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どうしてこうも俺の妹はおかしいのだろうか  作者: 相田博葵(アイダハクイ)
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部活調査

どうも!2、3日ぶりの投稿となりました!相田です!

今回の話は、早く書きたい、早く書きたいと前から思ていたので、二日ちょっとで完成させました!(笑)

今回は、新キャラが二人、出てきます!またまた片方は普通の子なんですけどね、もう一人のキャラがと~にかく濃いです。美澤学園の方を見ていただいた方は分かると思うんですけど、相崎さん同等、もしくはそれ以上の人ですよ、今回は。(笑)

というわけですので楽しんでみていただけたら嬉しいです。

ではでは前書きもこの辺に、どうしてこうも俺の妹はおかいいのだろうか、部活調査、どうぞご覧ください!

Part3 部活調査


この学校。まあなんかよくわからん学校でな、月に一回、部活動の状況を生徒会役員が確認するという謎の制度があるんだな。理由みたいなのを無駄だとわかりつつ、生徒会役員の俺は会長に聞いてみることにした。

すると、会長こと、島岡清香(しまおかきよか)先輩は、

「昔は年度の終わりに一回、先生が確認していたのだけれど、その時に部室の状況があまりにひどかったり、もはや活動目的がよくわからない部活もあったりして。年度に一度じゃ先生も対応が取れないということで、月一回になって、さらにそれを先生が負担するのも大変だから、ということで校長先生直々に私に話があったのよ。それで、今年から始まったわ」

と完璧に説明をしてくださった。

それで、その後に、

「じゃあ、みんなそれぞれ担当の部活の調査をして戻ってきてね。時間は…そうね…。

今が三時半だから、五時には戻ってきてね。まあ、今年はまだそこまで大変そうな部活もないし、遅刻はないと思うわ。じゃあまた五時に…。ということでいったん解散!」


ああ、面倒くさい。素直にそう思った。じゃあなぜ生徒会にいるか?ここらへんでなんとなく察した人も多いとは思うが、まだ察していない方のために最大のヒントを出そう。

生徒会への立候補は、本人が応援者とともに生徒会室に直接くる必要はなく、書類を提出するだけでいいのだ。しかも本人以外からの提出も認められる。さて、ここに来たら流石にこれを見た9割の人がこのからくりに気づくだろう。

ようはつまり、生徒会立候補の書類を、雪芽が勝手にもらって、俺の名前を書いて生徒会に提出したとか。おまけに、まあなんでか雪芽に都合よく作られていてな、この学校。1度提出した書類の取り消しは出来ないそうで。で、俺以外に一年で生徒会の副会長に立候補した人が、幸運なのか悪運なのかいなかったようで、演説もなしに強制的に、生徒会に入れられてしまったというわけだ。

そして面倒くさいと思った理由はもう一つある。

次に俺が調査する部活がまあ面倒くさくなること確定な部活が入っているからである。

その部活は、三つといえば三つなのだが、そのすべての部員、顧問が一人なので、調査の場合、全て合同というか、総称した形で行われるのだとか。

ちなみに、その部活の名前は、雑学部、理科部、数学部の総合理系部である。

さてさて、その一人の生徒というのは、まあご想像はついていると思うが、雪芽さんである。

その部活調査にこれから向かうのである。他の部活のトラブルも想定にいれつつ、さらにこいつに迷惑をかけられるなども考慮して、あいつのいる部活につく予定時刻は4時15分。そして現在時刻は4時15分。

今のところ予定ピッタリである。とは言いつつも、こいつのことだからそれを超える時間がかかるに違いない。雑学部、理科部、数学部、の総合理系部のある教室は、生徒会室から走っても五分はかかるので、4時55分にはここの教室を出ないといけない。つまりここでの部活調査にかけていられる時間は40分。さてそんなもんで終わるかは定かではないが、まあやるしかない。

トントンとドアをノックして

「失礼します。一年E組、一番、生徒会番号三番の天崎雪斗です。

本日は、生徒会の部活調査で訪れました」

と、なぜか事前に決められていたセリフ?のようなものを言ってから、相手の返事を待つ、というのが決まりというか暗黙の了解というか伝統らしい。本当にこの学校は大丈夫なのだろうか。とは思いつつも、本来はこの途中でガチャリとドアを開けてくれるのも基本らしいのだが。雪芽のやつ…。最後まで言わせやがって。

ただ言わないと生徒会側にチクりそうなので一応最後まで言っておく。

そんな回想を終えた頃、

「は~い」

と、雪芽以外、でも聞いたこともあるそんな声が聞こえてきた。

ガチャリとドアを開けて出てきたのは、やっぱり、吉川ゆかり先生だ。

この先生、雪芽を妙に気に入ってて、それでさらに雪芽にもものすごく好かれている先生だ。まっすぐに伸びた黒髪のてっぺんには、アホ毛が一本、結構はねていて、前髪は、片目しか見えない独特の斜めカット。んでもって大き目の少しずれた眼鏡をかけている。一見、ミステリアスに見えるとの噂を聞いていたが、実際に近くで見てみると、ミステリアスというか、天然という感じのほうが強いな。もちろん美人であるが、どちらかというと可愛らしい、のほうが当てはまる気がする。

「ごめんなさいね~天崎君。ついいい声してたから、雪ちゃんと、最後まで聞こうって話になって」

あ、今まで授業しか受けたことなくて、まともに話したのは今日が初めてなのだが、直感的にやばい先生だ、そう思った。ミステリアスというのはこういうことか、となんとなくわかった。

というわけでこのセリフには突っ込まないことにした。

すると、ひょこっと、雪芽が出てきた。

「兄様流石ですね~。事前に伝えておいてくれた予定時間ジャスト!ですよねっ。海戸ちゃんっ!」

てっきりこの二人だけだと思っていたが、どうやら奥のほうにもう一人いるらしい。とは言いつつも、その女子はクラスメイトだった。

「そうだね、雪芽ちゃん。本当にぴったりだったね~。あ、申し遅れてすいません。たしか、お兄さんのほうと話すのは初めてですよね?私、笹原海戸(ささはらみこ)と申します。雪芽ちゃんのお友達でして、どうぞよろしくお願いします」

ぺこりときれいにお辞儀をしたその子は、笹原海戸。同じクラスだし、名前はもちろん、顔も知ってはいるが、近くで見るのは初めてだな。肩の少し下くらいの黒髪を、サイドで綺麗に結んでいる。前髪はちょうど眉毛のあたりできれいに一直線になっている。耳の前にひょっこり出ている肩にはつかないほどの長さの髪がいかにも天然という感じだな。目もくりくりとした澄んだ黒色をしているし。雪芽と同等、もしくはそれ以上の可愛い子だ。(俺的な可愛いではない。あくまで一般常識の話だ。)

「会うのは初めてですが知ってるよ、笹原のことは。同じクラスだし、同じ双子入学制度で入ったからね、俺もあなたも」

「兄様、それなんですか?ふたごにゅうがくせいど?初めて聞きました。海戸ちゃんわかります?」

と口をあんぐりと開ける雪芽。

「う~ん。ごめんね~。私もよくわからないかな~。先生は分かりますか?」

申し訳なさそうに雪芽に謝った後、先生にきく笹原。

「先生赴任して一年だし、みんなと同級生みたいなもんだからな~。わからないやあはは~」

なぜかのんきに笑う吉川先生。

なにこの三者三様のリアクション。

「まあそういうことなんで、兄様説明願います!」

ふう。あ~俺なんでこの制度の話振っちゃったのか。

まあ、この流れで説明しないのもなんか申し訳ないしな、(笹原に。)

「わかりました。現状知っているのは俺だけなので、説明します。双子入学制度とは、この学校が、世界的に有名なとある研究機関と協力して進めている研究のための制度です。それは、俺達、その制度で入学する側としては、大まかにしか説明されないのですが、個人情報の流出は絶対にしないという合意、及び学費や寮代、入学金ももちろん免除という具合でうまく平衡を保っています。そして、俺たち双子側は直接その研究機関に会いに行くことはありません。なぜなら、普段の行動を先生たちが記録したり、試験結果を送ったりなど、必要なことはすべて学校がやっていてくれているからです。まあだからと言って変に緊張して生活をする必要もないんで結構楽だったりもします。そして、双子制度による入学者は、これから三年間、全員が同じクラスというのもちょっとした特徴です。まあ俺からはこのくらいで大丈夫ですかね」

と説明を終えた。真っ先に手を挙げて質問してきたのは雪芽だ。

「兄様!なぜ寮生活が無料なのに雪芽たちは自分の家から通っているのでしょうか?」

もう俺若干こいつに突っ込むの嫌なんだけど。

「家から学校まで三分だからだよ!」

「あ、そういえばそうでしたね!ならば海戸ちゃん!雪芽海戸ちゃんの寮室に泊まっていいですか?」

「あ、うん。いいよ~。だけど、学校の規則とかは大丈夫なの?」

「ああ、泊まる日の一週間前までに書類を提出すれば大丈夫だ」

「じゃあ雪芽今日泊まります!」

こいつは本当に人の話の何を聞いているんだか。

「だから泊まる一週間前までに届け出を出さないといけないんだ!」

「そんなの兄様が過去に戻ればいいじゃないですか!」

「無茶言うな。」

まったくこいつは…。

「なるほど~。それは面白い制度だね~」

と満面の笑みの吉川先生。まじでなんなんだこの人。

「まあそういうわけです。で、そろそろ本題に入らせていただいてよろしいですか?」

そろそろこういう話を切り出さないと、本当に生徒会室に遅れかねん。

「あ、ごめんなさいね天崎君。ただ、とりあえず部活動調査としか聞いてないから、なんの用意もしていないのだけれど、まず何からすればいいかしら?」

「えっと。とりあえず部室の様子を確認させていただいて、そのあとに部活の活動状況や、まああるのならば実績などを報告していただいたらなと思います。それで、問題点などがありましたら、再度調査となりますのでその点はご了承ください」

「あ、それなら私は帰ります。皆さんさようなら」

と言って、笹原が丁寧にドアを閉めて帰って行った。

「は~い。わかりました!それなら、まずは部室の机からどうぞ」

と言われたので、まずは机の上から見る。しかしひどい机だな。雪芽の勉強机もたいがいひどいが、下手したらそれ以上だぞ、この机の上。というかなんだこの参考書の山。

「あの、この参考書の山は一体…?」

そういう細かいこともどうやら報告書に書かないといけないそうなので、こういうことも聞いておかないといけない。しかしこれ難関大学の理系の過去問も入っているな。まさかこのおびただしい量全部雪芽が解いたのか?いやそんなまさか…。

「あ~。これね。雪ちゃんが解いたり解かなかったりの参考書と過去問。とは言っても、9割以上は解いてるんだけどね~。もう雪ちゃん解くの早くて解いたやつを片付ける暇もなくてね~」

やっぱりそうか。というか雪芽、本当に理系だけなら難関大学は余裕だったんだな。いやわが妹ながら流石だよまったく。

「しかし、本当に雪ちゃんの家は兄弟そっくりだね~」

「「え?」」

雪芽とはもったのはおそらくこれが初めてだ。

「え、いや、雪芽と兄様のどこが似ているんですか?」

「ああ、どこをどう見たら俺とこいつに共通点が見いだせるのか、ぜひ教えていただきたいです」

今まで似てる兄弟なんて言われたこともなかったから流石にびっくりした。

「その様子だと自覚はまったくと言っていいほどないみたいね~。ふふふ~。じゃあ今から先生が説明するわねっ!雪ちゃん、理系においてあなたの苦手な部分、これは自分でさすがにわかっているわね?」

と、にっこり笑って聞いている。なんか笑顔が逆に怖い。

「はい、雪芽、数学の応用問題でも基本的にはつまずかないんですが、微積分と複素数平面は、応用問題だと千問に一問程度つまずきます」

さて、そんなまだ習ってもないことを苦手だと自覚してるなんて、やっぱり理系に関しては人一倍ストイックな面はあるんだな、雪芽。というか千問に一度って…。そして、俺も一応この二つを解いたことはある。んでもってここで俺は、先生が言いたい意味が分かった。それと同時にちょっとだけ鳥肌が立った。

「天崎くん、あなたも苦手でしょう?この二つ」

さっきまでのふんわりした、天然な感じとは打って変わって勝ち誇ったような笑顔。何だこの先生。人格が二つあるのか。まあさすが雪芽のお気に入りの先生だよ。相当な変わり者でいらっしゃる。

まあそんな先生だから知ってるのか、まだ授業で教えてもないようなところの得意不得意を。

しかし、となりの雪芽さんはのんきだな。ほんのちょっと前まで驚いてたくせに、なんかもうケロッとしてやがる。

「あの、なんで知ってるんですか?そんなこと」

なんて言われるかわからんが、一応聞いてみる。流石にこれは雪芽も真面目に聞くらしい。

「え~っとね~。先生、みんなの理系の成績を全部調べたの。特に上位層と下位層は重点的に。だから基本的にこの学校全員の成績は知っているわ。で、あなたたちみたいな成績上位者のことはまた特別詳しいのよ~」

ふんわりしたほうの先生に戻った。俺は若干というか結構呆気にとられているのだが、なぜか、雪芽さんは、目をキラキラさせている。でちゃっかり雪芽さんが成績上位者になっているんだけど。まあ理系で見たら成績最高ランクだろうけどさ、それを差し引いてもあの文系の成績はひどいと思うのだが。

「流石です!ゆーちゃん先生!やっぱり雪芽はこんな人になりたいです!」

さて、今の一連の話のどこに尊敬する部分があったのか。やっぱり変わり者ってのは文字通り、変わり者だな。

「先生も大好きな雪ちゃんに尊敬されて嬉しいわ。だけど天崎くん、もう時間50分だけど、大丈夫かしら?」

ハッと我に返って思った。俺はあくまでここには部活調査できているということに。

さて、まだ部室状況のチェックしか終わってない。

そこからの俺の仕事能率は恐ろしいほどよかった。そのあとの活動状況も確認して、書類の確認もすべて終わらせるのに10分弱。ただ、この部活、ところどころというか部室の大部分に部室状況の問題(単に整理整頓されてなくて、汚いだけ)のおかげで、後日再調査となった。

終わった時には校内で5時のチャイムが鳴り響いた。運動神経はそこそこの俺だが、人間、土壇場には強いものである。本来なら五分はかかる部室ー生徒会室の移動も、三分で終わらせた。とは言いつつも、遅刻といえば遅刻になってしまい…。

「天崎くん、あなた以外の役員は全員そろっているのだけど…。これはどういうことかしらね?」

と、怒りもかなり交った会長の笑顔とともに、ミニ説教をくらい、んでもってとりあえず提出した。

しかしなぜだろう。調査票を見た会長はなんかまた怒っている。

「天崎くん…。あなた私に喧嘩を売っているの?」

え、と思って

「何のことですか?」

とマジ顔で聞いた。するとさらに怒って、

「じゃあこの落書きは何かな?」

と、顔に交差点マーク(怒りマークというべきか)を浮かべて見せてきたそれは、調査票に書かれた落書き。

たぶん雪芽だな、あいつ、帰ったら顔に坊主の絵でも大量に書いてやろう、よし。

そう決めて俺は、生徒会の小会議を終えた後、生徒会長室に行って小一時間、がちのお説教をくらったのであった。

どうしてこうも俺の妹はおかしいのだろうか、部活調査、ご覧いただき、ありがとうございます!

いや~、前回の後書きで宣言した、新キャラっていうのは、海戸ちゃん一人のことだったんですけど、その海戸ちゃんはそんなにしゃべらず登場せず、なんか悲しい初登場になりましたね。(笑)

その代わりばっちり存在感を残したのはゆかり先生ですね~。

部活調査、雪芽の所属する、総合理系部は再調査となりましたので、まだなんどか、登場するだろうと思います!

そして海戸ちゃんも…。次回はもっとしっかりキャラが伝わるようにいきたいです!

では後書きもこのくらいで、また次回作、もしくは次話でお会いしましょう!それではまた今度~。

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