぅ、なんで悪趣味なことをするんですか? って言いたくなるけど途中からやり返されるキスはとてつもなく気持ち良かったのでチャラにします!
もっとたくさんしてぇぇ! という気持ちを全面に押し出したいので横向きに寝転んでいるうーちゃんの頬を片手だけでさわさわしながら顔を近づけて。
またキスが始まる。今度はお互いに目を開いて、喉の奥を飲み込むかのごとく舌をぐちょりと伸ばしながらうーちゃんの唾液を全部平らげたくて昨夜のように全身から熱を浴びながら求めあって。
そして、馬乗りになって跨がるうーちゃんの……春野陽子さんの端正な顔立ちとあまりにもエロすぎるボディーラインに惹かれます。
素敵、こんなにも全てが綺麗で髪もほどよい長さで桜に似た色合いで私の目をことごとく魅了して。
力尽き果て、ベッドの上で寝転ぶ私とは対照的に余裕があるのかギシッとスプリングが効いてる音と共に立ち上がるうーちゃんの背中は非常に艶かしくて。
こんな人が私の隣で愛してくれているなんて嘘みたいだけど……私の片手にはついさっきうーちゃんが気持ちよくなったのかテカッと光る液体がここに。
「えへへっ」
まじまじと眺めていても、どうしようもないのでペロリと舐め取ってから去年の誕生日にもらった雪の紋章が刻まれたネックレスを首もとに。
次に二回目のデートでもらってた赤いブーゲンビリアの髪飾りを頭の横にちょこんと乗せて、春らしい花柄のデザインが入った白のワンピースを着用してそれから。
「おはよう、ペンギンさん」
いつしかゲームセンターで差し上げていたぬいぐるみのペンギンさん。
本棚の上に綺麗な状態で飾られていたペンギンさんの頭を撫でて挨拶をしてからリビングへ。
すると、そこには大変愛らしい私の恋人さんが料理をしていました……が。
「おはよう、るーちゃん」
「おは……よ……う!?」
裸の上にエプロン。えっ? へっ?
「あらら、なーに? その顔?」
「なんで服着てないの?」
「うーん、るーちゃんになら一回くらいは見せてあげたいなぁって思っただけ」
だから、そのまま着替えもせず寝室に出たんだ。あれ、脱ぎ散らかした服だけ持ってどうするんだろうと思っていたら……すごいサプライズを仕掛けてきましたね。
「へぇ~」
「どう興奮する?」
「興奮する。こうやって両手が勝手におっぱいに吸い寄せられるくらいには」
「あぁん♡ んもぅ、ベッドでも散々ヤったでしょ?」
「はぁ、はぁ、はぁ。うーちゃん……私だけのうーちゃん」
あぁ、こんなエッチぃことばかりしていたらドン引きされますかね?
「ふぁ!? あっ♡ ちょっ……とぉ♡」
料理をしているうーちゃんのエプロンの胸元部分をかわして直接肌の方に触ってしまうほどどうしようもない変態さんなんですね、私は。
気持ちよくしてくれたのか調理中なのに台所のガスコンロの火を消して片手で口をそっと隠すうーちゃん。
やばい、ヤバい……またスイッチが入ってしまいました。こうなると満足するまで犯してしまいます。
エロい声を出さないように踏ん張るうーちゃん。そんな、あなたに私は囁くのです。
とっても、とっても甘ったるい言葉を。
「好き、大好き、愛してる」
「~~~~っ!? はぁ、やめてぇ♡ るーちゃん♡」
「うふふっ、何回でも言ってあげる……うーちゃんを愛しているのはこの世で一人しかいないから。だから、たくさん奉仕してあげる……んちゅ」
「んふぅ……んんっ……れろ……ちゅぱ」
「んっ……んむっ……れりゅ……んちゅ」
朝からうーちゃんのマンションでエッチなことばかり。舌をねちょねちょとこねくり回して、昨夜でも早朝でも朝でもひっきりなしに暴れ放題で攻めまくって。
やっと時間を掛けて調理してもらった洋の朝食に対して箸を付けながらふと思うのです。
昨日の夜にわざわざうーちゃんの方の家に遊びに来たのはエッチなことが目的ではないと。
「う~ちゃん♪」
「は~い?」
「花見行こうよ」
「花見かぁ。昨日のお昼くらいに言ってたよね……それ」
「うん、言ってた」
「準備は事前に昨日のお昼にやっておいたよ。いつでも行けるように」
「じゃあ、外に出て……桜、見に行こうよ!」
「うん!!」
4月上旬、桜満開の時期。うーちゃんのマンションからやや離れた河川敷にはマメザクラが綺麗に咲き誇り、眺める者を全て魅了にさせるほどの神秘に満ち溢れるつぼみと淡いピンクの色。
二年生に進級したばかりの休日。私とうーちゃんの予定を合わせてマンションから出た外はぽかぽかと暑くもなく寒くもなく丁度いい気温。雲一つたりとも浮かんでいない快晴。
頭を見上げても空はどこまでも青く透き通り、そして満足してから横をふと眺めてみると化粧をしていようがしていまいがとてつもなく……自分とは釣り合っているのか怪しいくらいに眩しい笑顔で桜を眺めていて。
「綺麗だねぇ」
丈の長いシャツにブラウンのパーカー、白のボトムと動きやすいように事前に用意した運動靴。
こうしてみると私って贅沢な人と付き合っているんだと思う。同世代では決して味わえないお付き合い。
大人に愛されてる。そう考えるだけでまた胸の高鳴りがドクンドクンと収まりません。
「そうだね、とっても綺麗だね」
「折角の記念に写真撮影しようよ。ほら、こっちに寄って!」
「はい! あっ、きゃっ♡」
「よーし、撮るよ? はい、ピース!!」
くるっとカールしたまゆげに艶かしい瞳。もちっとした白い肌にこぶりな鼻と私だけが許される芸術品に等しき赤い唇。
世界で一番愛しているのは私。どこの馬の骨が手を付けようとしたって絶対に渡さない。
うーちゃんは私だけを見ていればそれでいい。
不倫なんて万が一あったら、浮気相手を容赦なく精神的に痛めつけてそれからうーちゃんには再度この世で一番に想っているのは私だと認識してもらうために心を鬼にして調教します。
なんなら、手ではなく大人のアレで愛してあげましょう。ヤるなら手を抜かず徹底的に思う存分に愛し合うのです。
「あそこでちょっとフリスビーしない?」
「うん、いいよ!」
土手の近くに砂場の公園。私とうーちゃんはまるで子供のようにはしゃいで、笑いながら投げあって。
「そーれ!」
「わわわっ!?」
「ほらほら、早く追い掛けないと遠くに行っちゃうよ?」
「はぁ……っ……はぁ。取ったよ、うーちゃん」
「はい、ご苦労様。こっちにおいで!」
「ふぁ~い」
飼い主気質がまだ抜けていないのか、両手で手招きをするうーちゃん。
そのまま飛び込んでぴったりと身体に密着しながら私の髪を撫でてくれる優しみに溢れた手つき。
ふわふわと宙に浮かび上がりそうで、顔をふと見上げたときには既に口が重なっていてこれ以上にない幸せが私の身体に熱を伝って帯びてきました。
あ~、うーちゃん。私……うーちゃんなしでは生きられないよぉ。
「ふにゃああ~」
「うふふっ、ほーら次はお昼しましょ? 愛をたっぷり詰め込んだからじっくり食べてね!」
「はい!」
撫でられてキスされて、ベンチに座ってから色とりどりの弁当にはアスパラのベーコン巻きや卵焼きやプチトマトなど栄養バランスよく取れているなぁと感心しつつもお口の中は全部うーちゃんの掴んだ箸で運び込みこまれていきます。
うにゃぁぁ、幸せ。いつまでも続いたらいいのになぁ~、ここだけ時間止まってくれないかなぁ。
「……ごちそうさま! 全部全部! ぜ~んぶ美味しかったよ!!」
「ほんとに!?」
「うん!!」
「ほんとにほんと!?」
「うん、そうだよ!!」
「やったぁぁ! 私、褒められたぁぁ! 嬉しいぃぃ!」
とかいって公園の隅っこに置かれたベンチの上で私の肩に頭をくっつけるうーちゃんがなんと可愛らしいことか。
ずっと綺麗だなぁとか愛でたいなぁとか思っていたのに、ここにきてうーちゃんはどことなく褒められて有頂天にはしゃぐ子供っぽさを感じてしまいます。
桜よりも大変希少な価値がある桜色の髪を隣から嗅ぎます。毛先つやつや、嗅げば嗅ぐほど猛烈に愛おしくなる髪に私もうーちゃんの頭をくっつけるように乗せて。
緩やかな時間のなかで思い出が走馬灯のように流れていきます。
「……色々あったね、今日まで」
「そうだねぇ、色々あったね」
ドラッグストアで2ヶ月間万引きをして、そこで今まで認識のなかった美女春野陽子さんに飼い主とお人形ちゃんの関係を結ばされて。
そのあとはどう距離を取ればいいか分からなかったけど陽子さんの愛や優しさに触れてそこから段々胸がドキドキして一人では寝苦しい夜が続いたり。
クラスメイトの梨奈の告白を振って自分の気持ちが恋であると自覚してからアプローチをしながら最終的に恋人になって欲しいとお願いするまで今まで極力表になることを嫌っていたのにバンドのボーカルにも立候補したり。
それから……思い出したくないけど摩耶さんにショッキングなことをされて、お父さんからは絶望から逃げ切れなくて思わず自殺を図ったりだとか今思えば私ってなんだかアグレッシブな人生を送っているような。
「でも、それを引っくるめて私は陽子さんに出会えてよかったと心の底から思っています」
恋人になってから、誕生日にネックレスをもらって。お返しとして手編みのマフラーをうーちゃんの誕生日に送って。
こんな充実した人生……飼い主とお人形ちゃんでは到底味わえないでしょうね。
ふふふっ、うふふふふっ。
「遥、その気持ちは私も一緒。あなたに出会えなかったら人生こんなに薔薇色になんてならないんだから」
「えへへっ、嬉しいなぁ」
可愛いお人形ちゃんから可愛い恋人へ。こんな関係がいつまでも続いて欲しいけどゆくゆくは可愛いお嫁さんになりたいという願望が残っています。
結婚式でちゃんと二人で見つめ合って愛の誓いを立てて唇で証明して晴れて結ばれる。
その前にいくつかきちんとしたお礼をしたいのでまずは夏休みのバイトを利用して思い出として残るものをプレゼントしたいのですが……うーちゃん、喜んでくれるかなぁ。
とかなんとか、まだまだ時間はあるのに妄想に浸って北から吹きつきてきた風に舞う桜を見上げて。
「……これからもずっと、傍にいてくださいね」
「えぇ、傍にいるよ……ずっと、ずーーっと、いつまでも」
人生よりどりみどり。私達の愛はどこまでも描かれていくのです。
これからも! いつまでも!




