15.質問
俺はいつも通り頬杖をつきながら、どう雄大を助けるか考えていた。
竹男の性格だから止めろといっても止めず更に悪化させるだけだ。
などと考えながら過ごしていた。
「御堂君、ちょっといい?」
弥生が話しかけてきた。
俺は弥生のほうに向き直り弥生に向かって、
「どうしたんだ」
と、俺は言った。
弥生はえーっと、と少し照れながら言った。
「図書室の場所まで案内してもらっていい?」
俺は、一瞬え、と混乱した。
そんな俺を見て弥生が続けて言った。
「あの、心ちゃんは今日休みだし、詩織ちゃんは何処か行っちゃっていないし、他の人に言うのは、恥ずかしくてだからお願い」
と、手を合わせながらお願いされた。
俺は今なにも思い付かないからいいかと思い、弥生と図書室まで向かう。
「御堂君って、授業あんまり集中してないよね」
「あ、うん」
急に質問されて、ぎこちない返事が出た。
弥生は「えっと、あのね」といって質問は続けてきた。
「いや、それでも御堂君先生に指されてもすぐ答えちゃうから、凄いなと思って、どんな勉強方法してるの」
「えっとこんなこと言うのは、失礼かもだけど、俺勉強してないよ。ちょっと暇潰しに教科書を軽く見るぐらい」
嘘偽りなく言った。
俺の返答を聞いた、弥生が驚いた表情をしている。
そのあと弥生は好奇心のこもった目で俺を見てきた。
そんな弥生の表情が可愛いと思ったが言わないでおく。
そんな他愛のない会話をしていると図書室についた。
「あ、ありがとう」
「いや、全然またなにか困ったらいって」
「うん」
と、言って俺は1人で教室へ戻った。
教室に戻ると雄大の本の中に謎の紙を入れる竹男を見つけた。
俺は急いで雄大を助ける方法を考えた。