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勇者とメイドさん その11

性癖暴露大会とかにしようと思ったけど、運営から怒られそうだからやめた。

「パンケーキ焼いたからメイドさんも食べて」


「申し訳ありませんご主人様。私はパンケーキを食べられません」


「え、意外や意外。だいたいの女性はパンケーキが好き、って魔法使いから聞いたんだけど」



 暇だったからパンケーキを焼いてみた。俺も好き。しかしカフェのメニューには必ずあると言っても過言ではない、あのパンケーキが苦手な人が身近にいたとは。


「パンケーキ美味しくない?」


「いいえ、美味しくないということはないのですが、食べた数時間後には必ず下痢になるので……」


「えっ」


「身体か材料のどちらに原因があるのかはわかりませんが、苦しめられるので控えています」



 一年ちょっと一緒に過ごす中で欠点らしい欠点が見つかっていなかっただけに、そこに人間らしさを感じて少し安堵すると同時に、その欠点がピンポイントすぎて何とも言えない気持ちに。


「そんなに不思議がるほどの話じゃありませんよ。ご主人様にも苦手な食べ物の一つや二つあるでしょう」


「いや、あるけど『下痢になる』とか、そこまでは聞いた事なかったからね」


「次から私を共にするのであれば、別のものでお願いします」


「わかった。覚えとくね」



 人の好みはそれぞれだし、決めつけたり思い込むのはよくないから、作るなら尚更前もって聞いておくべし。そんなことをパンケーキを食べながら、改めて考えさせられた。




 その日の夕飯はとんかつだった。

私は小さい頃は大丈夫でした(過去形)

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