3/3
3話
グダグダ
警備は倒れた。
しかし完全に気絶させたと思った警備の手にはボタンが握られていた。
まずい!と思ったがもう遅く屋敷に大きな音が鳴り響く。
彼はとっさに走った。どこへ逃げればいいかも分からない。廊下の突き当りは扉が他の部屋より豪華な部屋になっている。
廊下の先から警備の声と足音がする。一か八か、鍵はかかっていなかったためその部屋に入った。
薄暗い部屋の中ベッドに誰かがいた。暗くて顔は分からないが先程のサイレンを聞いたのか、怯えている様子だった。
この部屋に窓はない。どう脱出しようかと考えていたとき、
「誰?誰なの?」
震えた声でそう訪ねてきた。
彼はその声に聞き覚えがあった。
彼がはっとした瞬間ドアがひらかれ、「お嬢様!」と叫びながら人が一人入ってきた。
難しい